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【物語】欅坂46の小説 ★5【エロも可】 [無断転載禁止]©2ch.net
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0001名無しって、書けない?(庭) 転載ダメ©2ch.net(6級) (アウアウカー Sa8d-hZWA)
垢版 |
2017/07/02(日) 18:43:16.04ID:VdBgmUcOa
素人レベルからでも投稿できる小説スレです
ただし投稿作品に対するすべての中傷は禁止です

投稿者は多大な時間と労力をかけて
作品を投稿していますのでご協力をよろしくお願いします

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実在する人物や団体や建物等との関係は一切ありません

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【物語】欅坂46の小説 ★4【エロも可】
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【物語】欅坂46の小説★3【エロも可】
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【物語】欅坂46の小説★2【エロも可】
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【物語】欅坂46の小説【エロも可】
http://rio2016.2ch.net/test/read.cgi/keyakizaka46/1487327352/
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0213名無しって、書けない?(東京都) (ワッチョイ 5e6c-HRoc)
垢版 |
2017/07/13(木) 22:12:34.74ID:ZlXLUHN10
ブレーンワールド(その16)
「で、ですねその北側の島には島の風景には似つかわしくない紫色の壁のお家があり、子供どうしでそれについて話したものです。
『実は、あの家は張りぼてになっている』とか、『あの中に入れば長崎市内でも東京でも海外でも一瞬でワープすることができる』とか。
でも、真実を大人に求めても『そういえば紫の家はあるな、でもそれがどがんかしたのか?』というそっけない返事だけでした。
ある日、島で一番ご高寿の90過ぎだというお爺さんに尋ねました。
そしたら、『ああ、あの家か。あれは希望の光たい』と仰いました。私は興奮しながら話の続きをせがみました」
ねるはその老人の口真似をしながら話しだした。(続く)
0214名無しって、書けない?(東京都) (ワッチョイ 5e6c-HRoc)
垢版 |
2017/07/13(木) 22:28:05.96ID:ZlXLUHN10
ブレーンワールド(その17)
おいが15んなったときたい、見習いとして初めて兄貴ん船に乗った。
まん丸かお月さんが煌々と輝いて、波一つなか日やった。初めて漁に出るおいに気使ってそぎゃん日を選んでくれたんやろもん。
なんもやることもなく、おいは海に映ったお月さんば眺めとったたい。
そしたら、急にや、そんお月さんが二つに割れたと思ったら、船が横倒しんなり、おいも兄貴も海に投げ出されとった。
バスケットボールくらいの大きさの浮きをおいの方に投げて、『そいば服ん中に入れて、絶対、離すんやなかぞ』って叫んだ。
兄貴は別の浮きは持っとらんやった。15ん身で死んでしもうたら無下らしかと思うたんやろ、おいに浮きば譲ってくれたと。
服ん中に浮きば入れたそん後たい、海面が小山んごと大きゅうなっった。
宙に跳ね上げられた後ん海面にたたきつけられたと思うたら、今度は潮がおいの体ば海底近くまで叩きつけた。
そがんことが何回も繰り返されて身も心もへとへとんなとった。
ようやく海が治まった。それもものすごく静かんなった。先まであぎゃん荒れ狂っとた海がぞ、信じらるっか?
兄貴ば探そうと思って、辺りば見回したけど、なんも見えん。
波の飛沫が細こう飛び散って、霧ん中にいるんごたった。一寸先はなんも見えん。
海は静かやったけど、そぎゃん様子やったから、おいは死ぬのを覚悟しとったたい。
そしたら、どぎゃんしたことか、お月さんの光が当たって霧が銀幕んごとなって、そん中にそん紫か家が現れた。
急に力が沸いて、そん方向に泳げば助かるような気になっとうた。
そしたら、そん紫か家は逃げていくったい。砂漠でいう逃げ水のごたった。
ばってん、そんときはそがんこと考えんで、とにかく必死で紫か家が見える方向に泳いだ。
そしたら無人島が見えて、そこに上がってほっとした。
ようやく兄貴んこと考える余裕ができた。浮きば海ん中に投げて、「神さん、兄貴ば助けてやらんね」と叫んだたい。
0215名無しって、書けない?(東京都) (ワッチョイ 5e6c-HRoc)
垢版 |
2017/07/13(木) 22:40:04.91ID:ZlXLUHN10
ブレーンワールド(その18)
次ん日、通りがかりの漁船に助けてもろて、おいはこん島に戻ってきたとう。そしたら、兄貴はもうすでに帰っとった。
兄貴が無事んとこ見て、おいは泣ぎだして、兄貴に抱き着こうとした。
そしたら、おいの頬ば平手で殴って、兄貴が言うたとう。
「こん馬鹿があんほど浮きば離すなと言うたのに。おいは生きとっても、わいが死んだら何にもならんやなかか」
なんのことかわからず、昨日んこと話したら、兄貴は驚いた顔しとった。
兄貴にも海面の上にあん紫か家が見えて、そっち泳いだらおいが投げたそん浮きが兄貴んとこに流れ着いて、そんため助かったと言うとった。

