【原案ありの】欅坂46orけやき坂46の物語【パクリ】 ★３
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この小説スレのルールは単純で、次の2つだけです。
１ 必ず欅坂46またはけやき坂46のメンバーが登場人物となること。
２ 原案ありのものを書くこと。また、物語が完了したら、その出典を明らかにしてください。
（原案の作品や作者についての情報も書いてもらえればありがたい。）
１は説明の余地はないので、２について補足しておきます。
インスパイア、オマージュ、パロディ、パクリ、何でも結構です。
その原案も小説、戯曲、映画、テレビドラマ、マンガ以外にも、ルポルタージュやテレビのドキュメンタリーとかでもかまいません。
テーマだけでもOK、冒頭だけでもOKです。
少しでもかすったから原案ありだと書いた当人が主張するのなら、そう見なしてあげましょう。
「『パクった』と言ってるけどさ、全然パクってなく、それはお前のオリジナルじゃん」という非難はやめましょう。
VIPQ2_EXTDAT: checked:vvvv:1000:512:----: EXT was configured しまった不完全だったm(_ _)m
訂正ね
【過去スレ】
【原案ありの】欅坂46orけやき坂46の物語★２【パクリ】
http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/keyakizaka46/1509198143/
【原案ありの】欅坂46orけやき坂46の物語【パクリ】
http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/keyakizaka46/1502756305/
お詫びにこのスレでも使えそうなテンプレ転記
【このスレにかかっている２つの呪い(笑)について】
◆文字数制限◆
スレの性質上、長文レスが多くなることが災いして、スレの途中から1レスあたりの文字数制限が発動します。
この制限はスレが進むにつれ更にどんどん厳しくなり、最終的には1レスあたり3〜5文字までになる予定(笑)
この呪いに対抗する術はありませんので、発動後は、長い作品の場合は適宜分割レスを活用してください。
また、この制限がある程度進んだところで次スレが立つかも。
◆埋め立てですか？◆
ある程度の長文のレスがいくつか続くと(目安としては4〜5レス程度)、このようなメッセージが出て次に長文レスが書き込めなくなる事態が出現します。
この場合は1回短いレスを挟むと、また書き込み可能になります。
自分自身で書き込んでもＯＫです。 >>3
>>4
協力ありがとうございますm(__)m ｢ねぇ、なんで一緒にサーフィン行かないの？｣
俺と流沙河でサーフィンを楽しむ気だった愛しの理佐ちゃん
理佐ちゃんがサーフィンしてる間に仕事の下準備に勤しもうとする俺に不満顔だ
｢すまない理佐ちゃん、この街でちょっとしたお店だそうかと思ってさ、物件を探したいんだ｣
なんてすっかり真面目な商売人な俺
｢お釈迦様からお金せしめたのにお店出すの？｣って疑問の理佐ちゃん
｢理佐ちゃんお金ってのはね使ったら減るし使わなくても物価は騰がるから相対的に減ってるのと代わらないんだよ
だからお金が入ってきたら賢く投資して確実に増やしていかないとね｣
って理佐ちゃんに資産形成の大切さを教えてあげる俺
｢難しいこと言ってんじゃねーよ｣ってドス効かす理佐ちゃん
｢ねぇ、私のビキニ見たくないの？｣なんて俺を挑発する理佐ちゃん
｢正直言えば･･･心の底から見たい｣って魂の叫びな俺
｢じゃあ、行こうよ｣って俺を誘う理佐ちゃん
｢そうだよ俺君、お師匠様の裸を堂々ガン見出来るんだから行こうよ｣って俺を誘う八戒
｢ちょっと水着のこと裸って言わないでよ！いやらしく聞こえんじゃん｣って八戒を怒る理佐ちゃん
｢いいじゃないっすか、お師匠様の体絶対にエロいに決まってんだから｣なんて清々しいくらいエロ目線で理佐ちゃんを見てる八戒
｢うわっ、キモい、あんた破門にしちゃうよ｣って八戒を脅す理佐ちゃん
理佐ちゃんと八戒の言い合いがヒートアップしてる隙に脱走の俺
｢物件を･･･ですか？｣って俺の頼みに戸惑う街の長老
｢うん、あんたの顔を立ててサーファーたちを執行猶予にしたよしみでさ、街が所有してる物件から良いの安く貸してよ｣
って長老にプレッシャーかける俺
断ったら直ちにサーファーたちは死刑執行ですよって言外に込められた俺の意図を察知してくれた長老
｢良い物件が手に入ったわい｣って高笑いしながらホテルに帰還の俺に
｢俺君帰ってくるの遅いよ｣
って超ビビりながら駆けよってきそうな理佐ちゃんだから好き 早速再開乙です
そういえば庭先生の作品群をブログでまとめてくれてた人のやつは今も更新されてるのかしら >>7
見にいったら更新どころかブログが消滅してました(><) "MI GENTE" - J Balvin, Willy William - Choreography by TRICIA MIRANDA
https://www.youtube.com/watch?v=Poacb8t5aNg
Love Galore | @MightyMykell | @DanceMillennium
https://www.youtube.com/w★atch?v=M★naGUyNeDXc
YANIS MARSHALL HEELS CHOREOGRAPHY "IN THE MIX" MIX MASTERS. LOS ANGELES MILLENNIUM DANCE COMPLEX
https://www.youtube.com/wat★ch?v=Zh6F★BlFSxIk
YANIS MARSHALL HEELS CHOREOGRAPHY "SHOW ME LOVE" ROBIN S. FEATURING STEVIE DORE.
https://www.youtube.com/wat★ch?v=qi2PJ★r2cWjM
G-Eazy (feat. A$AP Rocky & Cardi B) - "No Limit" | IMMASPACE EDITION | Nicole Kirkland Choreography
https://www.youtube.com/wat★ch?v=Y0oI★SNfFqig
Lion Babe - Rockets ft. Moe Moks | missTiff Choreography | DanceOn Class
https://www.youtube.com/wa★tch?v=TV★EFp2uHPdQ
Chris Brown - Strip - WilldaBeast Adams Choreography - Filmed by @TimMilgram #immaBeast
https://www.youtube.com/wat★ch?v=0RF★5CCAJZr4
Boots - Kesha | Brian Friedman Choreography | #DancingForPuertoRico
https://www.youtube.com/wat★ch?v=p2JjW1★PUuyY
#SoloShowcase | SONNY - Wrongest Way | Choreography by @NikaKljun
https://www.youtube.com/wat★ch?v=wWyU★ei_sWNo
SOLO SHOWCASE | SONNY - Do It | Choreography by @NikaKljun
https://www.youtube.com/wat★ch?v=00Epi★we3BB4
3番目のグループがすごい
Jhene Aiko - "While we're young" | Nicole Kirkland Choreography
https://www.youtube.com/wat★ch?v=Kgk★8sPEqG0Y
Love Galore | @MightyMykell | @DanceMillennium
https://www.youtube.com/wat★ch?v=MnaGU★yNeDXc
#SoundMoovz USHER - Love in this Club - Alexander Chung
https://www.youtube.com/wat★ch?v=_CNwQD★PkgTY
THEY. "U-RITE" Choreography by Kenny Wormald - #TMillyTV - #Dance
https://www.youtube.com/wat★ch?v=A9pW★h0u6rv0
Christina Milian - "Am to PM" - JR Taylor Choreography
https://www.youtube.com/wat★ch?v=qoquQ★KN5uDE
G Eazy Ft. Cardi B & ASAP Rocky - No Limit | Choreography With Phil Wright
https://www.youtube.com/wat★ch?v=KFfw★khaS17A 「俺君あの河はヤバイよ」って高級スウィートの窓から広がる流沙河を指差す愛しの理佐ちゃん
その理佐ちゃんをガードするように武器持って立たされてる悟空と八戒
「どうしたの？この厳重警備」って尋ねる俺
「どうしたのじゃないよ、サーファーに聞いたんだけどあの河には取経の旅に通りかかるお坊さんを殺して食べちゃう妖怪が住んでるんだって」って捲し立てる理佐ちゃん
「もう９人も喰われちゃってるらしいっすよ」って八戒
「それ聞いたお師匠様がビビっちゃってこの始末ですよ」って持たされてる武器を見せる悟空
「俺君怖いからもう出発しようよ」って超ビビる理佐ちゃんが可愛い
「流沙河の河童なら大丈夫だよ」って理佐ちゃんを安心させる俺
「なんで大丈夫なの？」って理佐ちゃん
「そいつ俺が三蔵候補探してる時に襲ってきやがったんだけど、そんときの俺の付き人の恵岸行者に逆にボコられちゃってさ
泣いて許しを乞うから三蔵法師の奴隷になるのを誓わせたんだよね」
って懐から河童の書いた誓約書を取り出す俺
「えっ！！じゃあ流沙河の人喰い河童が３人目の私の奴隷なの」
って驚きながらも悟空と八戒に対する本音がポロリの理佐ちゃん
｢やっぱり俺たちのこと奴隷と思ってたんですね･･･｣って哀しく呟く悟空
「人を食べちゃうような河童を仲間にして大丈夫なの？」って悟空を無視して不安を訴える理佐ちゃん
「めっちゃ反省して人生をやり直したいって言ってたから大丈夫だよ、それに恵岸行者に両手両足ぶち折られたあげく
なかなか三蔵法師の奴隷になるって誓わないから拷問されて奥歯３本抜かれた恐怖が染みついてるだろうからね」って高笑いの俺に
「お前本当に観音菩薩なのかよ」って雑にツッコミ入れる理佐ちゃん
「じゃあ流沙河に迎えに行きましょうよ」って言い出す悟空
「バカ野郎、これから手下になろうって野郎をご主人様の理佐ちゃんが迎えに行けるか！」って悟空を一喝する俺
