>>483 補足
>https://tsujimotter.ハテナブログ/entry/definition-of-sheaf
>tsujimotterのノートブック
>日曜数学者 tsujimotter の「趣味で数学」実践ノート
> 2019-06-21
>層の定義

補足すると、もちろん、tsujimotterを読むだけで、全てを理解できるほど甘くはない
が、下記みたいな本を読むだけで理解できるほど甘くもない

要するに、”層”みたいな話は、自分なりのイメージを持って、成書を読まないと
抽象論だけで、流れていくと、結局海まで流されて、大海でおぼれることになる

なので、いろんな視点で、考えていくべきなのです
tsujimotterとか、小林正典とか、いろいろ

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サイエンス社
代数幾何入門講義
小林 正典 著 2008 年 6 月 1 日

まえがき
抽象化の前に具体例を与えるように努めた.また,高度な抽象化は段階を踏んで行うようにした.途中からページをめ
くると難しく見えるかもしれないが,前から順番に読んでいけばさほどでもないはずである.
抽象的に感じる命題は,具体的な例に置き換えて読むとよい.仮定が一般化されているのは,証
明にそれだけの仮定しか使っていない,というヒントでもある.「環」であれば,多項式環,「環付き
空間」「概型」であれば,アフィン空間や射影空間をまず思い浮かべてみるとよい

第 6 章

層は,正則関数のように局所的性質をもつ大域的な対象を,代数的に表現するのに便利な概念である.
層はどのようなものを抽象化したものであるかを先に説明しておこう.Rn の
開集合 U に対して,Cr(U) で U 上の Cr 級関数の全体のなす環を表す.また
A p(U) で U 上の C∞ 級 p 形式の全体のなす加群を表す.以下ではこのように,
F(U) で U を定義域とする何らかの局所的性質を満たす関数や微分形式の全体
を表している,と思うと理解しやすいであろう.

6.1 局所的性質
位相空間の上の関数が連続であるとか微分可能であるかどうかは,各点の十
分小さな近傍で判定される.このように,各点の十分小さな近傍の性質で判定
される性質を,局所的性質と呼ぶ.
局所と大域の違いについて簡単な例で考えてみよう.