ビリー・ワイルダー作品総合スレ
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ビリー・ワイルダー映画を語りましょう。
1942 「少佐と少女」(日本未公開)
1943 「熱砂の秘密」
1944 「深夜の告白」
1945 「失われた週末」
1948 「皇帝円舞曲」
1948 「異国の出来事」(日本未公開)
1950 「サンセット大通り」
1951 「地獄の英雄」
1953 「第十七捕虜収容所」
1954 「麗しのサブリナ」
1955 「7年目の浮気」
1957 「翼よ!あれが巴里の灯だ」
1957 「昼下がりの情事」
1958 「情婦」
1959 「お熱いのがお好き」
1960 「アパートの鍵貸します」
1961 「ワン・ツー・スリー ラブ・ハント作戦」
1963 「あなただけ今晩は」
1964 「ねえ!キスしてよ」
1966 「恋人よ帰れ!わが胸に」
1970 「シャーロック・ホームズの冒険」
1972 「お熱い夜をあなたに」
1974 「フロント・ページ」
1979 「悲愁」
1981 「バディ・バディ」(日本未公開) 「熱砂の秘密」
謎の提示から謎解きまでがやけに早いのは時代のせいかな?
テンポはいいから飽きはしないんだけどね
ラストがハッピーエンドでないのはやっぱり戦時中の作品だからかね
当時のアン・バクスターが殺されたらやっぱりアメリカ人の戦意は高揚するんだろうな 熱砂もそうだが、少女と少佐とか、異国の出来事とか、地獄の英雄とか、
ここ数年で一気に初期作がDVD化されたのは嬉しかった。
でも、やっぱり5、60年代の傑作群と比べると、まだまだというか・・・
語り口のうまさや、観ている最中、絶対に頭が混乱しない構成力は、
この頃から抜群だけど。 俺ってゆとりだから、古い映画、それも字幕だと、ストーリーが混乱しがちなんだが、
この人の作品だけはそれがない。澱みなく観れる。
ルビッチでも、ホークスでも、フォードでも、溝口健二でも、岡本喜八でも、
大概は2回観ないと理解できない場所が多々あるのに
ああ、ひょっとして、だから他の巨匠たちと比べて、いまいち評価が低いのか?
親切かつ滑らかすぎるってのが。 ワイルダーは一時期、必ずと言っていいほど回想シーンを使ってた頃があった。
一番笑ったのは「失われた週末」 の「踊るコート」のシーンかな。
あれはシュールだった。 >>9
キャロル・バーネットが記者に悪態をつくセリフ「何が新聞記者だ!」が
「新聞記者さん!」になってたのには呆れた。
あのDVDはAmazonでも評判悪い
どうも細川っていう訳者が映画字幕のプロではなく、紀伊國屋がコネで採用したことが原因らしい。
パッケージ裏の「新字幕」というクレジットが笑わせるを通り越して殺意を感じさせる。
紀伊國屋のDVDはもう買わない。
ブラケット脚本とダイアモンド脚本どっちのほうが好き? ストーリーものはブラケット、
コメディはダイアモンドかな。
特にコメディは、ダイアモンドを得て化けたと思う。 「ねえ、キスしてよ!」観たんだけど、奥さんは結局浮気しちゃったの?
