[続き]

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証明その2:
f は点 x で微分可能とする。ケース1,2に場合分けすることで、f が点 x で連続であることを導く。

ケース1: f は点 x で連続であると仮定する。よって、f は点 x で連続である。

ケース2: f は点 x で連続でないと仮定する。一方で、lim[y→x](f(y)−f(x))/(y―x) = f'(x) が存在するのだったから、
lim[y→x](f(y)−f(x)) = lim[y→x](f(y)−f(x))/(y−x) * (y−x) = f'(x) * 0 = 0 となる。
すなわち、lim[y→x] f(y)=f(x) となる。よって、f は点 x で連続である。これは、
f が点 x で連続でないという仮定に矛盾する。矛盾した状態からはどんな条件も導けるので、
特に、「 f は点 x で連続である」という条件が導ける。

よって、いずれのケースにおいても、f は点 x で連続であることが言えた。
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上記の証明は、
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「 P → Q 」という形の命題を証明するのに必要なのは、
「 P を仮定すれば Q が導ける」ことを示すことだけである
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という原則に立ち返った証明である。ただし、各ケースの最中で矛盾が起きた場合には、

「矛盾した状態からは何でも帰結できるので、特に Q 自体を帰結できる」

という論法を用いて、「このケースでも Q が導ける」という捉え方をしている。
スレ主が「なんかヘン」と言っていた感覚は、実際にはこのような論法で解消可能なのである。

[続く]