「なんで迎えに行っちゃいけないんですか？」って俺に一喝されて不満顔の悟空
「河童から挨拶に来んのが臣下の礼ってもんだろ、それでこそ河童も理佐ちゃんの方が圧倒的に格上だって身に染みんだろ、頭使えよバカったれが！」
って悟空に王を支える宰相に必要な心得を諭す俺
「さすがは深謀遠慮な俺君だね」
って理佐ちゃんの格を高めるために思いを巡らす俺を褒めてくれる理佐ちゃんだから好き 「あ〜面倒くせぇ」
天に向かって思わず愚痴る俺
西洋人のくせに中国に伝わる仙道の奥義白日昇天して永遠の命を手に入れた俺
東に美人の女子大生が居ると聞けばセレブの集まるパーティに招待するよと口説き
西に亭主に先立たれて嘆いてる美人の未亡人が居れば寂しさにつけ込み口説き
南に住んでる美人OLには頑張ってる君も好きだけどそのままの君はもっと好きと口説き
北に住んでるババアにはさすがに年寄りは口説けんはと見下り半を突きつける
雨にも負けず風にも負けない悠々自適な日々を過ごしてたんだけど
ある日突然
所属してるフリーメーソンって組織から
「お前もたまには世界の役に立て」なんて言われて強制労働させられることになった俺
フランス革命でギロチンにかけられちゃう王妃が居るから助けろなんて無茶ぶりされたら愚痴もでるやね
なんだかんだ愚痴りながらも仕事先のベルサイユ宮殿にやって来た俺
そこで寝てたのがフランス国王ルイ16世の王妃マリーアントワネット理佐ちゃんだ
「うおっ!？めっちゃ美人じゃん」
嫌々ながらやって来たベルサイユ宮殿
そこで見た理佐ちゃんの寝顔があまりに可愛くて見惚れること数１０分・・・
この可愛さやべえな・・・なんてやっと我に帰った俺
「女王様起きてください」ってマリーアントワネット理佐ちゃんの耳もとで囁く俺
「全然起きねぇな・・・」ってスヤスヤ眠る理佐ちゃんにお手上げな俺
しかし、テレビつけっぱなしで寝ちゃうなんて・・・
浪費のし過ぎで国家経済を破綻させちゃいそうになっただけのことはあるな・・・
「あんた誰？」
俺が理佐ちゃんをどうやって救おうかと試案していたら目を覚ました理佐ちゃん
「初めてお目にかかります、女王陛下を未来の災いよりお救いするために参上いたしましたサンジェルマン伯爵ってぇケチな野郎です」
って目を覚ました理佐ちゃんのあまりの美しさと不機嫌な様子に土下座で挨拶する卑屈な俺
「サンジェルマン伯爵・・・あの不死の怪人って呼ばれてる・・・？」
俺の噂を聞いたことあるみたいなマリーアントワネット理佐ちゃん
「俺のこと知ってくれてましたか、理佐ちゃんみたいな世界一の美人に知ってもらえるなんて照れくさいな」なんて頭掻く俺に
「照れてんじゃねーよ」ってドス効かすマリーアントワネット理佐ちゃん
「フリーメーソンからの依頼で理佐ちゃんを守ることになりましたから、今日からそばに置いてもらいますね」
なんて早速仕事の主旨を説明する俺
「ウソついてんじゃねーよ」
俺の説明を聞くやドス効かす理佐ちゃん
「ねぇ、あんたさ魔術とか不死とか滅茶苦茶なこと言って女を口説く詐欺師だって評判だよ」
なんて俺の悪い噂を知ってる理佐ちゃん
「どうせ革命が起きて私が危ないなんてウソなんでしょ」
なんて全然俺を信じてくれない理佐ちゃんだけど好き 「あんたなんかに簡単に騙されないよ」
なんて俺をすっかり自分を騙しにきたと思い込んでしまったマリーアントワネット理佐ちゃん
「理佐ちゃんが将来ヤバイことになるのも本当だし、俺が永遠の命の持ち主なのも本当なんだよね」ってなんとか理佐ちゃんを説得しようと試みる俺
「ねぇ、王妃だからって世間知らずだなんて思われたくないんだけど」ってなかなか強情な理佐ちゃん
仕方ないな・・・
「理佐ちゃん国王と結婚してもう５年ちょいになるけどまだエッチしてねぇだろ？」
って理佐ちゃんと国王ルイ16世しか知らないはずの秘密を知ってる俺
これで俺が永遠の時を生きる超人サンジェルマン伯爵だって信じるべって理佐ちゃん見たら
「あんた・・・覗きもすんの・・・？」
なんてドン引きするマリーアントワネット理佐ちゃん
「覗きなんかするかい！」って思わず言い返す俺
なんて察しの悪い女なんだ・・・そりゃあ空気読めなくて刑場の露と消えるわな・・・
「あのね理佐ちゃんちょっとショッキングな映像見せるけど勘弁してね」
なんて理佐ちゃんに断りいれて空中にスクリーンを出す俺
「なにこれ、宮廷で見る手品より凄いじゃん」って驚くマリーアントワネット理佐ちゃん
「これ、もしかして私？」
スクリーンに映し出された自分を見て息を飲む理佐ちゃん
「うん、今から18年後の理佐ちゃんが馬車で刑場に連れてかれてるとこ」って説明する俺
「ウソでしょ・・・」さすがに処刑直前の自分を見て青ざめる理佐ちゃん
「37才の私こんなに老けちゃってんの」
なんて天然なこと言っちゃうマリーアントワネット理佐ちゃん
「理佐ちゃんそこじゃない！」って察しの悪い理佐ちゃんに思わずイラつく俺
「ちょっと、そんなにイラつかれたらもう話に付き合ってあげないよ」なんてクールに言い返すマリーアントワネット理佐ちゃん
「すいません、あまりに話が進まないもので、つい・・・」
理佐ちゃんの放つ王妃の貫禄に思わず土下座で謝る俺
「やだ、許してあげないからしばらくそのまま話してよ」
下手に出た俺をイジメにかかるドSな女王様理佐ちゃん
なんで救いに来てやってんのにこんな仕打ちを受けるんだって屈辱に震えながらリモコンで映像を再開する俺
「やだ！怖〜い」生まれて初めて見るギロチンに超ビビる理佐ちゃん
その姿はドSで少々性格に難有りだけど可愛いから好き 「え〜〜っ！？私これに首落とされちゃうの？」
思わず自分の首をさするマリーアントワネット理佐ちゃん
「うん、その映像も有るけど見る？」
って聞く俺に力の限り首を横に振って見たくないアピールする理佐ちゃん
「信じらんな〜い(泣)世界一の国だって聞いたからお嫁に来たのに、もっと花の都パリを満喫したかった〜」って号泣する理佐ちゃん
「理佐ちゃん落ち着いて、そんな未来から理佐ちゃんを救うために俺が来たって言ったろ」
理佐ちゃんを安心させるためにことさら優しく話す俺
泣き顔でこっち見る理佐ちゃん・・・やっぱり可愛い
絶対に守り抜いて俺の嫁にしようと決意する俺に
「こんな怪しげな詐欺師じゃ頼りんなんないよ〜」
ってますます泣き止まない王妃マリーアントワネット理佐ちゃん
「やれやれ、先が思いやられるよ」
天使な寝顔を見ながら呟く俺
泣くだけ泣いたら寝ちゃったマリーアントワネット理佐ちゃんを部屋に残し必要な物を調達しに行く俺
「何これ？」
俺が未来に行って調達してきたセカアイ衣装を見て怪訝な顔する理佐ちゃん
「ロココ調のドレスも似合うけど理佐ちゃんにはセカアイ衣装が良いかなと思ってさ」
「これを着るの・・・私フランス王妃だよ？」って難色を示す理佐ちゃん
「助かるためだから我慢して」って理佐ちゃんを拝む俺
「本当にこれ着たら助かるの？」って疑いながらも着替えてくれる理佐ちゃん
「どう？」なんてポーズとる理佐ちゃん
「やっぱり可愛いな、さすがnon・no専属モデルだわ」って感動する俺
「なに？non・noって」って聞いてくる理佐ちゃんを
「あっ、ごめんなんでもない」って軽くあしらうサンジェルマン伯爵な俺
「この服なら髪も短くしようかな」なんてどんどん欅坂46の理佐ちゃんになってくマリーアントワネット理佐ちゃん
「似合うかな？」
ショートカットとセカアイ衣装の自分を鏡に映して呟くマリーアントワネット理佐ちゃん
「はっきり言って過去も未来も理佐ちゃんよりショートカットとセカアイ衣装が似合う娘は居ないよ」って断言する俺
「俺君がそう言うんだったら・・・そうかな」
なんて時をかける旅人サンジェルマン伯爵な俺を信じてくれた理佐ちゃん
「さて、まずは近衛連隊あたりから理佐ちゃんを守る奴見つけるか」って用心棒探しの俺
「えっ、俺君そばに居てくんないの？」って俺が離れるのを不安がる理佐ちゃん
「俺もこう見えて忙しくてさ、でも理佐ちゃんのピンチには必ず現れるから心配すんなよ」って言いながら空間に溶け込む俺を
「話の途中で消えてんじゃねーよ」
って理佐ちゃんの声が追いかけて来そうだから好き 「話の途中で消えてんじゃねーよ」
なんてマリーアントワネット理佐ちゃんの罵声を背に受けて瞬間移動な俺
「あんまりイケメンは選びたくねぇな」
なんて考えながらぶらぶらしてたら将校さんに囲まれちゃう俺
「怪しい奴だな何者だ」なんて剣で俺を突っつく振りする愚か者
不動金縛りの術をかけてからボコボコにしてやっか？
「止めろ！どこの隊の者だ？」なんて俺を助けてくれる小声の優男
「隊長すいません、こいつが怪しかったもんで・・・」
慌てて隊長と呼ばれた優男に言い訳する将校さんたち
「助けてくれてありがとうございます」
って近衛連隊隊長のオスカルなぁちゃんにお辞儀する俺
そんな俺に手をあげて歩き去るなぁちゃん
この隊長もしかして・・・
そっとオスカルなぁちゃんのケツ触る俺
俺の予想通りに「キャー」なんて女の子な悲鳴あげるオスカルなぁちゃん
「やっぱり女の子でしたか」
なぁちゃんのケツの感触を永久に記憶に焼きつけながら呟く俺
「知られてしまったら仕方ない」なんて剣をぬくオスカルなぁちゃん
すかさずそこらに居る鳩をとっ捕まえて人質にする俺
「鳩は関係ないやろ〜卑怯やで」なんて怒るなぁちゃん
マリーアントワネット理佐ちゃんを救わなければいけない俺だ
生き延びるためには綺麗も汚ないも関係あるかの俺
「鳩を助ける変わりになんで男の格好してるか教えてくれ」ってなぁちゃんに頼む俺
それから数十分・・・
「そう、お父さんに男として育てられたんだ」
ってオスカルなぁちゃんの部屋で身の上話を聞いてる俺
しかし、こんな可愛くて華奢な娘を男として育てるなんて人類の損失半端無いな
なんてなぁちゃんのことどうにかなんねぇかな？
なんて思案してたらマリーアントワネット理佐ちゃんからSOSのテレパシーだ
「なぁちゃん、また明日会いませんか？あなたには俺のような男が必要だ」
なんて強引になぁちゃんとデートの約束取りつけて理佐ちゃんのもとへと瞬間移動な俺
「遅いよ！謝って！」
って空中から突然現れた俺にドス効かす理佐ちゃんだから好き ｢おい八戒、お前水商売の経験あんだよな？｣
取経の坊主を喰う河童に怯える理佐ちゃんを安心させて寝かしつけた俺は八戒と商売の打ち合わせだ
｢キャバレー理佐ちゃん！？｣って俺のやりたい商売に驚く八戒
｢そう、街の長老からさなかなか良い物件紹介してもらったから、そこでキャバレーやりたいんだよね
この街にはそういった類いの店が無いからよ、それに男の憧れじゃんキャバレー経営って｣
昔なんかで見たアメリカ映画でキャバレー経営するギャングが格好良かったのに憧れる俺
｢キャバレーは別に良いんすけど『キャバレー理佐ちゃん』なんて店名お師匠様怒らないですかね？｣って心配する八戒
｢怒るわけないじゃん、いくら引っ込み思案で謙虚な控え目理佐ちゃんだって女だぜ、それなりに自己顕示欲はあんだろ｣
なんて女性心理を読み尽くした俺の理佐ちゃん分析
｢お前に『キャバレー理佐ちゃん』任せるから店のレイアウトから女の調達まで頼むわ
