リーマン面
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tsujimotterのノートブック
2020-02-04
リーマン面の定義
数学 解析学 リーマン面
最近、寺杣先生の「リーマン面の理論」という本を勉強しています。

tsujimotterはこれまで位相空間論や多様体の勉強をほとんどしてこなかったので、理解するのにだいぶ苦労しています。進捗は遅そうですが、少しずつでも読み進めようと思っています。
第一段階として、自分自身の理解の確認のためにリーマン面の具体例を構成していきたいと思っています。今回はその前段として「リーマン面の定義」を丁寧にまとめていきたいと思います。
なお、今回の記事では「わかりやすく伝える」という意図はあまりなく、ただただ実直に定義を理解しようという考えで書いています。その点はご理解ください。

定義
定義:リーマン面
X を第二可算公理を満たす位相空間で連結かつハウスドルフであるとする。
X のある開被覆 X=?i∈IUi と、各 i∈I に対して C の開集合への同相写像
φi:Ui→C
を考える。
X と {(Ui,φi)}i∈I の組が次を満たすとき、(X,{(Ui,φi)}i∈I) はリーマン面であるという:
任意の i,j∈I に対して、Ui∩Uj≠? ならば
φj*φ-1i:φi(Ui∩Uj)→φj(Ui∩Uj)
は正則関数
※単に「X はリーマン面である」ともいう。

長い条件でしたが、上記の条件をすべて満たすものがリーマン面です。リーマン面の具体例として対象 X を作る際には、対象 X がこの条件をすべて満たすかどうか確認する必要があります。私たちが示すべき目標を列挙したものといえます。

しかしながら、リーマン面の定義は、簡単なものではありません。条件がかなり多く、ただちに意味を捉えるのが難しいですね。丁寧に一つひとつ条件を確認しましょう。

つづく