通院生活になって何年になるだろう、身体中に走る痛みと身体中の起こる痙攣・激痛。多種多様な器具を使い検査し、体数か所から採取し生検結果を待ち、やっと下された診断は特定疾患。

特定疾患、300を超える病名が並ぶ、数十年間の医師達の戦いは世界へとネットワークを結ぶ。
絶望的なまでの患者数にいったい何人の方達が失意の中で旅立たれたのか。
日本ならず世界規模で症例を集めてもあまりに少ない症例故に治験すら儘ならなかっただろう。
似て非なりな症状に世代を飛んで現れる患者、誰一人として同じ重症度すら存在しないと医師たちは無力感を感じえなかった事だろう。

数十年の時を経て、難病センターが発足し過去の症例・投薬・治療を統計づけて整理した。

初期対応が生まれた。
マニュアルと言うLvに成り、重篤化の遅延・沈静化を成し遂げた。

しかし新たな問題が生まれてしまう。症状を抑えるために自らの免疫機能を制御し、恐ろしいほどの症状・症例を炎症と一括りにし消火した。

ステロイド製剤の存在、まるで当時の医師たちにとって鎮痛剤を麻薬に昇華させるほどの効果をもたらす。
まるで原子力。発電はゆうに及ばず殺人的な威力。
武器に使用したことで世界は危険性を認知した、しかし平和利用の圧倒的な力でそれを払拭し始めた。
我々は原子力の数%しか認知・利用できていないのだろう、自らの身体、生活する惑星、銀河、それすらも理解できないのに。

医師達はステロイドによる炎症の鎮静に絶対的な自信を持ちマニュアル化、パルス療法を推し進めている。
もう何年?
多彩な症例にクール数のみで対応している、そして症状が沈静化した後にやってくるのは反動。

辛い症状が沈静化して退院、難病センターの治療マニュアルに感謝した。

通院に変わり何年になっただろう。
医師と面談し診察を受けている。
病状には大きな変化はあまりない。

訴え、申告するのは病状では無くなっていた。
投薬されている薬の大半は本来の病状を抑えるものが少ない、痙攣を抑制する筋弛緩効果をもたらすものなどもあるが大半はステロイドによる副作用に対抗するもの。

難病治療のパルスにより新たな難病を授かった。
突発性大腿骨骨頭壊死

今後の難病治療の課題はステロイド依存からの脱却、初期使用量の抑制。

副作用のために投薬を受ける患者さんが減る事を祈ります。
ステロイドに対する注意喚起強化、医師たちがマニュアルに従い治療した中での新たな気づきに期待したい。