前夜はやらないぽく終わったのに朝になったら裸で寝てたし男が金置いてったからあれ?っと 本編ではどっちともとれる演出だったね
(カットシーンを見るとやっちゃった感が強い)
当時のアメリカはこういうのにうるさかったからワイルダーはこうしたんだろうけど
「ねえ、キスしてよ!」の旦那役は当初ピーター・セラーズだったらしい
セラーズ版を見てみたかった
「ねえ、キスしてよ!」は、もっと評価されてもいいと思うんだが
ワイルダー作品の中ではほぼ無名な上に、
監督本人も失敗だって言ってるのがなんとも。
個人的には「恋人よ帰れ〜」「お熱い夜を」より良くて、
「ワン・ツー・スリー」と同じぐらい。
いや、「ワン・ツー・スリー」も、かなり面白いと思う。
ワイルダーって、アパ鍵でオスカーを獲った後、気取ったウェルメイド系
コメディ路線にゆくのではなく、「お熱いのが〜」、のような、
お馬鹿コメディ方面に戻ったな。
アパ鍵は、両方の要素があったと思うんだが、
結局、「あなただけ今晩は」「ワンツスリー」「ねえキスしてよ」
と、愛すべきドタバタお馬鹿コメディに向かったのが、なんか好きだな。 もともと古いコメディ好きだから、ワイルダー
ただ、ワイルダーの時代にはいわゆるスラップスティックは飽きられた時代だから
ルビッチテイストに包んだ形になっている
「アパ鍵」のシュチュエーションは「ライムライト」の影響を受けてるし
「お熱いのがお好き」は「チャップリンの女装」
「サンセット大通り」ではスワンソンがチャップリンの真似をする
(ちなみにスワンソンはキーストン時代のチャップリン映画の主演女優だ)
「アパートの鍵貸します」って小道具の使い方が抜群にうまい
鍵はもちろんのこと睡眠薬やコンパクト、シャンパン、ジン・ラミーなど2度目には別の意味合いを持って使われる
ただ、シャーリーから貰った花はあまり意味がなかった
鼻炎薬を花にかけるシーンはあったけど「花と鼻」ってのは日本だけだからな
なんてことを思ってたらある本に「レモンがシャーリーから花を貰うシーンはチャップリンの『街の灯』へのオマージュ」というのを読んで納得した。
そういえばレモンがチャップリンっぽい山高帽を被るシーンもあったね。 「あなただけ今晩は」にもいろんな映画のオマージュが入ってる
ついでに自身の「お熱いのがお好き」のパロディまで入れて
さながらサン・サーンスの「動物の謝肉祭」の趣きだ
オマージュってのはこうやってさり気に出すからセンスがあるのであって
例えば三谷なんかのは、もはやオマージュってレベルじゃねえな ここ数年で、初期作が一気にDVD化してくれたおかげで、
少佐と少女、異国の出来事、熱砂の秘密、地獄の英雄あたりを
一気に見れたが、なんというか、この頃はまだワイルダーも
まだまだ未熟って感じがした。
40年代の映画とは思えないぐらい、最初っからテンポは
めちゃめちゃ良かったし、人物の整理や状況説明なんかも
キャプラやホークスあたりよりも巧かったけど、残念ながら
彼らみたいな華が無かった。 ワイルダーは師匠ルビッチにならってエロなシーンを「描かずに」描いた
当時厳しかった映倫コード対策ではあったが、それが却って「ワイルダーは艶笑話が上手い」という評価になった
しかし当の本人はもっとストレートにエロをスクリーンに出したかったようで、それを実現したのが映倫コードの緩くなった頃に作った「バディ・バディ」
だがこれは(作品の出来も良くはなかったが)下品に過ぎた
ワイルダーの評価ってのは(本人の意識とは逆に)時代に助けられた側面がないとはいい切れないものがある 「バディ・バディ」は、10年ぐらい前に運良く、ビデオをレンタルで観れた。
(その店は潰れてしまって今はもう観る術が無い)
思ったよりも駄目じゃなかったけど、エロうんぬんよりも、
最後にマッソーが暗殺に成功しちゃうのが、えー!?って感じだったなあ。
でももう一回、観てみたいけどね。
「恋人よ帰れわが胸に」も、マッソーのキャラがあくどすぎて、観返す気が
しなかったんだが、最近、ふと観てみたら、キャラたちの葛藤の縛りなんかが
やっぱり巧みで、えれえ面白いでやんの。
本当は同罪なのに、レモンの元妻の方がマッソーの10倍ムカつくw >>13
>>ストーリーものはブラケット、
>>コメディはダイアモンドかな。
そうだね。
ワイルダーはすべての監督作品に「共同脚本」として参加してるから、一からプロットを作るんじゃなくて
ブラケットやダイアモンドが書いたものにどんどん口を挟んで磨き上げていくやり方だったんじゃないかと思う。
かつてワイルダーにはまった後、ダイアモンド作品を見た事があるけど、
「ワイルダー風味のないワイルダー喜劇」って感じだった
そういう意味ではワイルダーは「映画作家」ではなくて
「名アレンジャ―」というべきか
ほとんど原作ものだし
テクニカラーが普及しても頑なにモノクロに拘ったワイルダーだけど(完全にカラーに切り替えたのは70年代に入ってから)、
その頃でも「7年目の浮気」「翼よ!あれが巴里の灯だ」「あなただけ今晩は」 はカラーで撮影してるんだね。
なんでだろ?
