分からないところを読み比べながら勉強しているので、購入した本や図書館で借りた本が10冊ちょっと手元にある。
いま無限積を勉強しているが、無限積の項を読み比べていて、解析概論に内容が酷似していると感じたのが一冊あった。
あくまでも私がそう思っただけで、実際は違うかもしれないが、それは見てのお楽しみだ。

(1) 定本・解析概論 P.190 「51.無限積」
(2) 解析学(下)、伊藤由文、サイエンスハウス P.46 「7.11 無限積」

以下、(1)、(2)の順に比較していく。

出だしの一行は「てにをは」以外同じ。
そこから肇の定理までは、解析概論よりも詳しく書いている

解析概論の定理45を、定理7.11.1と定理7.11.2に分割して証明しているが、
証明の流れが同じになるのは仕方なくても、使われている記号や添字までそのまま。

その証明の後に{例1}としてζ関数を挙げているが、例7.11.1として全く同じ例を挙げている。
解説内容がそのままで、記号に至るまで同じ。

その後に続く〔例2〕は、定理7.11.3に、ランダウの記号(オーダー)が
解析概論では ox^2 のところを、O(x^2)に換えている点と、θのフォントの違いを除いて同じ。

その証明の直後の4行は、「てにをは」を換えて、そのまま同じ。
続く定理46は、定理7.11.4に、証明の文章まで殆ど同じ。


他の9冊は、書いている内容が全然違うが、この2冊はそっくりだと思った。
比較した部分は「無限積」だけだが、興味のある人は他の部分も調べてみるといい。