「紀子三部作」…「晩春」「麦秋」「東京物語」を語ろう
原節子の代表作でもある「紀子三部作」を、大いに語ろう。 戦前の原節子映画は、10代は可愛い映画が多い。「新しき土」「母の曲」「巨人伝」など。 「巨人伝」も可愛いね。レミゼラブルの翻案映画だよ。原節子はコゼット。 戦前の原節子の代表作は、おれは「東京の女性」(1939)だと思う。キャリアウーマンの先端を行く女性だったね。それに比較すると、戦後の「晩春」なんかは保守的な映画かも。 戦前の山本薩夫の映画。ソフト化せよ。
原節子関係の映画。 つべにある「嫁ぐ日まで」(1940)も、佳作です。島津保次郎。原節子とは6本撮る。小津安二郎も6本。 山本薩夫は学生時代左翼で、警察から目をつけられていたが、監督になり「母の曲」が大ヒットし、警官も涙した。だから、褒められて緩やかになり、国策映画を撮っている。やはり原節子の出た「熱風」は国策映画だが、物語があり単なる国策ではない。戦後からだろ。左翼は。 まあ、今井正も戦前は国策映画を撮っている。
戦時中は仕方がないけど。 今井正は、戦後ではキネマ旬報ベスト1に、1番輝いた割には巨匠と呼ばれないな。なぜだろう。原節子の「青い山脈」は2位。 具体的に「この映画は名作だ」と思っていても、それがダイレクトに今井正作品として意識されていないってことが大きいんじゃないかな
別に作品よりも監督が前に出ている状態が良いとは云わないが、ある程度監督の看板が作品評価に上乗せされる側面もないと巨匠てイメージになりにくい 今井節がないかもね。「米」など、キネ旬1位が最も多い監督。俺もあまり観てないな。 右翼が支配してる日本において、共産党の党員でアカ狩りで追放されたような監督を取り上げるわけないだろ 戦後は、今井正や山薩は苦労した。独立プロというか、それでもいい作品を作っていったと思う。「日本泥棒物語」なんか好きだなぁ。 原節子は、2016年に韓国で2週間ほど特集があったのを、初めて知ったよ。反応あるかしら。21日まで、韓国で小津安二郎特集があり、紀子3部作のうち「晩春」「東京物語」を上映した。 黒澤小津のような海外で評価の高い監督なら今の日本人より韓国人の方が詳しいだろ
今の日本人は自国の過去の偉人に対してあまりにも無知すぎるからな >>359
それは言えるな。現在の日本人や若い俳優は、もっと映画史を勉強すべきだ。「海街ダイアリー」でフランスに行った4人の女優。映画が小津映画に似てるといわれたが、小津映画をみているのは綾瀬はるかだけだった。恥ずい 武田鉄矢は「七人の侍」か大好きたが、フランスに行ったとき、小津映画をなぜ観ないんだといわれ、解説をされたそうだ。其の後、観るようになつた。 晩春が自分にとっての原節子像が完璧過ぎて、麦秋も東京も一度しかみてない >>363
「東京物語」は世代により、見方が異なると出演した香川京子がいっている。だから、名作なんだよ。一度ではダメだろう。スーザン・ソンタグは20回みている。ニューヨークの知識人(故人)。 俺も若い頃は「構図が神!」とか「タイム感覚斬新!」なんて見方しかしていなかったけど、三十越えた今は日常の中でちょっとづつ取り返しのつかない状況を作って行く娘たちの姿に、何とも形容し難い寂しさを覚えるよ 老人が主役の老害映画を名作と感じるのは老害の老人だけだ 名作かどうか知らんが、小津の映画は自分には合わなと思ったね。
変な日本語変な動作が失笑ものだ。数作しか見てないが他も同じ
調子だろう。しかしまあ、蓼食う虫も好き好きで、あんなものを有難がる
奇特なファンも少なからずいるってわけだ。 合うものばかり鑑賞してると呆けるんだぜ。合わないものとのズレに鑑賞ということの本質がある 小津映画を見て何の違和感も感じない小津ファンはいないと想定していい >>367
今は黒澤明より小津安二郎を敬愛する世界の監督が相当多い。 小津を敬愛してるのは糞面白くもないゲイジュツ映画を撮ってる連中だけだよ >>362
驟雨の原さんがいちばんご本人に近くリアルなんじゃないのかなと感じます 小津は今だからレジェンドだけど、リアルタイムだとワンパターン過ぎてどうなんかなあ 高齢者の方と話しても小津のおの字も出てこないよ
思い出の映画は洋画や黒澤明
やっぱり80年代に作られたブームでしょ
蓮實重彦が功労者で立派なのはわかるけれど
のちに大量のめんどくさい勘違いフランスおじさんを発生させた罪は重い 成瀬のめしを見たときは、原節子がこんなにいい女優だったのかと感心したけどな。 >>373
