【溝口健二の】西鶴一代女/雨月物語/山椒大夫/近松物語【四大傑作】
語りましょう
西鶴一代女(1952年4月17日公開)ヴェネツィア国際映画祭国際賞
雨月物語(1953年3月26日公開)ヴェネツィア国際映画祭サン・マルコ銀獅子賞
山椒大夫(1954年3月31日公開)ヴェネツィア国際映画祭サン・マルコ銀獅子賞
近松物語(1954月11月23日公開)ブルーリボン賞監督賞
溝口健二 - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%BA%9D%E5%8F%A3%E5%81%A5%E4%BA%8C 小島秀夫 @Kojima_Hideo 2018年9月3日
マーティン・スコセッシが4Kデジタル修復をした溝口健二の傑作「雨月物語(1953)」をBDで観る。まずは
スコセッシのインタビューを観てから、本編を堪能する。デジタルは使い方で“魔法”にもなりえる。
本編が始まる。美しい。大映のロゴまで綺麗。冒頭のショットも素晴らしい。ありがとう、スコセッシイイね
https://twitter.com/Kojima_Hideo/status/1036620612666515459
https://twitter.com/5chan_nel (5ch newer account) 小島秀夫 @Kojima_Hideo 8時間
映画好き両親の影響で黒澤明、小津安二郎、溝口健二、新藤兼人くらいまでは“家庭内教育”
を受けて育ったが、小林正樹はたまたま最初にTVで観た「怪談」が怖かったので、ほぼ
触れずに成長した。勿体無い事をした。小林正樹監督、凄過ぎる。これから観る事にする。
でもBDは殆ど出てない。海外版を買う?
https://twitter.com/Kojima_Hideo/status/1491768018082607110
https://twitter.com/5chan_nel (5ch newer account) 溝口健二は町人を描くのがうまいと
黒澤明が言ってたな
武将とか武士を描くなら
自分のがうまいだろうと >>49
「西鶴一代女」では天下の三船敏郎も絹代さんに恋する女々しい下級武士だもんな。 近松物語だけちょっと受け付けなかった
自分たちで穴掘って、勝手に落ちてる感じ >>1
山椒太夫の小さな男の子は津川雅彦なんだってな >>51
ええ〜そうなんだ
近松物語が、俺が50年代の映画にはまった最初の契機の映画だった
若い香川京子の美しさや、小沢栄太郎、進藤英太郎らのくせのある演技
宮川一夫の撮影も香川京子の衣装の美しさをモノクロで映し出しててすごいと思った
暦を作る仕事ってのも今と全く違う時代の風俗を感じさせて楽しい
彼女に見せたら「女はもっと現実的なものよ」って言ってたけどw まあ「封建社会の犠牲になった何の罪もない恋人たち」の悲劇ではなく
むしろ香川京子演じるおさんのある意味狂気を帯びた激情が話の中心だよね
同情や自己責任論的な観点を求める人にはあまり合わないかも
>>53
>女はもっと現実的なもの
でも大元のネタは一応実話よね? >>54
女が今の生活に嫌気がさしてて、元々男に気があったところに、男がヤバくなって逃げ出そうとしたもんだから、便乗して駆け落ちしたんじゃないかと推測。
元の実話ね。 映画と歴史学 ‐『山椒大夫』から『もののけ姫』へ‐ 京樂真帆子
http://www.shc.usp.ac.jp/kyouraku/profile/thesis/movie.html
…
林屋[辰三郎]の散所論は映画にどのような影響を与えたのであろうか。…
まず、林屋論文でも指摘されているが、説経節では曖昧であった時代設定を明確にしたこと。
安寿と厨子王の父が左遷される年を永保元年(1081)に設定した。映画においても明示はされないが、
踏襲されているようである(3)。
また、説経節では弟を逃がした後の安寿は山椒大夫に折檻の末殺されている。鴎外は安寿を自殺さ
せることで、山椒大夫の搾取の強烈さをぼやかしている。この点も、映画において踏襲されている。
そして、結末。説経節では大夫は鋸引きの刑にあった。鴎外は先述したとおり、大夫に改心をさせ
