■■■ 天才・山中貞雄の「丹下左膳」 ■■■
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丹下左膳 …大河内伝次郎
お藤 …喜代三
チョビ安 …宗春太郎
柳生源三郎…沢村国太郎
(監督:山中貞雄、脚本:三村伸太郎、撮影:安本淳、音楽:西梧郎、美術:島康平)
昭和10年に作られた名作、「丹下左膳余話・百万両の壺」について、大いに語りましょう。 単純な活劇娯楽を見ようと思って仮面ライダーを見たら
学芸会のお芝居レベルで人間の欲望がどうたらとかやっていた
石森章太郎あの世で涙目
みたいなものかしら 山中左膳を学芸会レベルというのもすごいな
まあこの作品では主人公はあくまで壷
その周辺の人間をコミカルに描いたという点が後世に評価された
当時のスターありき、原作ありきの世界ではそこまで考証できなかった
キネマ旬報ベスト10にも入ってないし、そんなところだろ 「学芸会」は「いまの仮面ライダー」のことを指してるんじゃないかと 仮面ライダーに譬えるのもすごいな
凡人には思いつかない連想力なんじゃないかしら
CinemaScopeの様な画面構成の映画を撮れたかは、急逝した事で永遠の謎だけど、TVの時代劇で名作を量産したかも。
座頭市とか見たかったね。 いまさっき初めてBS録画してた人情紙風船見た!
すげぇめっちゃおもろい。感動やわ。 >>313
おっと、こんな過疎スレで井上批判はやめておけ もしも山中が戦死しなかったら、日本映画界の様相はずいぶん違ったものになっていただろうね。
盟友の小津や清水に合流して、松竹で現代劇を撮ったかもしれないし、東宝や新東宝に移籍したかもしれない。
意外と不自由で窮屈な映画界を離れて前進座の舞台演出を始めたり、テレビ界に早々と進出したかも。
いずれにしても、木下、市川、黒沢といった戦後派監督たちは多大な影響を受けることになったと思う。
現代劇には行かなかったんじゃないか
現代の風刺を時代劇に反映させるスタイルはそう崩せないだろう
それに興行重視の当時では現代劇移籍は会社が認めないと思う
現代を撮るのが想像出来ないよね。
ローカルTVで必殺シリーズがヘビーローテで再放送されているのは、当時の役者の素晴らしい演技と大映の二本立てのプログラムピクチャーを量産した、三隅研次や田中徳三の職人監督の演出の賜物。
大映倒産なければ、必殺の世界観は無かったんじゃないかな?
存命ならTVの演出に行ってたと思いますから、必殺シリーズの演出は見たかった。
山中貞雄の東宝CinemaScopeの映画って想像出来ないのだけど。 >>328
日清戦争の時の日本軍なんか、戦死1割、戦病死9割ぐらいじゃなかったか? ガッキーの代わりに円谷と組んで
「日本誕生」とか撮ってたかもしれん 昭和13年9月17日午前5時40分、中国河南省開村野戦病院にて戦没
今日買った『聞書アラカン一代』にあった
天才というより人間くさい、いい意味ズルい山中像が興味深い
まあ寛プロ時代と日活時代に差は有るけどね BS2で放送しても
やはりいままで見たことある人が
もう一度見ただけなんだろうな 明日、時代劇専門チャンネルで「人情紙風船」のリメイク版が放送されるみたい。 長い規制が解除されてやっと書き込める。
NHKで先日三作やったときの冒頭のミニ番組、最後のひとつを録り逃したorz
>>338
情報トン!人情紙風船のリメイク版ドラマなんてあったんだね。知らんかったよー。
こっちは新三がフランキー堺で海野が田村高廣なのか。