小津映画をみてワンパターンという人は、しっかりみてないな。戦前からの映画を比較すれは、違いは分かるだろう。 原節子は小津映画は好きじゃないと言っていた。小津は原節子を理想の女優にするが、成瀬はあくまで等身大の女性として描く。それが名作になった。成瀬が賞を受賞したのは、「めし」と「山の音」と「浮雲」のみだよ。 やたらポストモダンの連中が持ち上げてたな。胡散臭かったのを覚えてる。 小津は紀子を完璧な工芸品(壺)にしようとしたからな。生身でありたい原節子からしたら居心地が悪かったかもしれない 小津を評価した、あるいは批判した、もしくは無視した誰かの目を通して小津を見ないことを勧めたいが、自分の目で見ることはちょっとした修練が必要だから苦手な者も多かろう なんでも出来る大女優になって地味にだらだらと舞台を続けてもな
それでなにが残るのかと
やめて大正解 ツンボとか嫁に行けとか
いまどきだとパワハラって言われてしまうし
そのうちに見られなくなるかもしれない
日本異常になってるし ジュゼッペ・トルナトーレ監督が、昨年末にNHK総合でも放送された超名作
「ニュー・シネマ・パラダイス」の次に撮った「みんな元気」(1990年)は
「東京物語」へのオマージュ。ようつべにラテン語の字幕付きでアップされてる。
タイトルは「STANNO TUTTI BENE 1990 - ITALIAN - SUB - ES LATINO」。 >>387
小津リスペクト映画を撮っていることは知っていたが、初めて観るわ
ありがとう
字幕はラテン語じゃないな
イタリア語に似ているけどポルトガル語でもない
消去法でスペイン語と見た 麦秋の原節子が杉村春子と話して結婚することを決めたあとに
玄関の引き戸を一寸ぐらい開けて帰るのがなんともいいなあ 「麦秋」は、娘が嫁に行くことで家族が離散する物語と、次男が帰還することによって家族の絆が保たれる物語との交点である。
おそらく紀子は、次男が麦の穂を同封した軍事郵便の宛て名の男に初めて気づいたかのように、またその郵便と交換に嫁すことを決意するのである。
それゆえにこそラストの麦秋の豊穣なんだぜ 次男とはもちろん小津その人である。
麦秋では上記の形で辛うじて帰還する次男も東京物語では不分明な写真にとどまり、東京暮色では設定さえされていない。
「東京暮色」で小津は画面の中の物語に関与することを止め、カメラは凄惨なまでに無縁な視線をキャラとストーリーとに注ぐようになる あれは言われているようにやっぱり大失敗作だと思うは 自分の原節子姫ベスト5
『東京物語』
『晩春』
『驟雨』
『白痴』
『わが青春に悔なし』 >>393
有馬稲子は岸恵子の代役。にんじんクラブの3人のメンバーが代わった。岸恵子は、昨年書いた日経の「私の履歴書」には、出演したかったと言っている。現在、暮色の評価は上がっているよ。 俺の原節子さんの映画ベスト5
1.わが青春に悔なし
2.お嬢さん乾杯
3.晩春
4.めし
5.驟雨 本当は、麦秋、東京物語、安城家も入れたいが。 麦秋で密かに憧れていた専務とは驟雨でようやく結ばれました 唐突な事故死ってのはメロドラマの中でも一番駄目な奴
東京物語のラストで原節子が列車にひかれて事故死なんてオチだったら、高評価になるわけがない あれが唐突な死に見えるのならドラマ的展開は一切が唐突だろうな 表面的なストーリーから言っても不自然ではないが、図式的(蓮見なら説話論的というだろうか)に見てみようか。
自分の子を堕ろして絶望している有馬稲子は、ひと世代ずらして自らを殺すことで母親に対してアンタはズベ公だと呪詛しているのだよ 別スレで紹介されてた「文藝春秋」2020年6月号を図書館で借りてきたよ
ランキング付き
数ページの小さな記事だけど
いまから読みますわ 時代が違うからかなあ
あまり共感できなかったし
どんなに酷い境遇でも
やっぱり自分を反省して改善してゆくしかなく
それが幸せへの近道だと思うは あらかじめ先回りしておくと死の床での「死にたくない」は反論の道具にはならないからな。
そもそもの初めから「出直したい」んだから 「山の音」の原節子は、自分の子を堕ろして出直して行くから清々しいんだよな
子を堕ろしたくらいで絶望するとかバカかよ べつに小津は神じゃないんだから、様々な意見があっていいと思う そうだな。小津は何でも素晴らしいと褒めるやつが、むしろ小津への反感
を招いてることが分からんのだ。だいたい小津は昔から評価が分かれる。 >>398
「麦秋」では、むしろ専務が紀子を好きだった。紀子の結婚が決まってから、佐野周二は「俺ならどうだった。ダメか」といった台詞があるだろう。「お嬢さん乾杯」で結婚が決まり、「驟雨」では倦怠期。 >>370
二十世紀最高の映画監督の一人フェリーニは自選世界映画ベスト10に
黒澤を選んでいるが小津は選んでいない。しかし最近の映画監督が黒澤
より小津を高く評価してるなんてデータはない。ウソを書いちゃいかん。 だから小津を評価した誰かを、小津を否定したか誰かを通じてではなく自分の目で見たらいいんじゃないのか。