ている。こうした変更点こそ、鴎外の「近代的・人間的立場」(4)を示すものであろう。
さて、溝口組は鴎外の小説をもとにしながら、林屋説の影響を強く受け、数々の改変を行っている。
注目されるのは以下の三点である。
まず、山椒大夫が京からやってきた荘園領主の使者を迎えるシーンの挿入である(5)。右大臣家の
使者は「御領地見回り」のためにやってきた。このように、中間搾取主体としての「山椒大夫」の在り
方も描かれている。説経節、小説ともにこのような供応する山椒大夫の様子は描いていない。より中世
社会の実像に迫るシーンであろう。
次に、散所を閉鎖空間と描いたこと。説経節、鴎外の小説ともに厨子王が外部の樵と接触する部分を
描く。厨子王は彼らから柴の刈り方を習うのであるが(6)、映画では散所は周りを柵で囲まれた閉鎖
空間で、外部との接触は不可能である。林屋説は、その空間に入ることで隷属が始まるとするのである
から、おそらくは閉鎖空間であることを想定しているであろう。溝口は、それを映像化したのである。
さらに、山椒大夫の末路を破滅と描いたこと。鴎外は山椒大夫は改心し、家はますます栄えた、とし
た。この点は、溝口が最も違和感を感じた点である。映画において、大夫は国外追放となり、さらに屋敷
は解放された散所民たちによって略奪され、火が付けられている(7)。
散所論ではないが、林屋は厨子王の父の設定にも言及している。当時の陸奥の状況を鑑みると、「国司
の違格の罪にとわれたという父正氏は、律令的官人の実務者であり在地豪族の有力者ではあるが、古代
国家の東北政策に対して反抗したことは明らかで、その点で彼は東北に於ける民衆的立場に立った人物と
な」り、その背景に、平将門のイメージが重ねられていた、とする(8)。この点は映画において重要な
プロットとして採用されている。「奴隷解放」の思想は(9)、父から子へと受け継がれねばならない。…
溝口は、明らかに林屋のいうイメージを重ね合わせている。 山椒大夫は人身売買という国際的なテーマがあるから海外の評価が高いんだよ
雨月物語は逆に日本固有の文化だから評価が高い
ノーベル文学賞も社会性か民族性でほとんど受賞してるのと同じ構造 >>58
高貴な奥さんが売春婦にさせられてたからな。お姉さんは入水自殺だし、少年はなんとか生き延びたが、話が重すぎて後味が悪かった記憶があるわ 鴎外版の厨子王が山椒大夫を許して山椒大夫は心入れ替えたからもっとお金持ちになりました
はさすがに「何それ?」ってなるよな
余程の鴎外信者じゃない限りは溝口じゃなくても違和感覚えるだろう スコセッシは名作映画の保存修復のための財団作って色々やってんのよね
ヴィスコンティの山猫、エドワード・ヤンのクーリンチェ少年殺人事件、パラジャーノフのざくろの色とかの4K修復もスコセッシ財団だったはず >>62
超映画オタクだよね
映画オタクというのは
腐るほどいるんだけど
彼に勝てる人はいないんじゃないかという
アメリカ映画語る3時間のやつあるから見るといいよ
おまけにイタリア映画バージョンもある
自分が映画オタクと認めるのは彼だけだわ
ちなみにジョルジョアルマーニのドキュメンタリーがあったんだけど
スコセッシが出てきて
そこでもなぜかイタリア映画を語っていた タランティーノも相当なもんだよ
彼の場合は日本のB級まで見てる >>64
タランティーノも素晴らしいと思うけど
イマイチ理解してると思えないな
キルビルとかさ
サブカルって感じ
日本やアジアを理解してる感じはしないな
あの頃の日本のカオスな作品て
本当にあの時代のやるせなさを表してるんだよな >>64
タラは名画と呼ばれる作品はスルーしている印象 瀧の白糸いいよなぁ
できればいい映像で見たかったが
近松や西鶴を読んだことないけど、溝口映画見る限り原作が過大評価なんじゃないかと思う >>33
欧米で評価の高い西鶴一代女も残菊物語も宮川一夫ではないが とはいえ
山椒大夫のカメラは本当に美しいな
モノクロ芸術とは
これって感じ >>68
過大評価っていうか当時の一般的な道徳観や制度などを前提にしている分だけ
外人や若い世代には理解の壁がある感じじゃない?
