研ナオコ

渡辺監督には、初主演した「にっぽん美女物語」で仕事させていただいたんです。渡辺さんは硬軟いろんな映画を撮ってた職人監督。印象に残ってるのはドリフのシリーズ、15本くらい撮られてたかな。
このシリーズの後、声かけてくれてね、結局3本やったの。監督って怖いイメージがあったけど、すごく優しくしてくれて、他のスタッフやキャストに気を配るし人当たりはいいし・・・おまけに顔がいい(笑)
いやホント、俳優になった方がいいんじゃないって思ったほど。

その後、監督がインタビュー番組に出られて、何年ぶりかでお会いしてね。この時のことは忘れられません。
若くして亡くなられたんです。普通はマネジャーについてもらうんですけど、その時は一人で京都のお寺まで行きました。
親戚や映画関係の方がたくさんいて・・・とにかく監督のそばに行きたくてね。棺の近くまで行ったけど、お焼香もできず、ただ呆然と遺影を見ていたこと鮮明に覚えています。