>>294
つづき

局所座標系
M を位相空間とする。M の開集合 U に対して、m 次元ユークリッド空間の開集合 U ' への 同相写像

{\displaystyle φ : U → U'}
を局所座標系 (local coordinate system) あるいは(局所)チャート (chart) という。

局所座標を用いることにより U 上の点を m 次元ユークリッド空間の点であるかのように扱うことが可能になる。U 上に局所座標系 φ が定義されていることを (U, φ) という対で表し、これを m 次元座標近傍 (coordinate neighborhood) あるいはチャートという。局所座標系の成分を明示的に (U;φ1, ..., φm) のように書き表すこともある。

M の二つの座標近傍 (U,φ) と (V,ψ) について、 U ∩ V が空でないとする。局所座標系 φ と ψ は U と V をそれぞれ m 次元ユークリッド空間の開集合 U ', V ' に写すとする。すなわち

φ : U → U',
ψ : V → V'
である。このとき

ψ * φ ^-1: φ (U ∩ V) → ψ (U ∩ V)
は、m 次元ユークリッド空間の開集合から開集合への同相写像になる。この写像を (U, φ) から (V, ψ) への座標変換 (coordinate transformation) という。座標変換を用いれば、同じ開集合 U ∩ V に定義された異なる局所座標 φ と ψ を同じものとして扱うことができる。

つづく