純粋・応用数学・数学隣接分野(含むガロア理論)18
これ、面白い
https://toyokeizai.net/articles/-/726864
キャリア・教育浪人したら人生「劇的に」変わった
1浪で東大理V「開成で数学1位」から見たどん底
東大理Vに合格した彼が得た大きな気づき
濱井 正吾 : 教育系ライター
開成から理Vを目指したが・・・
東京大学でも「別格」だと言われる東京大学理科V類。1年で3000人程度の合格者を出す東大の中で、100人しか入れない最難関だと言われています。
今回お話をお伺いしたシーナさん(仮名)も、2023年まで42年連続で東大合格者数1位を誇る超進学校・開成高等学校内の実力模試の数学で1位を獲得するほどの秀才であり、東大理Vを目指しましたが、現役時の受験は落ちてしまい、浪人しました。
しかし、彼は浪人経験を経て東大理Vに合格した後、「今の仕事に浪人で培った能力が生きている」と語ります。
エリート街道を進んできた彼が浪人をして良かったと思う理由とは? 東大理Vに入るためにどんな能力が必要だったのか?
今回は「挫折を知る秀才」の人生に迫っていきます。
(その6)
「もともと大学在学中に家庭教師や塾のチューターをしていたのですが、わかりやすいと言っていただいて人の役に立てているのが嬉しかったですね。だから、医師になってからも人に数学を教えたいと思っていたのですが、仕事をやめて予備校講師になるという選択肢はさすがにリスクが大きいと考えていました。そう考えていたら、2020年にコロナ禍に入ったので、YouTubeで数学の動画を出してみようと思えたんです。
この決断ができたのも、浪人のときに、受験というチャレンジに本気で向き合えた経験が大きかったと思います。
ネットが強い今の時代は方法論よりも、行動量が大事で、その行動量を担保するのは自己管理だと思っています。どうやったら調子よく努力し続けることができるのか、浪人時代に養うことができたので、それをYouTubeを通じて伝えていければいいなと思っています」
自分自身を俯瞰して見られるように
挫折を経て「日本のトップ100」に入った天才の、試行錯誤しながら努力し続ける姿勢と、つねに自身を俯瞰で見るバランス感覚は、紛れもなく浪人生活がもたらした能力なのだと思いました。
シーナさんの浪人生活の教訓:失敗を経験したことで生まれる精神的な余裕が、のちの人生の努力量・行動量を増やしてくれる つづき
https://toyokeizai.net/articles/-/726864?page=2
東洋経済
キャリア・教育浪人したら人生「劇的に」変わった
(その2)
1浪で東大理V「開成で数学1位」から見たどん底
東大理Vに合格した彼が得た大きな気づき
濱井 正吾 : 教育系ライター 2024/01/14
シーナさんは東京都武蔵野市吉祥寺に、医師の父親と専業主婦の母親のもとに生まれました。幼稚園から中学校までは、ずっと学習院に通っていたそうです。
「両親は、特に勉強しろとは言わず、スポーツをすることで満足する家庭でした。母親は自分が運動できなかったので、子どもにはしっかり部活をしてほしいという思いがあったんですね。そのため、水曜日・土曜日・日曜日にリトルリーグで硬式野球をしていました」
野球のほかにはピアノもやっていたという彼の小学生時代の成績は、つねに5段階評価で5だった得意の算数を除いて、3〜4程度と中の上くらいだったそうです。
「学年120人中、40位くらいだったと思います。当時は根をつめて勉強していたわけではなかったですね」
そんな彼が熱心に勉強をするようになったきっかけは、中学1年生のときの両親とのやりとりでした。
「当時好きだった『新世紀エヴァンゲリオン』のDVDボックスがほしいと親に話したら、『学年のトップ10に入れたらいいよ』って条件を出されたんです。それで勉強を頑張りました」
そこで実際に10位以内に入ったことが成功体験となった彼は、友人たちから彼らの兄が開成(開成高等学校)や筑駒(筑波大学附属駒場高等学校)に合格しているという話を聞いて、高校受験を身近に感じ、中学2年生のときに「野球を辞めて高校受験をしたい」と両親に伝えました。
「受験をするなら続けられないと思って、野球は辞めたのですが、一大決心でした。小2から6年間野球をやってきましたが、自分よりもっと上手な人がいて、トップを取るにはなかなか厳しい世界だと思っていたんです。だから、勉強で成功するほうが、野球で成功するハードルよりも低いと思い、中学2年生からSAPIX荻窪校に通わせてもらいました」
SAPIXに入塾、半年で一番上のクラスに