ついでに書いておく
1)下記 「箱入り無数目」の決定番号dに対し、つねに決定番号d+1が存在することが言える
 すなわち、記号を下記の通りとする
 問題の実数列s= (s1,s2・・sd-1,sd,sd+1,sd+2 ・・)とし
 代表r= (r1,r2・・rd-1,sd,sd+1,sd+2 ・・)とする
 つまり、しっぽの部分 sd,sd+1,sd+2 ・・ は、同一で
 rd-1≠sd-1 とすれば、決定番号がdであることは容易に分かる
2)さて、決定番号がd+1の代表r'を構成しよう
 r'= (r1,r2・・rd-1,rd,sd+1,sd+2 ・・)とすれば良い
 ここに、rd≠sdである。これで、決定番号がd+1であることは容易に分かる
3)任意の決定番号dに対して、常に 決定番号d+1とそれに対応する代表列r'が構成できる

そもそも、初期設定は「箱がたくさん,可算無限個ある」だった
初期設定から、無限集合N(自然数)を認めている(つまりは無限公理なり帰納の公理(the axiom of induction)を認めている)ことは明らかで
決定番号dの集合も、当然無限集合です
QED

(参考)
https://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1710632805/
(参考)時枝記事
https://imgur.com/a/8bqlb08
数学セミナー201511月号「箱入り無数目」
1.時枝問題(数学セミナー201511月号の記事)の最初の設定はこうだった。
「箱がたくさん,可算無限個ある.箱それぞれに,私が実数を入れる.
どんな実数を入れるかはまったく自由,例えばn番目の箱にe^nを入れてもよいし,すべての箱にπを入れてもよい.
もちろんでたらめだって構わない.そして箱をみな閉じる.
今度はあなたの番である.片端から箱を開けてゆき中の実数を覗いてよいが,一つの箱は開けずに閉じたまま残さねばならぬとしよう.
どの箱を閉じたまま残すかはあなたが決めうる.
勝負のルールはこうだ. もし閉じた箱の中の実数をピタリと言い当てたら,あなたの勝ち. さもなくば負け.
勝つ戦略はあるでしょうか?」

2.続けて時枝はいう
 私たちのやろうとすることはQのコーシー列の集合を同値関係で類別してRを構成するやりかた(の冒頭)に似ている.
但しもっときびしい同値関係を使う.
実数列の集合 R^Nを考える.
s = (s1,s2,s3 ,・・・),s'=(s'1, s'2, s'3,・・・ )∈R^Nは,ある番号から先のしっぽが一致する∃n0:n >= n0 → sn= s'n とき同値s 〜 s'と定義しよう(いわばコーシーのべったり版).
念のため推移律をチェックすると,sとs'が1962番目から先一致し,s'とs"が2015番目から先一致するなら,sとs"は2015番目から先一致する.

任意の実数列s に対し,袋をごそごそさぐってそいつと同値な(同じファイパーの)代表r= r(s)をちょうど一つ取り出せる訳だ.
sとrとがそこから先ずっと一致する番号をsの決定番号と呼び,d = d(s)と記す.
つまりsd,sd+1,sd+2,・・・を知ればsの類の代表r は決められる.