>>765
>これ、なんで部分群の列じゃダメなの?

それは、”ガロア対応”って話なんだけど、その前に、もう少し、
共役変換σ-1・H・σを語ると

・一応、話を有限群論に限って
 HがGの部分群として、σはH以外の元とする
 σ-1・H・σは、また、群になるのです
・(略証)
 1)単位元の存在、単位元e∈Hに対し、
  σ-1・e・σ=σ-1・σ=e∈σ-1・H・σ
 2)逆元の存在、元h∈Hに対し、逆元が存在してh^-1∈Hなので
  (σ-1・h・σ)・(σ-1・h^-1・σ)= (σ-1・h)・(σ・σ-1)・(h^-1・σ)=(σ-1・h)・(h^-1・σ)=e
  なので、逆元の存在σ-1・h^-1・σ∈σ-1・H・σ
  が示された
・ガロアが、シュバリエへの手紙で、「固有分解」などと書いているが
 正規部分群N では、σ-1・N・σ=N (これは定義でもある)
 (略証)
 例えば、二つの元 n1,n2∈Nとして
 (σ-1・n1・σ)・(σ-1・n2・σ)=(σ-1・n1)・(σ・σ-1)・(n2・σ)=σ-1・(n1・n2)・σ
 ここで、e=σ・σ-1を真ん中に挟むと
 σ-1・(n1・n2)・σ=σ-1・(n1・σ・σ-1・n2)・σ=(σ-1・n1・σ)・(σ-1・n2・σ)
 ここで、σ-1・N・σ=Nだったから、σ-1・n1・σ=n1'∈N、σ-1・n2・σ=n2'∈N なる、元n1'、n2'がN中に存在する
 なので、(σ-1・n1・σ)・(σ-1・n2・σ)=n1'・n2'∈N が、定義「σ-1・N・σ=N」から導かれるのです
・σ-1・N・σ=N→左からσを作用させると σ・σ-1・N・σ=σ・N→”N・σ=σ・N”が成立します
・これが、共役変換σ-1・H・σの意味です

(参考)
https://plaza.rakuten.co.jp/azabird/diary/201001130000/
2010.01.13 オーギュスト・シュバリエへの手紙(ガロアによる)バード6787さん
(抜粋)
 Gの夢より http://galois.motion.ne.jp/index.html

 A「200年前の手紙にも、説明が書いてある。こんな風に。

 群Gが群Hを含むとき、群Gは
  G = H + HS + HS' + ・・・
と、Hの順列に同じ置換を掛けて作られる組へと分解されるし、また
  G = H + TH + T'H + ・・・
と、同じ置換にHの順列を掛けて作られる組へとも分解される。
 この2通りの分解は、通常は、一致しない。一致するときが、固有分解と呼ばれるものだ。