なんたって神様カードが使えなくなっちゃったからには天竺までの旅費と理佐ちゃんに贅沢してもらう金は俺たちが稼がないとな、よろしく頼むよ｣って八戒に頭を下げる俺
｢わかりました、お師匠様のために頑張りますよ｣って快諾してくれる八戒
｢俺もなんかやらしてくださいよ｣って自分も仕事に参加したい悟空
｢悟空は理佐ちゃんに絡んできたサーファー脅してさキャバレーでただ働きするように仕向けてよ｣
って悟空にもちゃんと仕事を任せる優秀なプロジェクトマネージャーな俺
そして翌日･･･
｢あ〜気持ちいい朝だな｣
なんてのたまいながら部屋の掃除する整理整頓な理佐ちゃん
｢俺君、悟空ちゃんと八戒ちゃん何処に行ったの？｣なんてキョロキョロ辺りを見渡す理佐ちゃん
｢朝から張り切って仕事に出かけたよ｣って日本経済新聞読む形から入るビジネスマンな俺
｢なんか申し訳ないなぁ･･･私が神様のお気に入りNo.１から陥落しちゃったから皆に働いてもらわなきゃいけなくなっちゃって｣なんてため息まじりに呟く優しい理佐ちゃんだから好き 乙乙です
マリーアントワネット理佐ちゃんも復帰で嬉しいなあ(笑) >>17
マリーアントワネット理佐ちゃんの妄想が湧いてくるので書こうかと思いましてw ベルサイユめっちゃ進んでる！
いやーしかしセカアイ理佐ちゃんとは、伯爵もわかってらっしゃいますねw >>19
サマステでセカアイ衣装の理佐ちゃんが青空歌ってる時が人類の可愛いがピークに達した瞬間だと認識しとります
>>20
スレ立て乙であります
安定のお洒落な構成に敬意を表します 「遅いよ！謝って！」
理佐ちゃんからのSOSに瞬間移動で駆けつけた俺を怒るマリーアントワネット理佐ちゃん
理佐ちゃんのためにオスカルなぁちゃんとの楽しい時間を中断してきたのに・・・
しかも瞬間移動してきたからあんまり待たせてないはず
それなのにいきなり怒る理不尽極まりない理佐ちゃんにちょっと腹が立つも
「ごめんなさい」って平謝りする俺
「許さないよ、俺君のせいで笑われたんだけど」って謝る俺を嵩にかかって責めたてるドS理佐ちゃん
「うん・・・？俺のせいで笑われた・・・」って戸惑う俺
「察し悪いよ、俺君が持ってきたセカアイ衣装で舞踏会に行ったら馬鹿にされたんだけど」ってさらに俺を詰めるマリーアントワネット理佐ちゃん
「それは申し訳ありません」
TPOもわきまえずにセカアイ衣装で舞踏会に行っちゃう理佐ちゃんのセンスに愕然としながらも平静を装いながら謝る俺
「そのような場では社交界の慣例に従いドレスを着てヅラを被るのをお勧めします」って嫌みまじりにアドバイスする俺に
「嫌み言ってんじゃねーよ」ってドス効かす理佐ちゃん
「ねぇ、私はフランス国王ルイ16世の王妃だよ、その私がセカアイ衣装で舞踏会に来たら回りが気を使って同じ格好するのが筋じゃないのかな？」って急に王妃の権力を振りかざす理佐ちゃん
「それを下女みたいだなんて笑うなんて許せないよ、俺君が私のために選んでくれた衣装なのに」ってむくれる理佐ちゃん
｢ねぇ俺君、デュ･バリーねる夫人って知ってる｣って聞く理佐ちゃん
｢知ってるよ理佐ちゃんの義理のお祖父ちゃんになるルイ15世の愛人でしょ｣って博学で知られたサンジェルマン伯爵舐めんなよな俺
｢やっぱり知ってるんだ、あいつが一番笑っててさ、本当ムカつく｣ってデュ･バリーねる夫人の笑い顔を思い出してイラつく理佐ちゃん
｢理佐ちゃんがフランスに嫁いでからずっとデュ･バリーねる夫人のことガン無視してたのがいけないんじゃねぇの｣
ってくだらないことでSOS出されて拍子抜けして興味無くなっちゃった俺
｢だって仕方ないじゃんお母さんから田舎者とは喋るなって言われて育ったんだから｣
なんてのたまう茨城から嫁いできたマリーアントワネット理佐ちゃんだから好き ｢お店出す場所見たいなぁ｣
なんて愛しの理佐ちゃんが小首かしげて可愛いく言うもんだから案内する俺
｢お隣かっぱ寿司じゃん｣って目敏い理佐ちゃん
｢なかなか繁盛してるね｣ってやっぱり人の流れがある場所は商売向きだなぁと再確認な俺
｢すいません、今度隣にお店出すことになった観音様です｣理佐ちゃんに言われてかっぱ寿司に挨拶さに来た俺
挨拶してこいとか言うわりに自分は人見知りを発揮して離れたとこから見てる理佐ちゃん
｢観音さん･･･ですか？お珍しい名字ですね｣って愛想笑いするかっぱ寿司の若旦那
｢あっ、すいません、観音じゃなくて観音様までが名字なんで途中で切らないでもらっていいですか｣って腰低くお願いする俺
｢すいません、観音様･･･さん、でいいですか｣って戸惑いながら言い直す人の善いかっぱ寿司の若旦那
｢さんなんていらないですよ申し訳ない、観音様って呼び捨てにしてください｣人の善いかっぱ寿司の若旦那にさらに腰の低くなる俺
｢今でこそ噂を聞いて遠方からもわざわざ来てくれるお客様で賑わってますけど最初はお客さんが全然入らなくて大変でしたよ｣なんて気さくに話すかっぱ寿司の若旦那
｢苦労なさってお店を繁盛させて凄いですよ、僕もあやかりたいので色々教えてください｣って苦労話を聞かせる若旦那にお世辞を言う腰の低い俺
｢ここだけの話だけどね、大型チェーン店をパクってこの店名なんですよ｣って声を潜める若旦那
確かによく見るとロゴが微妙に変えてある･･･
｢味には自信があったんだけどどうやったらお客さんに来てもらえるか色々考えてかっぱ寿司パクってみたら大当たりですわ
もともと流沙河は河童で有名な河ですから｣って大笑いする似非かっぱ寿司の若旦那
こいつなかなかワルだなって感心する俺
｢末永く仲良くしてください｣なんて若旦那に挨拶してかっぱ寿司を辞去する俺
エステ行きたいって理佐ちゃんを街一番のエステ店にエスコートする紳士な俺
理佐ちゃんがエステの間に物件見に行くと八戒が看板のデザインで頭を悩ませていた
｢なんか良いアイデア無いですかね｣なんて俺に相談を持ちかける八戒
｢店名がキャバレー理佐ちゃんだからけやかけ卒アル回のただただ睨む理佐ちゃんをでっかく看板にしちゃえよ｣って的確なアドバイスする俺
｢それはナイスアイデアですね｣って俺と似た思考回路の八戒もノリノリだ
｢あとよ隣のかっぱ寿司の側にこんな看板頼むわ｣なんてかっぱ寿司の若旦那に教わった商売の秘訣を活かした看板を八戒に発注する俺
｢『入り口ここ↓』なんすかこの看板？｣
俺が描いた看板の素描を見て怪訝な顔する八戒
｢隣のかっぱ寿司さ遠方からの客も多いって言うからよ、この看板見てうっかり入ってくる客も居んだろ｣って商売人な俺
｢でも寿司屋じゃないって分かったら出てっちゃいますよ｣って勘の悪い八戒
｢１歩でも店に入った奴をただで帰しちゃう無能を責任者にした覚えないんだけどなぁ僕は･･･｣ってひとり言呟く俺
｢見づらい所にち小っさく入店しただけで５万って書いときましょう｣って有能な八戒
｢バカ、それじゃぼったくりじゃねぇか、３万にしとけよ｣って八戒ほどイケイケじゃない俺
｢そっか、今回は真面目に商売するんでしたもんね｣って俺の三方良しって商売理念を理解してくれる八戒だから好き ｢繁盛！繁盛！大繁盛！ですね｣
って『キャバレー理佐ちゃん』を繁盛店にした自分自身に大興奮の八戒
｢浮かれてんじゃねーよ｣って八戒を一喝する愛しの理佐ちゃん
キャバレー理佐ちゃんなんて店名と大看板になってるただただ睨む理佐ちゃんにまだご立腹のようだ
｢作っちゃったものはしょうがないですよ、お店作り俺君と八戒に任せて海で遊んでたお師匠様が悪いんですから｣なんて仲裁に入る悟空
｢うるさい！黙って！オレクンダイスキオレクンダイスキ｣
仲裁に入る悟空に緊箍児で八つ当たりする理佐ちゃん
｢お師匠様勘弁してください｣って頭を抱える悟空
｢真っ当な商売するって言うから油断してたら水商売なんだもん･･･｣って拗ねる理佐ちゃん
そんな理佐ちゃんに目をつけられまいと長老や街の有力者たちの接待に精を出す俺
｢長老や皆さん方のお陰でこの街に根を張れそうですよ｣なんてもみ手の俺
｢なにを言ってるんですか、理佐ちゃん企画こそ街で与太ってるサーファーたちまで雇ってくれてありがたいですよ｣なんて言ってくれる長老や街の有力者たち
理佐ちゃん企画ってのはキャバレー理佐ちゃんを中核として建設業から風俗業までを視野にいれた事業体を作ろうと目論む俺がグループの中心にしようと立ち上げた企画会社だ
キャバレー理佐ちゃんの接待に盛り上がる長老や街の有力者たちの懐に八戒が手渡す金の入った封筒を忍び込ませる越後屋な俺
｢俺の提案した流沙河の埋め立て工事の方も是非我が理佐ちゃんグループにお願いします｣なんてちゃっかり街の利権に食い込む俺
｢ちょっと俺君、ムカつくんだけど｣なんてそんなことにはお構い無くやっぱり絡んでくる理佐ちゃん
｢キャバレー経営から初めてゆくゆくは理佐ちゃんコンツェルンを作るのが夢だったんだ許してくれ理佐ちゃん｣って土下座する俺
｢観音菩薩が野心ギラギラにしてんじゃねーよ｣ってドス効かす理佐ちゃん
｢それにあの看板恥ずかしいんだけど･･･｣ってただただ睨む理佐ちゃんの看板を指差す理佐ちゃん
｢でもあの看板は外せないよ｣って頑なに拒否な俺
｢なんでよ？｣って頑なな俺にむくれる理佐ちゃん
｢だってただただ睨む理佐ちゃんは俺が生まれて初めて見た理佐ちゃんだから大看板にして街中の人に見せびらかしたいじゃん｣って野心ギラギラなわりに意外と純情な俺に
｢バカだなぁ･･･｣って呆れながらも照れ笑いの理佐ちゃんだから好き 書き手が足りない問題勃発
誰か書きに来て･･･寂しい･･･ もん｢そう言われれば東京都先生はどうされてるのかな｣
てち｢新スレ立ったのをご存知ないのかもね｣
もん｢大阪府先生も小林マネージャースレで忙しいのかな｣
もん｢作品によってはこちらにも書いてくれそうだけどね｣
てち｢でもさ、今はその大阪府先生だけじゃなくて、ハコオシ先生の不良学園とか、Re:Mindを超えるスレとか、ニャンコ先生の家政婦スレとか、個人での小説スレが流行りでしょ｣
もん｢キャット空中３回転か！｣
てち｢愛川欽也さんが声優やってたんだよね｣
もん｢読者置いてけぼりの加齢臭ネタだな｣
てち｢話戻すけどさ、だからここも庭先生が個人でバリバリやってくのかと思ってたから｣
もん｢さびしんぼうなんだね｣
てち｢さびしんぼうと言えば富田靖子さんですけど｣
もん｢また古い映画を(笑)｣
てち｢いや、映画もですけど主題歌をですね｣
もん｢歌われてたんでしたね｣
てち｢その昔、試しに薬師丸ひろこさんに歌わせてみたら案外上手かったんで、以来、主演女優とかが映画主題歌を歌うのが流行りましてね｣
もん｢薬師丸さんの次の原田知世さんもまあまあで｣
てち｢で、富田靖子さんであれあれ？ってなって｣
もん｢安田成美さんがトドメを刺したと｣
てち｢こらこらこら｣ もん｢だから私たちはいい時代に生まれましたよね〜｣
てち｢21人分で歌唱力ごまかせますからね｣
もん｢音痴で目立つと恥ずかしいからみんなそーっと歌ってますけどね｣
てち｢それにライブは口パクでいいし｣
もん｢口パク前提の振り付けもありますからね｣
てち｢歌ってるとこなのにマイクを頭上に振り上げてたりね｣
もん｢いっそのことマイク無しでもいいんじゃないかと｣
てち｢フォアボール連発に怒ってバット持たずに打席に入った選手みたいだね(笑)｣
