皆さん,SLIM の目標である航法精度のことを忘れてないか?

地球相手なら,地上側からの航法支援機材がいくらでも用意されているし,
GPS もあるので,航空機やロケット単独で降りる訳ではない.
(地形が大きく変わるような災害時とかは厳しいけど)
ISS 相手なら GPS は使えるし,ISS 側からも航法支援をうける.

はやぶさ2では,相手側からの航法支援は期待できないが,
小惑星の地図を作成する時間はたっぷりある.
低高度でも軌道周回速度が十分小さいこともあるし,そもそも大きさが小さい.

月の精密地図(10m程度)は「かぐや」(2007年)が最初,
場所によってはもっと高精度の地図もあるけど.
かぐや以降のルナー・リコネサンス・オービターの観測は精度は高いけど,
全球かどうか?
また月の重力加速度のため,地図とセンサーの地形照合を短時間で行う必要がある.


あと,SLIM は傾斜地の着陸もめざしている,そのために着陸方式の変更も行った.
重力が十分小さい天体では転倒とか考え無くてよいし,
地上へのロケット着陸(航空機も含め)で,わざわざ傾斜地を選んだりししない.
(除く,災害救助のヘリコプター)