5項補題は次のものである。 2つの行が完全で、m と p が同型射で、 l がエピ射(全射の抽象化)で、q がモノ射(単射の抽象化)であれば、 n も同型射である。 0021132人目の素数さん2022/08/06(土) 08:14:33.93ID:PJglLEJL>>20 5項補題 「2つの行が完全で、 m と p が同型射で、l がエピ射で、q がモノ射であれば、 n も同型射である。」 は以下の2つの4項補題から証明される ・m と p がエピ射で q がモノ射ならば、 n はエピ射である。 ・m と p がモノ射で l がエピ射ならば、 n はモノ射である。 0022132人目の素数さん2022/08/06(土) 09:42:59.53ID:WBS+k4qi モノ射のモノローグ 0023132人目の素数さん2022/08/07(日) 15:36:56.89ID:zejRwTBx ・m と p がエピ射で q がモノ射ならば、n はエピ射である。 証明 c′ ∈C′ の元とする。 p は全射なので、∃ d ∈ D . p(d) = t(c′). 図式の可換性より、u(p(d)) = q(j(d)). 完全性より im t = ker u なので、0 = u(t(c′)) = u(p(d)) = q(j(d)). q は単射なので、j(d) = 0 であり、d は ker j = im h の元である。 したがって ∃ c ∈ C . h(c) = d. すると t(n(c)) = p(h(c)) = t(c′) である。 t は準同型なので、t(c′ − n(c)) = 0 である。 完全性より、c′ − n(c) は s の像に入っているので、 ∃ b′ ∈ B′ . s(b′) = c′ − n(c). m は全射なので、∃ b ∈ B . b′ = m(b). 可換性により、n(g(b)) = s(m(b)) = c' − n(c). n は準同型なので、n(g(b) + c) = n(g(b)) + n(c) = c′ − n(c) + n(c) = c′. したがって、n は全射である。 0024132人目の素数さん2022/08/07(日) 15:39:44.14ID:zejRwTBx ・m と p がモノ射で l がエピ射ならば、n はモノ射である。 証明 c ∈ C を n(c) = 0 であるような元とする。 すると t(n(c)) は 0 である。 可換性より、p(h(c)) = 0. p は単射なので、h(c) = 0. 完全性により、∃ b ∈ B . g(b) = c. 可換性により、s(m(b)) = n(g(b)) = n(c) = 0. すると完全性により、∃ a′ ∈ A′ . r(a′) = m(b). l は全射なので、∃a ∈ A . l(a) = a′. 可換性より、m(f(a)) = r(l(a)) = m(b). m は単射なので、f(a) = b. よって c = g(f(a)). g と f の合成は自明なので、c = 0. したがって n は単射である。 0025132人目の素数さん2022/08/07(日) 15:41:40.98ID:8ISBojxd くだらん 0026132人目の素数さん2022/08/07(日) 15:44:46.04ID:zejRwTBx>>25 すまん 0027132人目の素数さん2022/08/08(月) 09:29:16.08ID:MW+A2Tva くだらんついでに、スペクトル系列
まず完全対から 完全対 とは、対象 A と C の対と、この対象間の3つの準同型 f : A → A, g : A → C , h : C → A であって、 次の完全性の条件を満たすものを言う:
Im f = Ker g Im g = Ker h Im h = Ker f
A → A ↖ ↙ C 0028132人目の素数さん2022/08/08(月) 09:32:43.85ID:MW+A2Tva>>27 次に、導来対 次の記号を準備する d = g o h A' = f(A) C' = Ker d / Im d f' = f|A'、f の A' への制限 h' : C' → A'、h から誘導されるもの。 h がこのような写像を誘導することは簡単に分かる。 g' : A' → C' は次のように定義する。 A' の元 a に対して、A の元 b が存在して a は f(b) と書ける。 g'(a) を、C' における g(b) の像として定義する。 一般の状況では、g' はアーベル圏に対する埋込み定理の一つを使って作られる。