碧巌録(へきがんろく) 第19則?   倶胝(ぐてい) 只(た)だ一指を堅つ(いっしをたつ)  
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試(こころ)みに挙(こ)す看(み)よ
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本則

倶胝和尚、凡そ所問あれば、只だ一指を堅つ。
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注:
倶胝和尚:。いつも「七倶胝仏母所説准提陀羅尼経」を誦したので倶胝和尚と呼ばれた。

本則

倶胝和尚はいつも何を尋ねられても、一本の指をさっと立てて答えた。
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倶胝和尚はいつも一本の指をさっと立てて自分の禅を示した。
彼は臨終を迎えた時、門下の修行僧達を集めて「わしは天竜和尚の処で「一指頭の禅」を得たが、一生かかってもそれを使い切ることができなかった」と言ってすぐに息を引き取ったと伝えられる。

倶胝和尚の「一指頭の禅」はなかなか理解されなかったようである。

⇒ 現代では、グッド の指サインという事になるが、他には、独坐大雄峰 と言う公案もある。