>>472 つづき

http://eman-physics.net/quantum/hilbert.html
ヒルベルト空間 知らなくてもいいのだが、知らないと恥ずかしい。 EMANの物理学・量子力学・ヒルベルト空間
(抜粋)
 量子力学をやっていると「ヒルベルト空間」なんて言葉によく出くわす。実は学ぶ上でどうしても知っていなければいけないという言葉ではない。なぜならこれは数学用語だからだ。
 しかし、知らないというのは立場が弱い。学んだばかりの知識をひけらかす友人たちや、生徒を買い被ったフリをして楽しんでいる教授たちの口から「波動関数とはヒルベルト空間内で定義されるベクトルだ」なんて言葉が飛び出してくると、「それは一体何を意味するんだ?知ってなきゃいけないのか?」と不安にさせられてしまう。

 もしこんな事態に遭遇しても、
「ああ、そうだね。ついでに言えば、それは『無限次元複素ヒルベルト空間』のことだよね。」
と軽くかわすことが出来れば時間を無駄にしないで済む。

ベクトル空間

内積空間・ノルム空間

完備性
 さて「ヒルベルト空間」はまだなのかと待っていることと思うが、ここまでの話にもう一つ条件を加えるだけでいい。
・内積空間が完備性を持つとき、「ヒルベルト空間」という。
・ノルム空間が完備性を持つとき、「バナッハ空間」という。
 バナッハ空間については今回の話とは関係ないが、まぁ、数学ではこんな具合に分類されて名前が付いているんだよ、という雰囲気をつかめるように書いておいた。

 な。物理学者は「ヒルベルト空間」なんて言葉でカッコつけなくてもいいんだよ。他の数学的空間の性質と区別する必要があるときにだけ使えばいいんだからさ。

 で、気になっていることと思うが、「完備性」とは何だろうか。

つづく