ようつべで見て飛んできました。
最後の喜代三と子供が見詰め合ってるところでお茶吹きましたwwwww
これ絶対面白いわ。 ほんとおもしろいよな。
初めて見たときは興奮して眠れなかったもん。 パブリックドメインのDVDは未確認ですが、DVDボックスのリマスター画像の素晴らしさが映画の魅力を更に引き立てた。
宗春太郎さん早世しないで、音声解説してくれたら最高だったんだが。
スタンダード画面に奥行きが有って、74年経っても名作やねぇ。 丹下がいじめっ子の頭叩いたあとの一瞬に安坊が振り向いてニコッと笑うシーンが泣ける。
本当に一瞬だったからサブリミナルみたいに心に刷り込まれてる。 仮にあれを宴会だとしても
陽気に楽しく騒いでる場面を黒澤は撮りたかったわけじゃないんだから
比較の対象にもならない。 高知美術館で、1月30・31日の2日間
山中監督特集があります。 70年以上前の日本語って、現代でもあまり違和感なく聞けるな。
江戸時代の人間と現代人でも会話が通じるだろうと言われているが
然もありなんと思わせる。 丹下左膳ながら、ホームコメディ
庶民目線で描いた、あのユーモア(笑い)
あの時代にこれだけの映画が作れるんて
素晴らしいとしか言いようがないですね。
やたら音楽が多いのは、ちょうどトーキーに移ったばかりだったからでしょう。
やはり、山中貞雄は天才ですw。 >あの時代にこれだけの映画が作れるんて
君はちょっと昔の人を馬鹿にしてるな。
芸術や文学と言ったジャンルは相当昔に
すでに「完成」してしまっているものだからね。
ユーモアもそう。
昔の人はユーモアを理解できないとか思ってたの? これ観て楽しんでお笑いではロッパが居て女優は桑野通子が人気あって
戦前昭和の一般人の趣味思考センス高すぎる バクチの帰りに仇の一人を切ったあとのセリフが好きですね。
ちょび安「おじさん。あの人、ウーッ!と言っているよ」
左膳 「バクチでも負けたんだろう」
この間(マ)、このセリフ。
なんとも言えない良さ(癒し?)が、感じられます・・・
今日夜中〜NHK・BSで特番の再放送あり
2/23 0:10〜1:10 「チトサビシイ 残された3本に輝く天才」見逃したorz
映画の方は3本見られるから、チトサビシイは再々放送待つか
衛星映画劇場 丹下左膳余話 百萬両の壺 1935年・日本
2月24日(水) 午前0:20〜午前1:53(23日深夜)
衛星映画劇場 河内山宗俊 1936年・日本
2月25日(木) 午前0:15〜午前1:38(24日深夜)
衛星映画劇場 人情紙風船 1937年・日本
2月26日(金) 午前0:15〜午前1:42(25日深夜) また見たけど、面白かったなー
トヨエツ版は、確か最後チョビ安が帰ってきて感動モノを狙ったようでクサかったが
こちらは、男のボンクラ振りを表わしてジ・エンド。
ずーっと、本音で、すがすがしい!と思った。 人情紙風船は、公儀が軍部、ヤクザが右翼、
軍部ににらまれて、公開日に赤紙、最前線に
送られてソッコーで戦死、で良いですか?
髪結いのラストが格好良かった。 チトサビシイ
これは負け惜しみに非ず
悔しいわけだな。人情もクソもありゃしない時代。 監督デビュー前にも数年、兵役にとられていたはず。
だから、自身でも「2度目の召集は、無いだろう」と
半分は思ってたようだが。
前進座とべったりの仕事をしてたし、人情〜の作風もあったけど
本人はまったく左寄りの言動は無かったというのに
映画界は、どうして山中を守ろうとしなかったのか。 盤獄の一生のフィルムは何処に?