雨月物語や山椒大夫はまだそこまでガチガチに社会制度が固まっていない時代の話だから入りやすいのかと
雨月は江戸時代の作品だが下敷きは中国小説だしね 脚本:依田義賢
撮影:宮川一夫
美術:水谷浩
音楽:早坂文雄 >>72
照明:岡本健一
まあでも全員揃ったのはお遊さま、近松物語の2本だけか 西鶴一代女や近松物語のよさがもう一つよくわからなかった
無理やりヒロインを悲劇の主人公にしようとするストーリーが現実離れしてるし、江戸時代でもそんなじゃなかったろうにと思ってしまう
むしろ江戸時代なんて平和な時代だよね
戦国時代の女性の方が遥かに悲惨だったはずだよ >>10
びっくりした
映画を壊してるのはどう考えても長谷川一夫の方だろ
あんな演技に合わせられるかよ >>58
翻訳者のサイデンステッカーが雪国に付けた解説も読んでないくせに
よくそんな馬鹿な持論が語れるな? >>65
キルビルは修羅雪姫やサソリのことはよく理解して作ってる 雪夫人絵図、アマプラにあったので初めて観た。代表作に比べると荘厳さに欠けるメロドラマな感じだが、単純に撮影が上質なので映像観てるだけでも楽しめた。このレベルでも溝口映画は瞬きを許さない映像だからながら見できないのがたまにキズw あれは夫と愛人が下品すぎなのが勿体ないw
木暮実千代と上原謙はうっとりするほど美しい >>31
小津安二郎はリアルタイムでは欧米ではあまりウケなくてトリュフォーも溝口健二は大絶賛したが小津は退屈と述べている(むしろ中平康や今村昌平や羽仁進の作品を褒めてる)
小津が海外で駄目だったから似たような作風の成瀬巳喜男も駄目だろうと海外紹介がされなかった 溝口健二の戦後の最高傑作 西鶴一代女がようやくリマスターBDが東宝から出る >>88
やったー!!
どれくらい綺麗になってるか楽しみ!
数週間前、京都・満願寺の溝口健二の墓(碑)に参ってきました >>87
小津とか成瀬は海外の映画祭に出品することもなかったからそもそも外人にもあまり知られてなかった スレチなんだろうが雪夫人絵図
なるほどスランプ期の作品か(絹代から後に喝を入れられた、という) 赤線地帯も何度も忘れた頃に見てるんだが今回雪夫人絵図、祇園囃子と見てきたから小暮さんの七変化に改めて驚かされたわ
艶っぽい姐さんが瑞々しいあやたんと逆転してるし凄い 祇園囃子と赤線地帯は格差が凄い
哀しいかな後者は単なるマ○コ売りでしかない 傑作の祇園囃子をBlu-ray化してくれないかな
4Kリマスター化したものを見たい
新平家物語も過小評価されてるよね
大傑作とは良いがたいが良作
当時の大映の美術とセット、溝口の拘った時代考証見るだけでも楽しい >>94
BDで4Kリマスターは間違い
UHDBDで4Kリマスターが正解
再生機器の縛りもあるし4K配信がベスト >>95
配信じゃ映画を所有出来ないじゃん。いつ視聴不可になるかも分からんし。 「噂の女」視聴中
いやこれは良くないなヲチが安直な感じで見え透ける
いつもの溝口舞台に薄情な男(達)はテンプレとして世間知らずな娘が追加された祇園舞台の赤線地帯風銀座化粧な感じ
当時でもこの頃になると溝口の作風は古臭いだの観衆に飽き飽きされてただろう事は容易に想像できてしまうな