そこで、眼耳鼻舌身意に色声香味触法が触れた瞬間、たとえば眼に色形が入った瞬間、妄想を展開させずに、「見えた」と、そこでストップしたらどうなるでしょうか?
何の妄想も、何の主観も、何の煩悩も生まれてこないのです。それで心がすごく穏やかになるのです。悟った人は、ここでストップします。妄想には行きません。
悟った人に煩悩が無いというのは、眼が見えないとか耳が聞こえないとか、何も感じないということとはまったく違います。
悟った人は常に目覚めて、ものごとを鋭く観察していますから、誰よりも鋭く聞こえていますし、鋭く見えています。ただ妄想には行かないのです。

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