自分の目で見たら小津は必ず面白い。請けあう 先入観を植え付けてもなんだが、そういう時発見されるのは小津安二郎の乱暴者で激情家の一面かもな。
殊によると黒澤明とさして違わない資質を見出すかもしれんぞ。この楽しい予言にウキウキしてほしい 予想されるレスは「じゃ、お前なんかの目を透しても映画を見たりしないよ」。
うん、別に俺を信頼しなくてもいいが、Don't trust anybodyで行ければ結構結構 フェリーニなあ
最近の名作を10本あげて問われて、
10本も見ていないから答えられないって記事があったようなw 戦場で戦闘や遺体をたくさん見た佐野周二や小津はどこか軽妙でユーモアがあり
戦争に行かなかった黒澤明が逆に重々しいのは不思議だわ >>412
フェリーニより小津安二郎が上だろう。いくらフェリーニがいっても、「東京物語」の世界一は覆らないぜ。10年に一度の世界の監督380人以上のアンケート(英国「サイト&サウンド」誌2012年)。アジアでも小津が1位、黒澤明2位だよ。 >>420
あのさ、そういうランキングは世界にいくつもある。あんたが錦の御旗にしてる
英国のランキングもそうしたものの一つでしかない。アメリカの某映画雑誌が選
出した世界最高の映画ベスト100には黒澤の映画は入っているが小津は選外
だった。世界中のその種のランキングを全部見たわけじゃないが、相対的に小津
より黒澤の方が知名度も高く評価されている印象だ。
それから、フェリーニより小津のほうが上だとか、恥ずかしいから書かない方がいい。
黒澤はともかく、フェリーニには全く及ばんよ。 カビリアの夜のジュリエッタ・マシーナはブサイクだし
魂のジュリエッタはうなぎが登場したりアホバカ映画だと思うわ 流石っすね
> 他の監督だと撮影が深夜まで終わらないこともあったが、
> 小津監督はきっかり午前9時から午後5時までで終了。
> 日曜日も必ず休みだったという。
https://www.townnews.co.jp/0602/2015/05/01/281871.html >>422
俺が映画を見て初めて泣いたのが「道」だ。あれが本当の、魂の映画だと思ったね。 >>391
そこに私はいません 眠ってなんかいません
千の麦の穂に 千の麦の穂になって
それとも産めや増やせやなのか気になる ひと粒の麦もし死せずばってところか。小津は創作するために死ぬことを選んだわけだ >>196
70年以上前の作品でもう十分に回収したろうに
Prime Videoで購入が2500円ってのもちょっとずれすぎだなと思う 豆腐屋にトンカツを作れといっても無理な話というのがいつの発言だか知らないが、
自作に自分を込めすぎるこってり感もある意味トンカツ映画かもしれないな 理屈は棚上げして「秋日和」から引用してみよう。
田口 「しかし、どういうんでしょうな、年取ると、だんだんああいうものがうまくなってくる…。ヒジキにニンジンね、シイタケ、キリボシ、トーフにアブラゲ」
平山 「それからビフテキ、とんかつか?」
で、一同が笑うと、(後略)
小津は面白い 原節子 全発言
原さんの気持ちを尊重するとこの類の書籍にまとめたものは出せないのかなあ 昔の女優さんは今のと比較するとレベルが違うよ
今のは着物きて日本美人演出してもメイクとかヘアスタイルとか着物にマッチしてないし、立ち振る舞いとか容姿以外の面も日本映画黄金期の女優さんには足下にも及ばない >>423
アホか。「サイト&サウンド」誌は、世界で最も権威ある英国の雑誌であり、世界の監督350人以上参加したアンケートはこれだけだ。何にも知らないんだな。2012年に1位東京物語。それ伊勢は、市民ケーンが何度も1位。米国アンケートとは性格がちがう。また評論家850名以上のアンケートでは、3位東京物語、15位晩春、17位七人の侍。これ程のアンケートは他にない。 >>439
×それ伊勢は
○それ以前は
世界的なアンケートで一番信頼できるアンケートだ。黒澤明より小津安二郎というのは、時代の趨勢だし、仕方がないよ。 >>439
そう興奮しなさんな(笑)だからその種のランキングは他にもいろいろ
あるんだよ。アンタの大好きなイギリスのメディアを例にとればBBC
が選んだ史上最高の英語以外の外国語映画ベスト100では七人の侍が
1位だ。「サイト&サウンド」誌とやらが世界で最も権威のある雑誌とか、これ
程のアンケートは他にないとか、小津信者ってのは盲目的というか世間知
らずというか、小さな部屋に閉じこもって被害妄想に陥り、都合のよい情報
だけを金科玉条のごとく崇め、まるで幼児のように駄々をこねて、アンタの
ような狂信的マニアなるのだよ。