もん｢でもさ、実際使わないのにいちいちあんな重いマイク持たされたり、ヘッドセット付けさせられたりって、おかしくない？｣
てち｢たしかに…壊したら何万円もするんでしょ？あれ｣
もん｢おもちゃやレプリカでいいよね｣
てち｢でもちょっと待って…ＴＶはいいとして、コンサートのＭＣや煽りはどうすんのよ｣
もん｢それもあらかじめ録音しておいて…あ、ダメかな…？｣
てち｢でしょ？｣
もん｢ちゃぷてん、プレッシャーでリップシンク失敗しそう｣
てち｢そっちの問題かい｣
もん｢じゃあ、ＭＣ担当のちゃぷてんと煽り担当のもなだけ本物にして、あとはレプリカで｣
てち｢レプリカ作るのもお金かかるんじゃないの？｣
もん｢大量生産すればコスト下がるでしょ｣
てち｢そんなに大量に作ってどうすんのよ｣
もん｢市販するのよ。『前髪で目を隠してこれ持って口パクすれば、あなたも欅坂46！』って｣
てち｢…｣
―おそまつ― >>26
個人での小説スレがトレンドとは知らずに原案ありスレを再興してしまった俺って･･･
東京都さんどうしちゃったんでしょうね？
人間の業を描くあのドロドロした作風好きなんだよなぁ
>>27
てちもん漫才や〜 >>27
やっぱり漫才はいいですね
もしチワンさんもお立てになるようでしたら、応援しますよw
>>28
トレンドなんすかねｗ
小説本スレ（言い方わからん）の雰囲気も好きですけどね
東京都さん、戻ってきてほしいです >>29
小林マネージャースレの作品めっちゃ良いですね
あのシリーズは長く続けて欲しいです ｢ねぇ、私のボディーガード見つけたの？｣
ってデュ･バリーねる夫人のことはいったん脇に置くマリーアントワネット理佐ちゃん
｢見つかんない、やっぱり近衛連隊ともなるとなかなか醜男がいないんだよね｣ってお手上げポーズの俺
｢ちょっと！なんで醜男探してんの？｣って俺を咎める理佐ちゃん
｢スキャンダルとかヤバイじゃん、革命の機運を高めようとしてる連中にエサを与えるようなもんだよ｣
なんて最もなこと言っているが本当は理佐ちゃんにひとめ惚れした俺の切なさ故の醜男限定なのさ
｢革命勢力ってもう活動してんの？｣って顔をしかめる理佐ちゃん
｢原作のベルバラよく知らないから分からんけどそろそろ活動してんじゃないかな｣って詳しくは分からない俺
｢適当なこと言ってんじゃねーよ｣ってドス効かすマリーアントワネット理佐ちゃん
｢ねぇ、そんなんで私のことギロチンから助けれるの？｣ってまたもや俺への不信感再発の理佐ちゃん
｢俺が助けるんじゃなくて理佐ちゃん自身が変わることで運命をかえるんだよ｣って理佐ちゃんに本気の自己変革を求める魂の教師な俺
真剣な俺を見つめるマリーアントワネット理佐ちゃん
｢どう変わればいいの？｣
って理佐ちゃんに聞かれて気づく変わる必要もないぐらい完璧な神の最高傑作理佐ちゃんだったと･･･
｢うーん、ルックスも性格も完璧となると直すとこ無いな･･･｣って途方に暮れる俺
｢なんで完璧な私がギロチンの犠牲になんなきゃいけないのよ！｣って自身の理不尽な運命にキレるマリーアントワネット理佐ちゃん
｢きっと何かしら欠点があるのかもしれないけど･･･俺には理佐ちゃんの欠点なんて思いつかないよ｣って力なく呟く俺
｢それじゃ欠点直せないから私変わらないじゃん！運命変更どうすんのよ！｣って今度は俺にキレる理佐ちゃん
まいったなぁ･･･
理佐ちゃんに惚れちゃったから直すべき欠点が見えなくなっちゃうなんて盲点だぜ･･･
なんて考えこんでたら
｢俺君さぁ･･･もしかして･･･私のこと好きなの？｣
なんて突然聞いてくるマリーアントワネット理佐ちゃんにドキドキが止まらないから好き ｢私のこと好きなの？｣
マリーアントワネット理佐ちゃんの突然の問いかけにドキドキが止まらない俺
永遠の命を持ち齢4000年を数えるサンジェルマン伯爵な俺だがこんなに胸がときめいたのは初めてかもしれない･･･
｢好きなわけないじゃん、19才の理佐ちゃんと4000才の俺だぜ、どんだけ年の差恋愛なんだよ｣って心とは裏腹なこと言う俺
マリーアントワネット理佐ちゃんを革命の業火から救うために派遣されてる己が身ゆえに理佐ちゃんへの恋心を押し隠す俺
｢そうだよね･･･変なこと聞いてごめん｣ってちょっと淋しそうな理佐ちゃんに胸が痛む俺
｢それに理佐ちゃんには旦那さんいるじゃん、嫌いじゃないんだろ16世のこと｣ってフランス国王ルイ16世の顔を思い浮かべる俺
｢うん、優しくて良い人だからね｣って微笑む理佐ちゃんにまたも心が痛む俺
｢理佐ちゃんごめん、ちょっと用事思い出したわ｣ってベルサイユ宮殿を去り居酒屋でヤケ酒な俺
｢ちきしょう！なんで16世より先に出会わなかったんだ俺たち｣なんてくだ巻く俺
当然のごとく隣の席のアベックに絡みボコられて店から叩き出される俺
｢辛い役目を引き受けちまったかな･･･｣なんて満月見ながら自嘲な笑みの俺
｢俺君？｣そんな俺に声をかけてくれたのはオスカルなぁちゃんこと西野七瀬ちゃんだ！？
｢なぁちゃん･･･｣ってなぁちゃんの顔見たら堪えてた涙ちょちょ切れな俺はなぁちゃんの胸に飛び込む
｢そうなんや、辛い恋だね｣なんて連隊長なんてやってたってやっぱり女ななぁちゃんは優しく俺を慰めてくれる
｢うん･･･もう少しこうしててもいい？｣ってここぞとばかりになぁちゃんに甘える俺
理佐ちゃんも好きだがなぁちゃんも好きな恋の両立待った無しな俺に
｢甘えてんじゃねーよ｣って突然のドス声
なぁちゃんの胸から顔をあげるとそこには愛しのマリーアントワネット理佐ちゃん
見られたな･･･って冷や汗半端ない俺
｢理佐ちゃん待ってくれ浮気じゃないんだ｣ってついさっき理佐ちゃんのこと好きな分けないじゃんって答えたわりに必死な俺
｢なに焦ってんの？｣って言いながらなぁちゃんにくっついてる俺を自分の方に引き取る理佐ちゃん
｢うちの俺君がお世話かけまして｣ってジェラシー全開でなぁちゃんに挨拶する理佐ちゃんにちょっと嬉しい俺
｢じゃあ俺君明日な｣なんて可愛い関西弁で挨拶して手をふるなぁちゃん
｢なに？明日って｣ってなぁちゃんの言葉に反応する理佐ちゃん
｢実はさ理佐ちゃんからSOSがきた時になぁちゃんと話し合いしてる最中だったんだ、それで話の続きは明日にでもって約束したからさ｣ってしどろもどろになりながらも説明する俺
｢私とそんなに変わんない年なのにあの娘にはときめいてんだ？｣って焼きもち理佐ちゃん
出会った男は全員自分に惚れないと気がすまないマリーアントワネット気質全開の理佐ちゃんにたじたじな俺
｢明日は私と遊びに行くって約束してたよね｣って無茶言い出す理佐ちゃん
｢そんな約束･･･してましたっけ？｣って恐る恐る聞き返す俺に
｢してたよ！｣って言い残して舞踏会に行っちゃうマリーアントワネット理佐ちゃんだから好き >>35
清々しいぐらいエロトークな欅ちゃんが好きw ｢バカだなぁ･･･｣
何故に俺がただただ睨む理佐ちゃんの大看板にこだわるのかを知って照れる愛しの理佐ちゃん
｢俺君のそうゆうとこに弱いんだよなぁ｣なんてデレる理佐ちゃんもまた良し
｢俺君そろそろ相談なんですけど｣
なんて理佐ちゃんにデレられてご機嫌な俺にすかさず相談を持ちかける抜け目ない八戒
｢なに？店を増やしたい｣って目を剥く俺
キャバレー理佐ちゃんが繁盛し過ぎて店が手狭になってきたなんて嬉しい悲鳴の八戒
｢そうなんですよ、今は攻め時だと思うんでけやかけ連帯責任ゲームの時のぷく顔理佐ちゃんを大看板にして２号店なんてどうですか？｣ってとんでもなく魅力的な提案してくるプレゼン上手な八戒
｢物件探すか？｣
バケツ抱えた理佐ちゃんが水を口に含み過ぎてぷく顔したとこが大看板になるのを想像して即答の俺
｢ねぇ、いちいち私のこと看板にしなくてもよくない｣って照れ屋な理佐ちゃん
｢いや、理佐ちゃんの大看板で世界を埋め尽くすために店を増やすんだからそこは譲れないな｣って本末転倒な俺
長老や街の有力者たちが盛り上がるのを尻目にキャバレー理佐ちゃん２号店について協議を続けてると店の入口が騒々しい
｢どうした？｣ってボーイ姿のサーファーたちに声をかける店の用心棒悟空
｢あっ、悟空さん隣の似非かっぱ寿司の若旦那が怒鳴りこんで来まして｣なんて困り顔のサーファーたち
｢なんだと！叩き出しちまえい！｣って激高する短気猿の悟空
悟空の指図で若旦那をボコボコにしちゃうサーファーたち
｢ねぇ、可哀想だから話を聞いてあげなよ｣なんて優しい天使のような理佐ちゃん
｢あんたたち末永く仲良く商売しようなんて言ってたくせにあんな看板出しやがって酷いじゃないか！｣
って『入口ここ↓』看板にイチャモンつける似非かっぱ寿司の若旦那
｢うちは店を出したばかりだからお客さんが迷っちゃいけないと思ってね｣なんてとぼける俺と八戒
｢たったら間違えて入ったうちの客からぼったくるような真似しないでくれよ、お陰で悪い噂が広まって客足が遠のいちゃったじゃないか｣って熱く訴える若旦那
｢俺君、それ本当？｣って眉間にしわを寄せて詰めてくる理佐ちゃん
慌てて首を横に振る俺と八戒
｢ぼったくりなんてしたら街の警察に捕まっちゃいますよ｣って訴える八戒
｢ちょうど警察の署長さんが居るから白黒つけますか？｣って賄賂ばらまいて長老はじめ街の有力者は押さえてるから強気に出る俺
｢俺さんの店に怒鳴り込んできた罪でブタ箱に放りこんどけ｣って署長さんに呼ばれて駆けつけた部下に命じる超俺びいきの警察署長
似非かっぱ寿司の若旦那が連行されたのを見送りながらお開きにして営業終了のキャバレー理佐ちゃん
｢最近店が上手くいってなくてノイローゼ気味だったみたいだよ｣
お風呂上がりに最近取り入れたレモンパックに余念のない理佐ちゃんに話しかける俺
｢可哀想だね、俺君色々と相談に乗ってあげなよ｣なんて顔中レモンだらけで言いそうだから好き >>38
非道になればなるほど理佐ちゃんに怒られた時にカタルシスが大きいのでw なぁちゃんの器が大きいですね
何でも受け止めてくれる女性には甘えたくもなりますわな
理佐ちゃんのワガママ具合もすごい好きです ｢色々と相談に乗ってあげなよ｣
なんて愛しの理佐ちゃんの天使な言葉を胸にお隣のかっぱ寿司に顔を出す翌朝な俺
たまには観音菩薩らしく慈悲深く助けてやるかなんて店を覗きこむと
｢昨夜は主人が申し訳ありませんでした｣なんて若旦那が警察にしょっぴかれちゅって気が動転しながらも俺の顔を見るなり謝る若奥さん
あの野郎には勿体ない可愛い嫁さんだな･･･
｢気にしないでください、私の方からも署長さんに早く釈放してあげるように言っときますから安心してください｣なんて奥さんが可愛いから優しい俺
｢奥さん、ところでお名前は？｣
｢小林由依です｣って素直に教えてくれるゆいぽん
｢なんか困ったことがあったら遠慮なく相談してください｣
若旦那がうちの店と揉めてるかはゆいぽんに話してないのを確認してからかっぱ寿司を後にする俺
｢良かった、若旦那が俺のこと話してないからゆいぽんに嫌われてないや｣って安心する小心者な俺
早速キャバレー理佐ちゃんに帰って仕事始める働き者な俺
｢お隣どうでした？｣って帳簿見ながら聞いてくる八戒
｢奥さんのゆいぽんが可愛いかった｣って答える俺に
