震度6弱以上の地震予測
北海道の確率が上がった理由とは?
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2018/06/27 15:24 ウェザーニュース

政府の地震調査委員会は26日、全国地震動予測地図の2018年版を公表しました。新たな長期評価結果を反映し、確率を更新しています。

南海トラフや相模トラフの活動を反映した関東〜四国太平洋側は、昨年に引き続き高い確率のままですが、大きな変化があったのが北海道です。

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なぜ、北海道の発生確率が上がったのでしょうか?

これは最近の研究成果を反映し、千島海溝沿いで発生するプレート型の巨大地震を評価したためです。

たとえば、歴史地震学者の都司嘉宣さん(元東京大学地震研究所)は4年前、北海道東南部沿岸を現地調査しました。すると、16世紀以降の
巨大地震により標高50m、60mまで津波が遡上した痕跡が見つかりました。

「16世紀以降の巨大地震といえば、慶長三陸地震(1611年)が考えられます。震源はこれまで三陸沖の日本海溝と考えられてきましたが、
北海道沖の千島海溝の可能性が強まったのです」(都司さん)

海溝型地震は一定の間隔で発生します。こうした研究成果を踏まえて、30年以内に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率が、釧路市が47%から69%に、
根室市が63%から78%に変化したのです。

なお、地震調査委員会は昨年12月、千島海溝でM(マグニチュード)9級の巨大地震の発生が切迫していると公表しています。
今回も高い確率を示して人々の注意を喚起しています。