「サンセット大通り」見終わった。ウィリアム・ホールデンにはまったから、次もホールデン出演作で借りてくる。
ワイルダーはホールデンの孤独さには気付けなかったと、ホールデンの死後に語ったと読んだことがある。誰か転倒に気付いて助けてやって欲しかったよ泣 文芸春秋の洋画ベスト150を20年前に読んでから
サンセット大通りはテレビ放映されたら絶対見ようと思ってたのに
待てど暮らせど来ないからついにツタヤで借りて見た。
やっぱ良かったな。 最近テレビでワイルダー作品やらないなあ
去年はBSで結構やってたのにな
フロント・ページやってほしいな
前の放送のときは地デジじゃなかったんだよ 紀伊國屋のDVD版は字幕が酷かったからな
セリフの面白さがすべて失われてる
あれが「フロントページ」だと思われたら
ビリー・ワイルダーも浮かばれないだろう 3、4年ぐらい前の7月にBSでやったっきりか・・・
俺は見逃しちまったんだが、あの時の字幕は、
DVDよりも良かったの? BSで特集組めばいい
『犯罪都市』(ルイス・マイルストン監督)
『ヒズ・ガール・フライデー』(ハワード・ホークス監督)
『フロント・ページ』(ビリー・ワイルダー監督)
『スイッチング・チャンネル』(テッド・コッチェフ監督)
『フロント・ページ』(フィリップ・チャン監督)
このラインナップで ワイルダーって本当に話術がうまい。どれも甲乙つけ難いけど、
俺の一番好きなのは「ワン・ツー・スリー」。冷戦をここまで
面白く見せるなんて、こういう大人の笑いって日本に無いね。
毎晩TVが女子供向けのお笑いばっかりなのが悲しい。 >>36
あれは、見る方も無茶苦茶疲れる・・
あのテンションを90分も維持出来るのは凄いね >>35
あれは2回目以降に、初めて凄さがわかったよ。
1回目は目が回るような忙しさで、ただボー然となったが、
2回目以降、細部の作り込み、キャラ同士の対立軸、次々と起こる主人公のピンチの作り方、
鳩時計の天丼ギャグの巧さなんかに舌を巻いた。
ギャグニーの、澱みなく一切噛まない、マシンガンのようなセリフまわしも。
何より凄いのは、メインキャラが全員癖があって、キャラが立ってること。
キャラ立ちしてる人数で言えば、ワイルダーではこれが一番じゃないか?
他は3〜4人がせいぜいだし。
観れば観るほど評価があがって、今や、一番好きな、お熱いのがお好きと
双璧になってる。 良く間違われるけど「ギャグニー」じゃなくて「キャグニー」な
ギャング映画にたくさん出てたからか勘違いしてる人が多いようだ
あと、アンカも間違ってるんじゃないか?
まあ、いろいろと落ちつけw >>39
おまえ、訂正してくれるのはいいが、なんかイヤ〜な野郎だな。
他人の粗探しだけで、ワイルダーについて何か言うことはないのか。 「ワン・ツー・スリー」について返答なのに、アンカと主演男優の名前が間違ってるのはもはや粗探しとは言わんよ
気分を害したのはわかるが間違いは素直に認めないと成長はないよ
ワイルダーについてはまた後日
もう夜も遅いしね ほーらな、やっぱり嫌な奴だ。
いいよもう来なくて。 もし、この作品のDVDが出て字幕の訳が下手だったら最悪だな。なにしろ
セリフが命の映画だから。
>42 キミ、ワイルダーのファンだったらそんなモノの言い方しちゃだめだよ。 1で初めて知ったけど「ワン・ツー・スリー」には「ラブハント作戦」なんて
副題がついてたの?それって劇場公開の時に?それともビデオの話?