｢奥さんが可愛いのも良いんすけどお隣が引っ越してくれたら横にキャバレー理佐ちゃんの２号店出せて良いんすけどねぇ｣ってナイスアイデアな八戒
早速スマホで警察に電話な俺
｢あっ、もしもし署長さん？かっぱ寿司の若旦那なんだけどさ、１週間ほど放り込んどいてください｣って署長さんにお願いする俺
似非かっぱ寿司に立ち退いてもらってキャバレー理佐ちゃん２号店出店へ動き出す俺
｢八戒、隣のかっぱ寿司が入ってるビルも街のビルだったよね？｣
｢確か長老がそんなこと言ってましたよ｣って八戒の答えにうなずく確信な俺
｢もしもし？常夏の街の46才主婦なんですけどお宅の名前騙ってるお寿司屋さんに迷惑してるんですけど！キー！！｣ってヒステリーな主婦のふりして本家かっぱ寿司にチクる俺に
｢チクってんじゃねーよ｣ってドス効かせながら理佐ちゃん登場
｢ねぇ、なんでお隣同士なのに仲良く出来ないの？｣って俺を詰める理佐ちゃんだから好き >>40
マリーアントワネット成分を強めにしたらワガママ理佐ちゃんになってしまうんですよね ｢罰が当たっても知らないからね｣
お隣のかっぱ寿司さんをいじめるなと注意しても改心しない事業の鬼な俺に匙を投げる愛しの理佐ちゃん
｢オイラ観音菩薩だぜ罰なんて当たるかよ｣って心の中でうそぶく俺
理佐ちゃんが店を出て行くのを見計らって長老のもとへ赴く俺
｢似非かっぱ寿司なんだけど本家かっぱ寿司に名前騙ってるのバレたみたいですよ｣って長老に囁く俺
｢訴えられて裁判になる前に強制退去させちまいましょうよ、今なら若旦那は塀の中だから楽勝ですよ
なにより街の大切な物件を詐欺紛いの店に貸してたなんてことになったら次の長老選挙に響きかねませんや｣って悪魔の囁きな俺
そして夕方･･･
｢本家のかっぱ寿司からクレームがきてしまいまして｣って相談にやってきた似非かっぱ寿司の若奥さんゆいぽん
困り顔似合うわぁってゆいぽんの相談聞きながら心の中で呟く俺
｢それと契約違反なので即刻退去するようにって勧告状まできてしまって･･･｣って絶句するゆいぽん
この人は不幸になればなるほど愛おしくなるタイプだなって冷静に分析する店貰っちゃうついでにゆいぽんもなんて野心家な俺
｢こんな時に主人は留置場に入れられたままだし｣ってうつむくゆいぽん
｢おかしいな？即刻釈放するように署長に強く言ったんですけどね｣なんて白々しい俺
｢会いに行っても取り調べ中だからの一言で面会も出来ないんです｣って途方にくれるゆいぽん
どうやら署長の指示で面会もさせてもらえてないようだな･･･署長さん有能だな
｢本家かっぱ寿司の方はうちの弁護士に交渉させましょう、立ち退きの件は私が長老に掛け合いますよ｣ってゆいぽんの肩を抱き寄せる俺
｢よろしくお願いいたします｣なんて頭を下げるゆいぽんを見送りながら仕事終わりの俺は日課のヘソクリ数えへ
｢無い！どこにもないよ〜｣
理佐ちゃんと天竺旅行初めて以来ありとあらゆる場面を利用してちょろまかしたヘソクリ約１億円が消えてしまい泣き声な俺
不味いじゃないかいくちゃんの爺から横領した金も混ざってるからおおやけに出来んぞ
何よりセコくヘソクリしてたなんて愛しの理佐ちゃんにはバレたくない俺
｢愛する理佐ちゃんには小さな男だなんて思われたくないじゃん｣なんて健気な俺に
｢なに泣いてんのよ、早速罰が当たったの？｣なんてイジワルな笑顔を浮かべる理佐ちゃんだけど好き ｢なぁ八戒、俺ってさ観音菩薩じゃん｣って八戒に話しかける俺
｢そんなの知ってますよ、どうしたんですか？朝からそわそわして｣
なんて白々しく話す俺のヘソクリ横領事件の重要容疑者八戒
１億消えたんやぞ？そわそわすんに決まってんじゃねぇかバカ野郎！
そんな怒りはおくびにも出さずに話を続ける俺
｢観音菩薩な俺の信条はさ罪を憎んで人を憎まずなんだよね｣って八戒に自首を促す優しい俺
｢だから！なんなんすか？俺、朝忙しいんすけど｣って俺の慈悲を踏みにじる八戒
｢悟空頼むわ｣って八戒に自首する気がないの分かって悟空に合図する俺
いきなり如意棒で八戒の頭をひっぱたいて気絶させちゃう悟空
｢なにしてんすか！？｣って気絶から目覚めるも素っ裸で十字架にかけられてる自分に驚く八戒
｢うるせぇ〜バカ野郎！てめえ俺の１億に手を出しやがってただじゃ済まさんぞ｣って八戒を怒鳴る俺
｢なんのこと言ってんですか！？本当に知らないですよ｣ってまだしらを切るしぶとい八戒
｢とぼけてんじゃねぇ〜この野郎！嘘ばっりこきやがっててめえの舌何枚あるんだコラ！｣
って昨日みたアウトレイジの真似を始める俺
｢そうだてめえ！舌出せコラ｣って俺の台詞を横取りするアウトレイジを一緒に見てた悟空
この猿本当にKYでウザいな
｢悟空、お前のそうゆう所がいまいち理佐ちゃんに好かれない所だよ｣って悟空を諭す俺
｢私がどうしたの？｣
なんてナイスタイミングでお店にやってきた愛しの理佐ちゃん
｢悟空が俺の台詞盗るんだよ、理佐ちゃんからも注意してよ｣って理佐ちゃんに悟空のことチクる俺
｢オレクンダイスキ！オレクンダイスキ！｣ってすかさず緊箍児の呪文を唱えて悟空を懲らしめてくれる理佐ちゃん
｢ありがとう理佐ちゃん｣って抱きしめようとする俺を
｢ウザいよ｣の一言で金縛りにする理佐ちゃん
｢うわっ！？なにこれ？｣って素っ裸で十字架にくくりつけられてる八戒を見て驚く理佐ちゃん
｢なんかSMに目覚めちゃってこんな姿になっちゃったみたいだよ｣
ってヘソクリのことが理佐ちゃんにバレないように八戒の口にボールギャグつけて喋れなくする俺
｢うわっ、ド変態じゃん｣ってドン引きする理佐ちゃんだけど
｢ちょっとムチ探してくるね｣なんてどっか行っちゃうドSな理佐ちゃん
｢おい！ゆいぽんとこ行く時間だからこのへんで勘弁しといてやるから理佐ちゃんに余計なこと言うなよ｣って八戒の耳もとで凄む俺
｢俺君、ムチあったよ｣なんて目を輝かせながら戻ってきた理佐ちゃん
｢良かったね｣って慌てて八戒から離れる俺に
｢１回やってみたかったんだ｣
なんてムチで八戒を叩いちゃいそうな女王様理佐ちゃんだから好き ちょっとお邪魔してもいいですかね
続くかわかりませんけど… 『ティファニーで理佐ちゃんを』（１）
午前二時半にインターホンが鳴らされた。
無礼極まりない訪問者を無視することも出来たのだが、
結局ドアを開いてしまったのは、僕が彼女を好きだからだろう。
薄暗い蛍光灯の下に、紅い頬が定まらず動いている。
「管理人さ〜ん、カギ、なくしてきちゃった」
虚ろな目が僕に向けられることはなく、華奢な体は今にも倒れそうだ。
「植木鉢の下に隠してあるんじゃないですか」
「うえきばち〜？」
「そう、いつもそうですよ」
「あ〜、そっか〜」
彼女はおぼつかない足取りで隣の部屋へ歩いていった。
その途中で倒れ込み、ぐったりと動かなくなった。
「渡邉さーん、寝ちゃダメですよ」
「うーん…」
僕は植木鉢をどけて、隣の家のカギを開けた。
彼女の靴を脱がして、カバンを部屋の中へ入れてから、彼女の肩を叩いた。
「歩けますかー」
返事がない。仕方ないからお姫様抱っこで彼女を担ぎ上げる。
彼女の体は軽く、少し揺さぶるとアルコールの匂いが立ち上って鼻に届く。
呼吸により吐き出されたアルコール分だけ、目元が優しい弧を描く。
介抱は面倒くさくもあったが、この上ない喜びでもあった。
彼女をベッドに置くと、散らばっているチラシを拾って裏にメモを残す。
『お酒はほどほどに 管理人』
微笑む彼女は何を夢見ているのだろう。
飲んだくれの彼女ではあるが、きっと何かを夢見てる。
その夢の成功を願い、僕は夢見る彼女をブランケットで包み込んだ。 『ティファニーで理佐ちゃんを』（２）
その十二時間後の、午後二時頃にインターホンが鳴らされた。
彼女は腫れぼったい目を擦りながら、両腕には三毛猫を抱えていた。
「昨日すいませんでした。ほら、猫ちゃんも謝んなさい」
全く反省の意は感じられないが、それでも許すことに何の抵抗も感じないのは、
僕が彼女を好きだからだろう。
「今日はお仕事無いんですか」
「ええ、昨日ドラマがクランクアップして、休みです」
「それで飲んでたんですね」
「もうくたくたですよ。いっぱい飲まさされちゃって」
「なら、ホットリンゴ酢とかいいですよ。レモンとはちみつ混ぜたりして飲むと」
「管理人さん、家にリンゴ酢とかあるんですか」
「うん。この前リアム・ギャラガーが雑誌でおすすめしてたから」
「作ってくれませんか、買いに行くの面倒くさいし」
「まあ、いいですよ」
「女優は順調ですか」
僕はリンゴ酢の分量を調整しながら、聞いた。
「全然」
「でも引っ張りだこじゃないですか」
「何ででしょうね。演技下手くそなのに」
「魅力があるんですよ、きっと」
僕はテーブルにホットリンゴ酢を置いた。
彼女は両手を温めながら、匂いをかいでいる。
「たぶんそういうところですよ」
「何が？」
「一つ一つの仕草に魅力があるんですよ」
「そうですか…実は女優辞めようかなと思ってるんです」
「何でですか」
彼女が女優を辞めたいと言い出すのは初めてではない。
ドラマを撮り終える度に、もぬけの殻になったように情熱が消え去り、僕のもとにやって来る。
僕はただの管理人なのだから、引き止める義務も、励ます義務も、無いはずだ。
それでも励ましてあげるのは、撮影中の彼女が幸せそうな表情をしているからだ。
好きな仕事を捨てるのはもったいないし、天職なんて簡単に見つかるものではない。
そして何より女優としての彼女が、僕は好きだった。
「ほら、猫ちゃんこれおいしいよ」
三毛猫はぺろっと下を出すと、ホットリンゴ酢を舐めた。
ものすごい勢いで逃げていった。
「猫はね…猫舌」
「あ、そっか。ごめんね猫ちゃ〜ん」
少しずつ彼女に微笑みが戻ってきた。 >>47
俺の大好きな理佐ちゃんと敬愛するリアムがニアミスするなんて >>48
最近になって、ようやくリアムの声が戻ってきて嬉しい限りです 『ティファニーで理佐ちゃんを』（３）
粋に揺れるコニャックに透けた窓の向こうに、人の影が忙しなく動いていた。
取り残された青春の影が追いつこうとしているのか、そんな時空を超えた幻影が必死に窓を叩いている。
ただ、自分の青年時代にしては少し髪が長い気もする。あれは自分の影ではない。
僕はカーテンを引き退け、影の正体を確かめた。
バスローブを纏った理佐ちゃんが、必死にベランダの窓を叩いている。
僕が彼女を好きであることを差し引いても、窓を開けるのには充分過ぎる泣き方だった。
寒さと怖さによって肩が震えていると見えた。
「どうしたんですか」
「助けて」
「どうしよう、とにかく入る？」
「うん」
彼女はソファーに座り、たった今隣の部屋で眠っている男について話し始めた。
「あの人ね、お酒が入ると暴力を振るうの。普段はいい人なんだけどね。
今日はあんまりにもひどいから、首絞めて気絶した隙にこっちに逃げてきた」
「首絞めて…？」
僕の肩は恐怖で震えがっていた。
彼女が首を締めたという事実も、その男が目覚めた時に起こる出来事も、何よりそんな女を見隠ししている自分が怖かった。
冷え切ったコニャックーを一気に飲み干し、これからのことを案じた。
「私にも、ちょうだい」
膝まで捲くれ上がったバスローブから伸びる足が、僕のベットをバタバタと叩いている。
もうすっかり落ち着いた様子で、というかそんなに落ち着かれても困るのだが、
