またこの話をしなきゃならんのかと思うが、
あるときは b を定数だと言いながら、「p は b の単調減少関数となる」などと言って b を変数のように扱ったりと、
記号の扱いが一定していないことから誤りが生まれる。

なので、思い切って、定数の b と変数の b とは文字を変えることを提案する。(今回は短いので文字が不足することもないだろう)
そうすることで、誤りの可能性はぐんと減るだろう。

論文で「式Eから」のところ、変数のほうを x の記号を使って正しく評価すると、こうなる。

式Eから
p=1+(a-c)/(2b-a) (これは正しい)
ここで、関数 f(x)=1+(a-c)/(x-a) を考える
p=f(2b) であり、関数 f(x) は「特異点 x=a を除き」、xの単調減少関数となる。(ここまでは正しい)

問題はここから。

2b≧18 (これは正しい)
よって f(x) の単調減少性より
f(2b)≦f(18)
よって
p≦1+(a-c)/(18-a)

とまあ、こういう操作をしていることになるが、
この操作は a<18<2b の関係がある場合に成立しても、18<a<2b の関係の場合は成立しない。
特異点(かつ不連続点)である x=a を超えて f(x) の大小を比較しているから。

こういうことが起きるので、記号の扱いをきちんと決めておくべき、という指摘が以前からずっとされているのだ。