まあ、内容のわかりにくい題名だから副題付けるのも分かるけど、
この副題ではまるで違う映画と思うよね。 今、午後ローあたりでやるとすればどうしてもカラー作品に限られるから
音源と長さを考えると
月「7年目の浮気」
火「翼よ!あれが巴里の灯だ」
水「あなただけ今晩は」
木「お熱い夜をあなたに」
あたりか 「ワン・ツー・スリー」いいよね。コカ・コーラ社の宣伝映画だったけど
東西の冷戦構造を思い切り皮肉って、オチも洒落てたし >>31 32 NHKBSで7月5日フロント・ページ放送予定になってる。 えっ、まじ?また7月にやるのか。今度こそ録画しなきゃ。
3、4年前のは、思い切り見逃したし。 ネットで検索してたらどっかの映画ランキングで情婦が1位になっててびっくりした。一般的な認知度はかなり低いと思ったので。
2位があのサウンドオブミュージックだったよ。
情婦を最初観たときはミステリ自体はまあまあ普通というくらいの印象だったけど、
あとでラストのモノクルの演出を知って俄然評価高めたわ あれがないと、チャールズ・ロートンのキャラの作り込みとかは別として、
真相部分は、クリスティのトリックをそのまま使いましたってだけでしかないしね。
「情婦」は「ヒッチコック映画のようにしたかった」ってワイルダーはインタビューで
言ってたけど、体質が正反対だから、まったくの別物になってるな。
ヒッチは、サイコとか一部の例外を除いて、最後まで真相を伏せるような、
どんでん返しもあまりやらないし、自分で勝手にキャラを作りこむ俳優が大嫌いで、
ワイルダーが「最高の俳優」と絶賛してたロートンのことを、
「ふざけた奴」って酷評してた。 あの頃のワイルダーは必ずと言っていいくらい回想を多用していた時期
確かにワイルダー腕は確かだから感想シーンもそれ1つで掌編になるくらい面白く出来てるんだが
だからこそ今見るとストーリーがそこで停滞してしまってまだるっこしく感じてしまう
ワイルダーもそこに気がついたのだろう、後年は回想シーンをほとんど使わなくなった 「ワン・ツー・スリー」は勢いでラストまで持ってった感が強い
テンポはいいけどギャグの質は浅い
ワイルダーの好きな「なりすまし」も他作品と比べるとあっさりしてる ワン・ツー・スリーは、オスカー獲ったアパ鍵の後に、
あのバカバカしいドタバタを撮ったのを評価したいところ。
「恋人よ帰れ!この胸に」「あなただけ今晩は」「ねえキスしてよ!」
もそうだけど。ウェルメイドというか、わりと上品路線のコメディから、
この時期、またバカ方面に回帰したな。
最後の方も、悲愁からいきなりバディバディだし、意図的なんだろうな。
個人的にはヘップバーンの2本より、マリリンの2本の方が好きなんで、
ワン・ツー・スリーの後の、あまり知名度が高くない
上に書いた3本のドタバタも好きだ。 >>56
そうね。
アパ鍵の後によくあれが会社に通ったよね。
川島雄三も文芸映画で当るとすぐ会社を辞めたけど
巨匠扱いされてお上品な映画ばかり撮らされるのは御免だったんだろうな。
『アパート〜』と同じ主演・スタッフで全然毛色の違う『あなただけ今晩は』を撮ったのも好感が持てる
あ、そうそう、「わが胸に」なw
邦題は歌のタイトルから頂戴してるけど
原題の「フォーチュン・クッキー」の方がいいな ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています