田島一郎さんって面白い人ですね。

ロルの定理を利用して平均値の定理を証明することがよくあります。

F(x) = f(x) - f(a) - k * (x - a), where k = [f(b) - f(a)] / [b - a] … (2)

という式を使います。

田島一郎さんは、『解析入門』に、以下のように書いています。

初めて上の証明をみたとき、‘うまいなあ’と感心すると同時に、
f(x) に対してどうして(2)のような F(x) を気付いたのかが疑問で
ならなかった。この疑問は永い間そのままで、大学の講義のとき
など、いつも心苦しい思いをしていたが、ある年の講義の際に、次
の図において、 F(x) は f(x) のグラフと弦 AB との‘すきま’!を
表していることに気づいた。

こんな簡単なことに気づかない人が大学教授だったというのが
信じられません。不思議な人もいるものです。