山本シンヤが見たというのは本当なのか。 >>365
人情〜の浪人や髪結いの俳優の方、すごい人たちですね。
こういう伝統も廃れて行く一方でしょうか。 「人情紙風船」は加東大介も良いんだ
悪役でヤクザなんだけど、こざっぱりしてて汚くない >>367
前進座が出る映画、傑作多いすね
『戦国群盗伝』(山中脚本)もいいけど、
なんといっても『阿部一族』が圧巻(山中じゃないけど)ですね 戦前に巨匠と呼ばれてた人でも戦後スランプから抜け出せず
その後ほとんど話題にならない人も多いから、この人もわかんないよ まぁ、スランプになって抜け出せずに…って事はありえたかもしれない。
でも小津にしても溝口や成瀬にしても最後は見事に脱したから山中だってと
思いたいな。 >>362
>トヨエツ版は、確か最後チョビ安が帰ってきて感動モノを狙ったようでクサかったが
あそこは「狐のくれた赤ん坊」じゃまいか?あれは帰って来ないんだが
>>373
0
この映画、何回見ても飽きませんな。
始まって10分ぐらいのところで
柳生源三郎が壺を屑屋に売ってしまった萩野に
「バカ」と怒鳴ったあとの萩野のビックリした顔なんか
何度見ても笑ってしまう。 伊藤大輔の佐膳では、殺陣はどうだったのか
これとはずいぶん違ったのかなあ 直弟子のビリー・ワイルダーよりも山中の方が、エルンスト・ルビッチっぽい。 >>377
断片で残ってるいくつかの殺陣シーン見る限り、ずいぶん違いますね。
疾走しながら、転げまわりながら斬り続けたり・・・あの片腕で!!
すさまじいけど、カッコイイ。
それと比べると、山中版は・・・大河内の体型が、やや・・・
この1〜2年で年+1.5kg肥え続けてたような気が。 七兵衛の大ウソをが分かった帰り道、
左膳が大笑いする場面だけは、ひっかかる。
幼いちょい安が父親を亡くしていることを、
この時すでに左膳は知っているわけだから、
その後の左膳のちょい安に対する優しさを
考えると、ちょっとおかしいような気がする。
とはいえ私にとって、見終わって2,3日すると
また見たくなり、実際見てしまう不思議な映画です。 >>378
だよねー
1930年代ってアメリカではルビッチが勢いは失っててもまだ大御所として君臨してた頃だよな
わが国でもこんな上等なコメディが作られてたんだと思うとなんか嬉しい
でこんな上質な喜劇映画を一般市井の人達が普通に見て楽しんでたなんて思うと
戦前昭和の一般人の文化水準ってかなり高いわーとか思ってしまう
妙にこの時代が羨ましい
山中のどのへんにルビッチ臭がある?
小津や伊丹あたりだとわかりやすく感じるんだが >>381
>でこんな上質な喜劇映画を一般市井の人達が普通に見て楽しんでたなんて思うと
>戦前昭和の一般人の文化水準ってかなり高いわーとか思ってしまう
夢を壊して恐縮だが全然高くないよw 今から観るとベタベタのひどいメロドラマや
時代劇も多かったみたいだし。戦前の映画は多くが失われちゃったからね。
小津は戦前から松竹の中でも尊敬されていたから多くの作品が残ったらしい。
外国映画を参考にしたり山中やマキノの感覚がモダンだっただけ。蓮實重彦とかが
戦前の日本にもヌーベルバーグがあったとか大袈裟に言うもんねえ。
「昔の一般人の文化水準も実際には全然高くない」「でも(傑作が多く残っているだけ
という事情を差し引いても)昔の映画が面白くて、今の映画がつまらない理
由は何なんだ?」と聞かれればそれはまた別の話になるけど・・・。 40代、50代と戦後も現役で続けてたら、どんな風に作風が
変化していったんだろうな・・・。
黒澤よりも、それこそルビッチやワイルダーの方面に行っちゃったような
気がするが。
なんにせよ、山中の現代劇を観たかった。 >>381
戦前の都市のモダニズムは、大正の前半にブルジョワらしきものが生まれ、
後半にデモクラシーに傾き、震災で焼けたあとに、パッと出たものだからね。
戦後の拙速なアメリカかぶれとは強度が違うし、主導層もハッキリしていた。
山中を評価する人は、洋画をこなしたわけで、一般人の区分が明確だった。
都市化だの一億総中流だので、一般社会のモダニズムは死んだわけだな。 たしかに、おもしろいね、この映画。この映画で、大河内伝次郎は不滅になったよ。
柳生源三郎、矢が初めて3本当たって、景品のだるまを前に
お久 「3本も当たったの初めてね」
源三郎「なんだ、これ?」
お久 「3本はだるまさんよ」
ここのところの会話と源三郎の表情、なんとも言えません。 伊丹万作が「人間山中貞雄」って文章を書いてる。
青空文庫で読めるよ。 ↑ありがとう。
読んで、山中貞雄が人間的にも優れていたことが分かって
ますますこの映画が好きになった。
萩野には尻に敷かれ、お久にはちょっとバカにされる源三郎。
しかし、そんな境遇を楽しんでいる源三郎。
かなりうらやましいです。 映画に限らないけど、表現ってものは最後はやっぱり作り手の人間性が物を言うんだろうな。
たとえ高度な技巧によって一時代を惑乱させたとしても、見巧者の手にかかれば即座に真贋を見抜かれてしまう。
運良く見抜かれなかつたとしても、百年程度の時が経てば、否応もなく真相が暴きだされてしまう。
それに何より映画監督の才能、センス、技術ってのは喜劇に最もあらわに出るね
喜劇は凄くむずかしいよね。
シリアスな作品と比較すると、作品数も作家数も喜劇は一割程度しかないんじゃないかな。
それは喜劇のレベルが低いわけじゃなくて、高すぎるから手が出せないんだと思う。
>>346
いいですね、あのシーン。
「なんだ、やっぱり、おじさんは来てくれたのだな」
10分の1秒ぐらいのシーンですが、ちょい安のそんな
台詞が画面から聞こえてきます。
確かに喜劇というジャンルは一番難しい。
そういう意味でチャップリンは本当に偉大な人だったんだと思う。 山中は、人情紙風船の後は、また喜劇をやろうとは思ってたのかな? >確かに喜劇というジャンルは一番難しい。
激げしく同意!
今、突っ込みが出来るお笑いタレントは結構いるが
「一人しゃべり」で笑わせられるのは「さんま」だけだもんなー
映画もただマジメに作れる監督、演じる俳優はいても
常に笑わせられる人、いないねー
>>394
チャップリンは恵まれていた。
監督としては俳優チャップリンを好きなように使えたのだから。
俳優としては監督チャップリンの演出を受けることができたのだから。 チャップリンは監督、俳優とどちらの才能もあった人だからな。
その上与えた影響は計り知れない。
映画史上でも稀有な人。こんな人はもう二度と出てこないよ。 >>390
清水宏は人間性は最低だったようだが映画は最高だよ チャプリンはドタバタ喜劇でしょう。
悲哀込みだけどね。
丹下左膳は、庶民ベースのユーモア時代劇。
全然、違うよ。 「お前のおとっちゃんは、悪者に殺されたんだよ」というセリフ
左膳はちょい安に言うことが出来たのでしょうか。 あんな素敵な大人たちに囲まれて育った、ちょい安は
どんな大人になっただろう ↑『おばちゃんは、よく叱るけど、おいらの頼みはきっときいてくれる。
おじちゃんは、おばちゃんの尻に敷かれていて、おいらにはトコトン甘い。
お久姉ちゃんは、可愛がってくれるから大好き。
源三郎おじちゃんは、お久姉ちゃんに手を出しそうなのが気になるが、
来るときは、いつもお土産を持ってきてくれるから愛想良くしよう』
ちょい安も、もう少し成長すればこれぐらいのことは考えそう。
周りの大人がもう少ししっかりしないと、ちょい安は成人式で
あばれたりするようなことになるかもしれん。 源三郎が弓を引く場面はどれも面白いのですが、
初めて矢場に来た源三郎が、2本目の矢を射た後の「イタ!」は
「危ない!」の間違いだと思うのですが。
「イタ!」だと美喜ちゃんが、刺さった矢をお尻から抜くシーンが、
次に来るはずです。 ちょっと、かすったんだろう!
横を通れば、「危ない」だが・・・
ま、たいしたことじゃないよ!
源三郎の下手さ加減を笑いにしたかったんだろうから〜 この映画ではちょい安と表記されてるが、戦後公開時に改変されたもので
もともとは「ちょび安 新入社宗春太郎」とあった。
また主題歌東海林太郎の部分もカットされたりと、戦争によりオリジナリティを
失った映画は数多い。
ちなみに、自分は目を瞑って数を数えさせて最後に相手をバッサリ斬るシーンが好き。 左膳「ぼうず、よほど腹がへっていたとみえて、お前が作ったものをウマイウマイと、食べてるぜw」
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