つづき

P17
証明のポイント:? Gv ⇒ Oxkのコア性 (coricity)!
・二種類の数学的対象を関連付ける、様々な形の「Kummer 理論」($3後半の解説を参照):抽象的なモノイド = Frobenius 型 の対象,数論的基本群
・ガロア群 = etale 型 の対象ここで、ガウス積分 の計算との類似=「単数群 と 値群 の 分離」を思い出そう:
 log-, Θ-link や対数・テータ格子の定義 ← → デカルト座標絶対遠アーベル幾何 を用いたアルゴリズムによる記述 →極座標円分物 (〜= Z(1)) の確保=剛性が肝心! ← → S1 n による座標変換

(Bogomolov の証明を参照!)を実現するためには、log-link の活用が必要不可欠である。

一方、対数・テータ格子 の非可換性 によって様々な困難が生じる。⇒後の「体積計算」では、(等式ではなく!) 不等式 しか出ない!

主定理のアルゴリズムの 出力に対して、体積計算 を行うと、$1 で解説したように次のような帰結が得られる(Faltings による Mordell 予想 の証明に出てくる、類体論 やp進ホッジ理論、アーベル多様体関連の代数幾何 等を参照!):
系:「(強い形の) Sapiro 予想」 (←→ 「ABC 予想」)。htE = (1 + c)(log-difff + log-conde) + constant

ここで「N・HLHS = ARHS」( = Θ-link!)や「N.h < h+C」(= 主定理+体積計算)の議論 ($1)を思い出そう!

先ほどの議論は、$3 の最後に解説した ヤコビの変換式 との類似で考えると、様々な類似点が浮かび上がる:

実は、先ほどの不等式に登場した「ε」は、
(htE)-1/2・log(htE)
位のオーダーに 抑えることができる。この「1/2」はリーマン予想を連想させられる値であるが、まさしく リーマン予想 と同じく、「ウエイト 1/2」(注:「ウェイト」はリーマン・ゼータ ζ(S) の「s」)、つまり(Tate 捻りに対応する)πの整数幕ではなく、πの平方根
∫-∞〜∞ e-x2 dx = √π
に関係する現象である。

つづく