彼女はブランデーを指差している。
「ダメです、何歳？」
「何歳に見える？」
間違えれば首を締められること間違いなしだ。僕は小さい声で答える。
「19ぐらい？」
「おー、当たり」
「じゃあ、やっぱりダメですね」
「ブランデーはフランスだからオッケーだよ」
「じゃ、いっかとはならないよね」
それでもブランデーを注いでしまったのは、僕が彼女を好きだからだろう。
半分ほど残ったビンを彼女に明け渡し、僕は眠りについた。 そっか、一応これ原案スレだったのか
タイトルで分かるかと思いますが、トルーマン・カポーティ『ティファニーで朝食を』です
映画の方はオードリー・ヘプバーンが演じていますね
理佐ちゃんに演技力があれはヘプバーン超えられるんじゃないかと思う今日この頃です >>51
オードリー･ヘプバーンの可憐さはちょっと人類の限界越えてますからねぇ
演技は羞恥心を克服して感情を感じれるようになると劇的に上手くなるらしいけど
恥ずかしがり屋なとこも理佐ちゃんの魅力だから悩ましい問題ですよね 「１回やってみたかったんだ」
なんて八戒を相手に女王様ごっこを始めちゃった愛しの理佐ちゃん
「理佐ちゃん、俺商談あるから出かけるけど八戒のボールギャグ外しちゃダメだよ」って理佐ちゃんに注意する俺
「ボールギャグってなに？」なんて聞いてくる理佐ちゃんに安心する俺
「口枷のこと、それ外すと興奮した八戒にエロいこと言われるから気をつけて」って理佐ちゃんを威かす俺
「うわっ、キモいな」
なんて言いながらムチをしならせて八戒を威嚇する理佐ちゃんを残してゆいぽんの待つお隣へと急ぎ足の俺
「即刻店をたたむってことと賠償金を払うことで告訴は取り下げてくれるそうてす」ってゆいぽんにでたらめな報告する俺
店にくるなり本家かっぱ寿司が損害賠償に３億寄越せって言ってきたって俺のハッタリが効いたのか店をたたむことをあっさり了承してくれるゆいぽん
「このビルからも立ち退かなきゃいけないのでちょうど良かったです」なんて力無く笑うゆいぽん
「それと賠償金ですね・・・聞きにくいんですけど・・・蓄えなんて幾らぐらいあります？」ってわざとらしく心苦しい演技する俺
「お店の回転資金と貯金を併せれば500万円ほどはあると思います」って素直に答えるゆいぽん
若旦那の野郎意外と貯めてやがったなってその貯金戴いて少しでも消えたヘソクリの損失補填したい俺
「500万円ですか・・・」って大げさに悩むふりする俺
「足りませんか・・・？」って不安気に聞くゆいぽん
足りるもなにも本家かっぱ寿司は店をたたむって約束であっさり許してくれたから本当は賠償金なんていらないんだ、すまないゆいぽん
「足りない500万円は私が出しますよ」ってゆいぽんに恩を着せる俺
「若旦那さんやこの店に出すんじゃなくて奥さんに出しますよ」って意味深な俺
「どうゆう意味か分かりますよね」って黙り混むゆいぽんの肩を抱き寄せる俺に
「弱味につけ込んでんじゃねーよ」って突然ドス効かせながら乱入してくる理佐ちゃんだから好き 「いたたたた〜」
愛しの理佐ちゃんに思いっきり頬っぺたつねられ悲鳴をあげる観音菩薩な俺
「なんか様子がおかしいからあとつけてきたら浮気してたんだね」
ってあと１歩で似非かっぱ寿司の若奥さんゆいぽんを愛人に出来るってとこで踏み込んできた怒りの理佐ちゃん
「八戒相手にノリノリで女王様ごっこしてたんじゃないの？」って嘆きの俺
「するか！そんなこと、俺君を油断させようとノリノリのふりしてただけだよ｣ってニヤリと笑う小癪な理佐ちゃん
「ねえ、なに考えてんの？」なんて俺の浮気を詰める理佐ちゃん
「すいません出来心です」って平身低頭理佐ちゃんに謝罪する俺
「お前出来心ばっかりだな」って怒り冷めやらぬ絶世の美女理佐ちゃん
「思いもよらぬこととはいえ浮気なんぞしようとしまして・・・」地べた見つめながらさらに謝る俺
「変な条件つけないで助けてあげなよって俺に注文つけて帰ってく愛しの理佐ちゃん
「凄い綺麗な奥さんですね」なんて理佐ちゃんの美しさにやや呆然とするゆいぽん
「奥さんではないんですけど・・・一生添い遂げたいなんて勝手に押しかけてきて嫁気取りなんてす・・・」なんて懲りてない俺
「そんなこと言ったら悪いですよ、奥さんに」なんて決めつけるゆいぽん
「理佐ちゃんもああ言ってるんで足りない分は私が出して話つけときます」って似非かっぱ寿司を後にする俺
「ゆいぽんを愛人にしそこなったけど一銭も使わずに恩を売れたから良しとしよう」なんて自分を納得させて店に入る俺
八戒を拷問にかけてヘソクリ１億を取り戻さねば
「あれ？八戒どこ行ったの」ってもぬけの殻になった十字架を見て八戒探す俺
「私の用事でお出かけしたよ」ってまだ怒ってるみたいな理佐ちゃんだけど好き ｢私の用事でお出かけしたよ｣
って八戒の行方を教えてくれるもま不機嫌な愛しの理佐ちゃん
「そうなんだ」って軽い返事して口笛吹きながら仕事始める振りする俺
理佐ちゃん怖いから今日は１日良い子にしてる決意な俺
そして３日後・・・
「全て片付いたから若旦那出したげて｣なんて俺の電話で釈放された若旦那
「若旦那が捕まってる間に本家かっぱ寿司に訴えられるは家主からは契約違反をたてに立ち退き迫られて大変でしたよ」
なんて俺の言葉に憮然とした表情の若旦那
「引っ越しの挨拶に来た割りには愛想が無いですな」なんて俺まで憮然としちゃうわけだ
「あなた、俺さんには本当にお世話になったんだからお礼して」なんて若旦那に注意しながら申し訳なさそうに俺に頭を下げるゆいぽん
「じゃあ、お達者で」って愛想の悪い若旦那に気分を害した俺は謝るゆいぽんを残して仕事に戻る
「これからどうするんだろうね？似非かっぱ寿司の二人・・・」って理佐ちゃん企画の事務所に入ってくるなり呟く理佐ちゃん
「若旦那の態度しだいではキャバレー理佐ちゃん２号店で雇ってやろうと思ったんだけどね・・・」なんて慈悲の心はある俺
「２号店？」って訝しげな理佐ちゃん
「うん、似非かっぱ寿司の出てった跡を空けとけないからって長老に頼まれちゃってさ、真横に２号店なんて嫌だったんだけどね」なんて理佐ちゃんにウソ八百な言い訳する俺
「ふーん、そうなんだ」ってことさら興味無さそうな理佐ちゃん
「話し変わるけどさ、お部屋の掃除してたら１億円拾ったんだ」って急に楽しそうに話す理佐ちゃん
なに!？
「俺君心当たりある？」って可愛い顔で聞く理佐ちゃんに首を横に振る俺
１億もちょろまかしてたのバレたらシャレにならんわ・・・って理佐ちゃんの機嫌を損ねたくなくて１億を諦める俺
「俺君も心当たりないんだ、前のお客さんのかな？最高級スイート借りるようなお客さんなら不思議じゃないよね？」って無邪気な理佐ちゃん
力無く頷く俺に
「私が貰っちゃうから黙っててね」なんて笑顔で言いそうだから好き 「俺君ありがとうございます」
ってはしゃぎながら俺に握手を求める八戒
キャバレー理佐ちゃん2号店が自分の希望通りに似非かっぱ寿司のあった隣にオープン出来たのがよっぽど嬉しいのだろう
「ちょっと中の様子見てきます」なんてぷく顔理佐ちゃんの大看板を見てる俺を残してスキップしながら店へと消える上機嫌な八戒
俺のヘソクリ１億の横領犯に間違われて拷問されたのを逆怨みして口も利いてくれなかったくせに現金な奴だって苦笑いな俺
似非かっぱ寿司の若旦那とその奥さんであるゆいぽんが常夏の街から消えて２ヶ月
すったもんだの末、開店にこぎ着けたキャバレー理佐ちゃん２号店の大看板を見上げてほっとため息の俺に
「ため息ついてんじゃねーよ」なんてドス効かせながら飲み物持って来てくれる愛しの理佐ちゃん
「本当にこの写真看板にしちゃったんだ・・・恥ずかしいなぁ」って嘆く理佐ちゃんもまた良きかな
「水を含み過ぎたぷく顔理佐ちゃんほど可愛いものは存在しないことを啓蒙したいからね」って笑う俺
「啓蒙しなくていいよ」って呆れる理佐ちゃん
俺の１億をネコババした理佐ちゃん・・・
「ところでホテルの部屋から出てきた１億はどうしたの？」って諦めたとはいえ俺のヘソクリの使い途が知りたい俺
「１億なんてどう使っていいか分からないから寄付しちゃった」なんてこともなげに言う理佐ちゃん
｢寄付･･･かぁ･･･｣
俺のヘソクリ１億が憐れになって通りがかりの酔っぱらいに殴りかかる俺
「弱ぇくせにゴロまいてんじゃねえ」
なんて地べたに横たわる俺に捨て台詞吐いて歩き去るゴロマキ権藤
ゴロマキ権藤はジョーを苦しめたウルフ金串をボコボコにしちゃうケンカの達人だ
俺があっさり返り討ちにあっても当たり前恥ずかしくなんてないやいって強がる俺
「俺君大丈夫？」なんて心配してくれる理佐ちゃん
「うん、ありがとう」って理佐ちゃんに肩を貸してもらって立ち上がる俺
「浮気したバチが当たったのかも」なんて笑う理佐ちゃん
「未遂だけどね」って主張する俺に
「我が家のルールでは未遂も浮気なんです」
なんて嫁気取りの理佐ちゃんだから好き 常夏の街流沙河編は沙悟浄が主役なんだけど前振りが長くて未だ登場しないことに我ながら驚く 『ティファニーで理佐ちゃんを』（４）
テーブル上の紙が、朝日によって白く反射していた。
言葉が見えた瞬間、僕は呆然と立ち尽くした。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿
管理人さんへ
引っ越します
半年という短い期間ではありましたが、ありがとうございました
私は常に理想を追い求める女でなければならないのです
安定を手に入れるため、動かなければならないのです
私の理想はね…そう、ティファニーみたいなところ
貴婦人の集うような場所で、朝ごはんを食べてみたいなあ
あ、そうだネコちゃんにエサやっといてね
お世話さんでした
理佐
＿＿＿＿＿＿＿＿＿
なるほど、いかにも彼女らしい去り方だ。
向かった先が何処であれ、僕は応援してるよ。
『ティファニーで理佐ちゃんを』（終）
理佐ちゃんをヒロインにすると、なぜか置き手紙ドロンになってしまうw >>55-58
ゆいぽんが登場しても、理佐ちゃんが好きで締めるところは流石ですね
恋のライバルや悪役って物語には必須ですけど、書いてる側としては心が痛むんですよね…
ヒロインの女の子がヤキモチ妬いてると、つい救ってやりたくなります（もちろんゆいぽんも） >>59
ということはまだまだ続くんですねw
楽しみです
マジで東京都さん戻って来ませんね…
なんか寂しい >>62
自分自身なんのために書き続けてるのか分からないままにまだ続きそうですw
2ちゃんは基本的に反応無いですからねぇ
時に書くことに虚しさを感じて間を開けたくなるもんですよ
東京都さんも他の皆さんも気が向いたら戻って来てくれるんじゃないでしょうか
それまでこのスレを維持したいものですなぁ >>60
理佐ちゃん照れ屋だから置き手紙ドロンは必然ですな 時計の針が、タイムリミット告げようとしている。
３月も終わりだというのに、降ってきた季節外れの雪が駅のホームを白く染めていく。
「東京で見る雪は、もうこれが最後なんだね」
由依ちゃんが、僕のダウンジャケットの肩にかかった粉雪を払いながら、
寂しそうにつぶやいた。
(つづく) ＿＿＿＿＿＿＿＿＿
由依ちゃんと出会ったのは、４年前の冬だった。
歌手に憧れ上京してきたばかりだったあの頃。