「よくできた話ばってん、ねるちゃん、そん爺さんに担がれたんやなかか」と長崎弁を真似して、ねるに笑いかけた。
「イントネーションがなってないですね、長崎弁スピードラーニングで勉強が必要ですね」と笑い返しながら、砂浜に着いていた俺の手にねるは自分の手を重ねた。
仕合せな瞬間だった。この時間がいつまでも続けばいいと思った。(続く)
0216名無しって、書けない?(東京都) (ワッチョイ 5e6c-HRoc)
垢版 |
2017/07/13(木) 22:49:06.88ID:ZlXLUHN10
ブレーンワールド(その19)
その直後だった、両耳を押さえ、ねるが悶絶の表情となった。その苦しい状態が数分続いた間中、ねるは俺の手をしっかり握った。
しばらくしてねるは顔を上げ、全てを悟ったような表情となった。
「どうした、何か気づいたことでもあるの?」と俺は尋ねた。
「いいえ」とだけねるは無表情で答えたが、左眉が少し跳ね上がるのを俺は見逃さなかった。
「負ぶっていこう。道に出たらタクシーを捕まえよう」
「もう大丈夫です。それよりあの人たちを止めておいてくれませんか?動悸が落ち着いたら、私も続きます」
「あの人たち?」と言いながら、周りを見渡した、逆光となる方向に女性の集団がいた。
手をひさしにして、目を細めて見ると、その中にはあの日に池袋にいたあの二人もいた。(続く)
0217名無しって、書けない?(東京都) (ワッチョイ 5e6c-HRoc)
垢版 |
2017/07/13(木) 23:14:15.85ID:ZlXLUHN10
ブレーンワールド(その20)
近寄ってみて、俺は驚いた。11人いたが、例外なくその全員がかなりの美女ばかりだったからである。
ねるのいる方向を指さし、彼女が面会を望んでいるから、しばらく待ってほしいと言ったら、全員がそわそわしだした。
ねるを見たら、まだ立ち上がる様子がなかったので、「あなたたちのほうにも何か事情があるんじゃない?」と言って、話を聞いた。
自分たちは乃木坂三期生のオーディションで知り合った。年齢も出身地もバラバラなのに自然と仲良くなった。
最終オーディションの前日に11人で集まったとき、そのうちの一人が切り出した。
たしかに自分はアイドルを渇望しているが、でもこのまま乃木坂に入るのは違うような気がする。
そしたら、「私も、私も」となって、誰もが同じような不安を持っていることが分かった。
このまま一緒に話していたら、重大な進路にお互いに干渉しかねないと思って、すぐに解散し、最終を受けるかどうかは個人個人の判断に委ねることにした。
結局は誰一人も受けなく、全員が当日に断りのメールや電話を入れた。
そういったことを教えてくれた。
「全員で当欠したのなら、運営側は相当に不審がったんじゃないの?」と俺は訊いた。
「ええ、私たちを他のプロダクションの偵察部隊か嫌がらせ要員かと思われたんでしょうね、
文面は丁寧ながらも、この世界ではアイドルには絶対になれないといった内容のお怒りのメールが全員に来ました」と美女軍団の一人が苦笑した。
「そういう事情はわかったけど、なんであいつのことがそんなに気になるの?」と、
肉食獣が狩った獲物の占有宣言するように、ねるは俺のものだという意味を込めて、「あいつ」に力を込めて俺は言った。(続く)
0218名無しって、書けない?(東京都) (ワッチョイ 5e6c-HRoc)
垢版 |
2017/07/13(木) 23:33:30.96ID:ZlXLUHN10
ブレーンワールド(その21)
彼女たちの一人が答えた。
「実は、私たちはもっと大きな不安も共有しているんです。生きているという実感が薄いといったような。
子供の頃の記憶はもちろんありますが、昔の自分の様子を俯瞰で見ていて、
あの記憶の中の子供は本当に自分なの?という感じで今の自分と地続きではない気がするんです。
その過去の自分の記憶は一応は背負ってはいるんですが」
美女軍団の中で最も年少に見えるコが口を開いた。
「ある日、家族でサッカー観戦に来ていたときです。その日は気持ちが落ち着かずずっとそわそわしていました。
その不安の原因がグラウンドを挟んだ反対側の客席にあるような気がしたんです。
ハーフタイムのときにそちらに行ったら、全身に電流が走りました。不安の原因となる主(ぬし)をついに見つけた!と」
「その話の続きはあいつから聞いている」と言ったら、池袋の本屋にいたコが口を開いた。
「あの日、池袋にいた私も引き寄せられるように本屋さんに入り、あの人を見たとき、何か私という存在があの人を中軸にして組み立て直されるような気がしたのです」
「私もです。あの人を見たとき、日の光も色を変え、時の流れも単一ではなくなりました」とラーメン屋にいたコが低音ボイスで話した。
「で、何が言いたいの?」と少し気味が悪い話を振り払うように俺は言った。
「私たちはあの人の想像の産物にすぎないんじゃないか、あの人の気まぐれによって私たちの存在は左右されるんじゃないかということです」
「そんなことないよ」と俺の後ろからねるの声が聞こえた。
ひとりひとりの名前を口にしながら、11人全員をねるは優しく抱きしめた。
彼女たち全員の顔が安らいだ。(続く)
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