高校時代から使っているギターだけが僕の友達だった。
僕はいつものように、駅前のロータリーの噴水に座りギターケースを前に置き、
昭和の名曲を歌っていた。立ち止まる人はなく、たまに立ち止まったかと思えばすぐに去っていく。
その冷たい目が、僕は嫌いだった。
「クソみたいな歌、うたってんじゃねーよ」
突然、酔っぱらったおっさんがギターケースに唾をはきかけ、
エロ週刊誌を投げ入れて笑った。僕は悔しくて、でも何もできずに涙声になって歌い続けるだけだった。
それを見ていた、若い男女のカップルが憐みの目を僕に向けていた。
(つづく) もう今日は帰ろう。そう思い、歌うのをやめた時だった。
「もう、おしまいですか？」
顔を上げると、セーラー服でポニーテールの少女が僕を見ていた。
その目は、東京で初めて見る、あたたかい目だった。
彼女はしゃがむと、ポケットから缶コーヒーを一つ取り出して、
ギターケースにそっと入れた。
「私、昔の歌、好きなんです」
彼女はそう言って人差し指を立て、「もう１曲だけお願いします」と頭を下げた。
僕は思わず、ギターを鳴らしていた。
少女は、僕が歌う吉田拓郎を、体を揺らして聴いている。
そしてキラキラと目が潤んだかと思うと、涙が一筋頬につたったのだ。
純粋な少女に、僕は惹かれていた。
歌い終わると、ちょうど雪が降って来た。東京で見る、初めての雪だった。
「お空も泣いてますね」
彼女はそう言うと、涙をぬぐいながら八重歯を見せて笑ってみせた。
(つづく) 東京に受験に来ていた高校生の由依ちゃんと22歳の僕は、
その日から連絡を取り合うようになった。
やがて、大学生になり上京してきた由依ちゃんと同棲するようになり、彼女は僕の夢を支えてくれた。
大学に行きながらバイトをして、毎日ごはんを作って待っていてくれた。
オーディションで落ちるたび、由依ちゃんは言うんだ。
「○○くんの歌は、み〜んなを幸せにするよ。だって私が幸せなんだもん」
そして僕からギターを奪い、デタラメに弾いておどけるんだ。
僕は「このへたくそ」とからかう。由依ちゃんが顔を膨らませる。僕らの一連の儀式だ。
狭いアパートの一室で二人、ふざけ合っていれば僕たちは無敵になれた気がした。
(つづく) 由依ちゃんの異変に気付いたのは、彼女が卒業する年の冬だった。
いつもは無邪気な彼女が何日も笑っていない。
「私ね、やっぱり実家のお手伝いすることにしたの。いつまでも自分だけ好き勝手
させてもらってるのが、もう苦しいの」
それから少しの間をおいて、本音らしいことを言った。
「東京って、冷たいの」
僕は何も言わず、彼女の声が聞こえないように、ギターの調弦を延々とした。
「でもね。○○くんの歌だけはね。いつもいつも温かったんだよ。ほんとだよ」
本当は由依ちゃんを引きとめたかった。でも、夢を追いかけているだけの無職の僕に、
その資格はない……。由依ちゃんは知らない間に、僕なんかよりずっと大人になったんだ。
無邪気な子どものままなのは、僕だけなんだ。
(つづく) ＿＿＿＿＿＿＿＿＿
発車メロディーが流れる。アナウンスに促され、彼女は僕の手から鞄をそっと取り、
3号車に乗りこんでいく。
出会った頃、少女だった由依ちゃんは、
化粧もずっとうまくなったしずっとオシャレになった。大人になって僕の元から去っていく。
僕は出会ったあの夜の由依ちゃんをずっと、抱きしめていたかった。
動き始めた新幹線の窓に顔を付けて、由依ちゃんが何か言おうとしている。
僕は由依ちゃんの唇が「さようなら」と動くのが怖くて、下を向くしかできなかった。
窓を叩く音に思わず顔を上げた。
いつの間にかポニーテールになった由依ちゃんは、
涙をぬぐって八重歯を見せて笑ってみせた。
それはあの夜、出会った少女のままだった。
ホームの彼女が立っていた場所に、雪がそっと舞い落ちて、溶けて消えたんだ。
(おしまい)
出典「なごり雪」1974年 作詞・作曲 伊勢正三 御無沙汰しています。
みなさんのお話は、読ませていただいていました。
ゆいぽん可愛いすぎる問題が深刻になって来たので、妄想を書いて
鎮めてみましたｗ
歌の世界観にインスパイアーされて、書いてみました。
小説スレが何個か落ちてしまったのは切なかったですね・・・・・・。
大阪府さんの、ゆいぽんのスレ好きです。これからもさわやかな作品、
期待しています。庭さん、ぽんスレにスカートの書き込みありがとうございますｗ
また妄想が膨らんだお邪魔させていただきますね。 >>71
久しぶりの投稿を埼玉県民の日に合わせてくるとは流石ぽん民の鑑ですねw
また読めることを楽しみにしています >>70
ぽん民さんおかえりなさいませm(__)m
これ読んだらなごり雪を聴くたびにゆいぽんが浮かんできてしまいますね
>>71
ぽんスレはなかなか凄いことになってますねw Re:Mindを超える小説スレが落ちてしまいましたなぁ 手コキスレも落ちてます(笑)
最近また変なスレ立てが盛んなので最終書き込みから2日経たずにdat落ちするようになってますな ふるさとは美しい。
電車に長いこと揺られていただけに、より美しく見えた。
月日を経ても、自然だけは変わらずにいてくれる。流れる雲の少なさに、心も晴れやかになる。
少年の思い出がこの手に帰ってきたようだった。
電車は甲高いブレーキを鳴らして、駅へ入った。
僕はドアが開いてから、そう多くはない荷物を網棚から下ろした。
ホームの様子は六年前から変わっておらず、ペンキが塗り直された痕もない。
ロータリーには、タクシーはおろかバスさえも動いている様子がない。
僕は駅前商店街のアーケードをくぐった。シャッターの数が増えている。
歩いているのは老人ばかりで、活気はどこにも見当たらない。
寂しい気持ちで商店街を通り抜け、家へ向かった。
「あー、お帰り」
母ちゃんが水やりをしながら、何でもないように言った。
小学生の息子が学校から帰ってきた時のような口調だった。
「そうだ、あんた愛佳ちゃんに顔見せてきなさい」
「はあ、何で？」
「綺麗になってるよ。いま、町内会のお手伝いで公民館いるから」
「あっそ」
（つづく） 公民館からは人が帰り始めていた。
「お疲れ様でした〜」
特徴ある高い声が聞こえた。
館内に目を向けると、愛佳がおじいさん達にお辞儀をしていた。
モデルのような姿勢は、老人たちのなかで際立っている。
僕は片手を挙げた。愛佳も黙ってそれに応える。
横を通り過ぎ立ち止まると、「帰って来たんだ」とこっちも見ずに言った。
「うん、すぐ戻るけどね。ほら、これお土産」
「すぐ帰っちゃうんだ」
「明日には帰るよ」
「じゃあ、今日しか会えないね。明日は忙しいから」
まだ色づく前の梅を横目に、ただただ歩いた。愛佳はずっと道路を見ながら歩いていた。
「最近どう？」
僕は聞いた。
「六年も会ってないのに最近も何もないよ」
「そうだね…結婚とかは？」
「してないよ。そっちは」
僕は少し微笑んだ。愛佳がびっくりしたような顔をした。
「え、結婚したの」
「してないよ」
「何だ、よかった」
「何がよかったの？」
「ううん、何でもない」
愛佳がポケットに手を突っ込んで早く歩き出した。
「俺さ、愛佳のこと一度だけ好きになったことあったんだよ」
「愛佳のこと？」
愛佳が振り返った。
「うん、一人称直ってないね」
「ほんとだね。今、久しぶりに愛佳って言っちゃった」
「また帰ってくるよ」
「うん、ずっと待ってるよ」
そう、一度だけ…好きになってからは、一度だけ。
君はまだ覚えているかな？
ランドセルを背負いながら交わした結婚の約束。
都会にはない、甘酸っぱい風が吹いた。
（おわり） 乃木坂ちゃんより『あの教室』です
MVを見る限りでは、飛鳥ちゃんと堀ちゃんの女同士の関係を書いているようですね
歌詞だけで考えた場合は、どっちとも取れるので男女関係にしました >>71
日本語を丁寧に取り扱った歌は消えつつありますね
由依ちゃんの繊細さを表現するには持って来いの曲です
ゆいぽんスレはですね、もう発想が湧かなくなったのでお暇しようかと思っとりますw
また作品書いてくださいね
>>63
私も反応したいとは思ってるんですが、庭さんの創作スピードが早いものでね
>>75
まだ落ちてなかったことにびっくりですw >>79
ゆいぽんのスレうっかり挙げてしまいましたw
>>80
乙でありますm(__)m 「ねぇ、大事なこと忘れてない？」
理佐ちゃん企画の事務所で金勘定してる俺にファッション雑誌から顔をあげて問いかけてくる愛しの理佐ちゃん
「なにも忘れてないね、我が人生で大事なことと言えば理佐ちゃんと金、両方目の前にあるから忘れようがないやね」って超順調な俺
キャバレー理佐ちゃん２号店をオープンして早２ヶ月
八戒の卓越したマネージメント能力のお陰でキャバレー理佐ちゃんは２店舗とも素晴らしい収益をあげていた
「私とお金以外に大事なことが無いのも問題だけどさ、お供になる予定の河童のこと忘れてない？」って俺を再び問いただす理佐ちゃん
「そう言えば商売に忙しくて忘れてたけど挨拶に来てねぇなあいつ・・・」って首を傾げる俺
「俺君は商売じゃなくて悪事に忙しかったんだけどね」って小声で呟く理佐ちゃん
「午後から長老たちと流沙河の埋め立て計画の視察があるから様子見てくるかな」って理佐ちゃんの嫌味をスルーして呟く俺
「私も行っていい？」なんて食いついてくる川遊びしたい理佐ちゃん
「遊びじゃないからご遠慮ください」って丁重にお断りする俺に
「断ってんじゃねーよ」ってドス効かす理佐ちゃん
「ねぇ、せっかく俺君がプライベートビーチプレゼントしてくれたのにまだ一緒に遊んでないんだよ」なんて拗ねる理佐ちゃん
プライベートビーチってのは流沙河の埋め立て計画のどさくさに紛れて理佐ちゃんのために俺が街から掠め取ったものだ
似非かっぱ寿司の若奥さんゆいぽん相手に浮気しそうになった俺を怒ってた理佐ちゃんだったけど
理佐ちゃんの機嫌を取るために危ない橋を渡ってまでプライベートビーチをプレゼントした俺の誠意に感動して許してくれたのは言うまでもない
「俺君、えいっ！」なんてはしゃぎながら河の水を俺にかけてくる理佐ちゃん
結局理佐ちゃんのおねだりに負けて長老たちとの視察はキャンセルして流沙河のプライベートビーチで理佐ちゃんと遊んでる俺
「理佐ちゃん、なんで水着じゃないんだい」なんてショーパンTシャツ姿の理佐ちゃんに抗議する俺
水に濡れたショーパンTシャツもそれはそれでエロいんだけどね・・・
「だって八戒ちゃんが私のことやらしい目で見るんだもん」って八戒を指差す理佐ちゃん
流沙河に遊びに行くと聞きつけて付いてきた邪魔者八戒・・・
「俺のことなんて気にしないでバーンと露出してくださいよ」なんて無神経な八戒
「俺君、あっち行こう」
なんてエロい八戒を無視して二人だけの世界希望な理佐ちゃんだから好き 「俺君、あっち行こう」なんて俺の手を引っ張る理佐ちゃん
無神経な八戒のせいで突然やって来た愛しの理佐ちゃんと二人だけのプライベートビーチ
「やっぱり濡れたTシャツから透けるビキニはなかなかエロいな」
なんて水着じゃない理佐ちゃんにがっかりしてたのがウソみたいに横に座る理佐ちゃんをチラ見な俺
「流沙河の埋め立て計画ってどんな計画なの？」
エロモードに入ろうとする俺の機先を制するように仕事の話を始める理佐ちゃん
「その話は理佐ちゃんには難しいから今度にして今は二人の未来について語り合いたいな」って理佐ちゃんにささやく俺
「お味噌扱いしてんじやねーよ」ってドス効かす理佐ちゃん
「ねぇ、これでも理佐ちゃん企画の社長なんですけど」ってお飾り社長の反乱な理佐ちゃん
「実際の経営ってなると綺麗事じゃすまないからさ、理佐ちゃんにはそうゆう社会の裏側とか見て欲しくないんだよね」ってマジメな話の俺
「でも自分の会社のことぐらい知っときたいよ」って拗ねる理佐ちゃん
「理佐ちゃんランド作るんすよね」なんてさくっと会話に割り込む八戒
この野郎・・・俺と理佐ちゃんがエロいことすんじゃねぇかと勘ぐってつけて来やがったな・・・
「お前余計なこと言うなよ」って八戒をたしなめる俺
「理佐ちゃんランドってなに？」って怪訝な顔の理佐ちゃん
「理佐ちゃんをマスコットにしたテーマパーク作ろうと思ってさ」って照れながら答える俺
「恋人のためにテーマパーク作っちゃうなんてさすが俺君ですよ、やっぱり観音菩薩ともなると贈り物のスケールが違いますね」
なんて俺を持ち上げるお調子者八戒
「からかうなよ、完成するまでは理佐ちゃんに秘密だったのにバラしやがって」って苦笑いする俺
「やり過ぎてない・・・」って感心しきりな八戒とは正反対にスケールのでかい贈り物にドン引きする常識人理佐ちゃん
「やり過ぎじゃないよ、世界一の美人理佐ちゃんだぜ！テーマパーク贈ったぐらいじゃ足りないぐらいだよ
前から思ってたんだけど理佐ちゃんは自己評価が低いんだよね、人生から得られる物なんて自己評価しだいなんだぜ
もっと自分に自信持てよ！観音菩薩な俺が惚れてんだぜ」
って理佐ちゃんには世界一の美人に相応しい自己イメージを持って欲しい俺
「そうですよ、キャバレー理佐ちゃんの大看板だって会社の名前に理佐ちゃん企画ってつけたのだって
神様のお気に入りNo.１じゃなくなって落ち込んでるお師匠様を励ますためにやってんですよ俺君は」なんて俺の真意を喋っちゃう八戒
「そうなの？」ってちょっと戸惑いながら俺を見る理佐ちゃん
笑顔でうなずく俺に
「じゃあ、貰っちゃおうかな・・・」なんて控えめに言う理佐ちゃんだから好き 着々と更新乙であります
庭さんの更新があるとほっとする今日この頃 >>84
僕なんぞに暖かいお言葉ありがとうございますm(__)m >>83
男のロマンって感じですね
理佐ちゃんには、海水浴場ではなくプライベートビーチがお似合いです
チワンさんと庭さん、小林マネスレは放置で結構ですよw
もうアイデアがありませんw 『必然的恋人』（１）
「モテるでしょ」
「うーん、まあ可愛いとは言われてるけどね」
織田が軽くスキップをしている。廊下の先は暗いけど、恐れることなく進んでいる。
「用具室ってどっちだっけー」
織田が大声で言った。
「みぎー」と僕が答えると、織田が右へ消えた。
僕が用具室へ着いたころには、すでにスピーカーが運び出されていた。
「ごめーん、これ一人でもいけた。スピーカーってそんなに…」
織田はそこまで言いかけて言葉を切った。
片手でスピーカーを引きずり、もう片方の手で僕を引っ張った。
僕を用具室へ連れ込み、ドアを閉めた。
「しーっ！」
わけもわからず周りを見回していたが、しばらくすると下品な笑い声が聞こえてきた。
スパイクの金属音がカチカチと近づいてきた。織田は深妙な顔でうつむいている。
「この前ね…」
スパイクの音が通り過ぎると、織田が口を開いた。
「あの野球部の先輩のこと振ったの。そしたらなんか目付けられちゃってさ、もう大変」
「ああ…そう。そろそろ手離してもらっていい？」
「ごめんごめん。何か怖くてさ」
織田が手を離して、スピーカーを持ち上げた。
この日、幾度となく現れた恋のシグナルは、ほとんど織田には意味をなさなかった。
（つづく） 『必然的恋人』（２）
月曜日の朝、日が昇るよりも前に目が覚めた。
時計の針を待ちきれず、全ての行動が普段より早くなった。
いつもより二十分早く教室へ入ると、織田が本を読んでいた。他には誰もいない。
僕は静かにカバンを置き、適当に教科書を開いて勉強しているふりをした。
始業が近くなり、人が増えていくに従って、織田は陽気さを取り戻した。
グループの中心で会話に参加し、他の男子とも楽しそうに喋っている。
僕は安心して教科書を閉じ、ラジオ感覚でその会話を聞いていた。
僕は窓際の席に目を向けた。
楽しそうな織田とは対称的に、不気味な笑みを浮かべている女の子がいる。
それが長沢菜々香であり、僕のガールフレンドでもあった。
なぜ、僕と菜々香が付き合っているのかは、彼女の「ハサミ」に聞かねばならない。
三ヶ月前のことだった。
菜々香とは隣の席で、特に仲が良いわけでもなかった。
その日、菜々香が消しゴムを家に忘れたらしく、貸してと頼まれた。
「おかしいなあ」と菜々香は筆箱の中を探っていた。
その時、錆びついたハサミが目に入った。
「そのハサミ変わってるね」と言うと、「魔法のハサミなんだ」と菜々香が言った。
（たぶんつづく） >>86
ゆいぽんブログを真似るスレに参加していた頃を思い出して書いちゃいました(笑)
それではあちらは放置ということで(笑)
>>88
いつもながら思わず引き込まれます >>86
放置了解しました
>>88
続きが気になる >>89
どうもです
そういえば、そんなスレありましたね
>>90
俺もそもそも続くかどうかが気になりますw
実は登場人物は3人と決めていたんですが、
その3人目が思わぬ形で出現してしまいました 『必然的恋人』（３）
お昼休みに菜々香の工作授業が始まった。
菜々香はペンとルーズリーフ、ハサミを机に出した。
「ペンと紙は何でもいいんだ。まず、縦書きで二人の名前を書いてね、それからハートで囲む」
書かれたのは僕と菜々香のフルネームだった。菜々香はハートの形に沿って例のハサミで切った。
「これで終わり」
「何が？」
「これでこの二人は付き合うことになるんだよ」
「俺たちのこと？」
「うん」
「そりゃよかったね」
「信じてないでしょ」
「はい」
しかしこのハサミの威力は凄まじかった。
この日初めて喋ったのに、一緒に帰っていた。
冷たい風がおいしそうな匂いを運ぶ街中、制服姿で並んで歩くさまはカップル以外の何物でもない。
菜々香は頻繁に両手を擦り合わせ、寒そうにしている。
「手袋かしてあげるよ」
「え、いいの」
「俺は寒くないから」
菜々香は手袋を受け取ると、「は〜あったか〜い」と笑顔になった。
「ハサミのこと、聞いてもいい？」
菜々香がうなずいた。
「どこで買ったの？」
「小さい頃にね、よく大叔母さんの家に遊びに行ってたんだ。日本生まれの人じゃないんだけどね。女の人なのに物理学の博士やってたんだ。」
「名前は？」
「ライスバレー博士だよ」
菜々香があまりにも自信ありといった感じだったので、「ああ、あのライスバレー博士か」と言いたかったのだが、
残念ながら僕は名前さえも聞いたことがなかった。
（つづく） 『必然的恋人』（４）
ライスバレー博士は潔癖症だったらしい。
綺麗な身なりをしていたために、常に男から追いかけられ、それが耐えられなかったらしい。
そこで開発されたのがあのハサミだった。追いかけ回す男の名を書き、適当な女とくっつける。
そうすることで、ライスバレー博士は自身の純潔を生涯守り抜いたらしい。
「あ、そうだ」
菜々香は立ち止まり、厳しい顔になった。
「このハサミね、一ヶ月に一回しか使えないんだ。それと、ハートをギザギザに切るとそのカップルは別れちゃうんだ」
「あのさ、今の話が全部本当だったら、ノーベル賞取れたんじゃないの？」
「世の中にはね、どうやっても説明できないことがあるんだ。ハサミもその一つ」
今は亡き偉大な物理学者に敬意を示すとともに、正体の知れぬハサミに恐れを覚えた。
（続くかな？） 『必然的恋人』（５）
魔法のハサミを使ってしまうと、30日間ロックされて閉じたままだ。
それが今日、やっと解除された。
僕は菜々香にあるお願いをした。
「俺とオダナナをくっつけてくれない？」
菜々香はそれを受け入れた。一ヶ月前のハートの紙をファイルから抜き、ギザギザにちぎった。
ちぎる時は魔法のハサミでなくてもいいらしい。
僕の名前と、菜々香の名前が真ん中で別れた。
「ごめんね、俺なんかのために二ヶ月分も使わせちゃって」
「ううん、いいの」
菜々香は、淡々と織田の名前を書いている。
「これどうする？私が持っとく？」
「うん、持っといて。何か怖いし」
こうして、僕と織田は近づいた。
作り物の愛がハサミによって形作られた。
菜々香とは口を聞かなくなった。
そして、物語はスピーカーを運んだ日へ進むのである。
(たぶんつづく） なるほど。こう続くんですね(ﾜｸﾜｸ)
ちなみにライスバレー博士はダサくてなんぼですから全く無問題でしょw >>97
まあ、ライスバレーの出番はもう終わりなんですけどねw
>>98
これファンタジーなんですかねw 『必然的恋人』（６）
文化祭の準備でスピーカーが必要になり、手が空いていた僕と織田は用具室へ向かうことになった。
用具室で隠れて手を繋いで、野球部の先輩をやり過ごした後、織田が言った。
「あの野球部の先輩のこと振ったの。そしたらなんか目付けられちゃってさ、もう大変」
「ああ…そう。そろそろ手離してもらっていい？」
「ごめんごめん。何か怖くてさ…」
しばらく沈黙が続いた後、「あのさ」と二人は同時に言った。
「何？」
僕が聞くと、織田は少し笑みを浮かべた。
「別れよっか」
「そうだね」
とても自然なことに思われた。付き合いはじめて二ヶ月、お互い潮時のような感じもしていた。
スピーカーを織田に任せて、僕は用具室を出た。
頭では納得しているはずなのに、自然と涙が出てきた。
僕は階段を重い足取りで上った。
「ごめんね」と上で声がした。
踊り場に菜々香が立っていた。
両手には紙切れが握られている。暗くて字は読めないけれど、それが何であるかはすぐにわかった。
（たぶん次で終わるはず） 『必然的恋人』（７）
「ごめんなさい」
「いいよ、もう気にしてないから」
僕は菜々香の両手から紙を奪い取り、ぐちゃぐちゃに丸めた。
屋上を照らす太陽が、昨日の涙を拭い去った。
ちょっぴり風は冷たいけれど、光の強さが勝っていた。
見下ろした街角は、どこもキラキラ輝いていてダイヤのようだ。
「もしかしたら、必然だったのかもね」
僕の言葉に、菜々香はきょとんとした。
「菜々香ちゃんのことは好きだからもう謝んないで」
「え、まだ好きなの？」
「不思議だね、とっくに紙は破れてるのにね」
「実はね…」
菜々香はそう言うと、ポケットから紙を取り出した。僕と菜々香の名前が書かれている。
「ああ、また書いたんだ。だから…」
「違うよ」
僕は紙を受け取った。セロハンテープの継ぎ接ぎが太陽に反射した。
「ずっとポケットに入れてたんだ。お守りみたいに」
「そっか、ずっとごめんね。帰ろっか」
「うん」
愛の溢れる屋上のもっと上、頷いたライスバレー博士の眼鏡が光ったのは、たぶん気のせいだ。
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