三菱案だと、当時すでに開発に成功して、H-Iの上段に使われていた「LE-5」(ガスジェネ)を
そのままスケールアップするだけで済んだ。

「上手く開発できた上段の小型エンジンを、大型化して1段目に使う」という発想は、
LE-9で活かされている。
どうしても二段燃焼が欲しければ、いったんガスジェネ版のLE-7を作ってから実績を積んで、
それから挑戦すればよかった。

SRBを担うIHIの顔を立てるなら、三菱案の基本型に対する強化バージョンとしてSRBを追加できるという、
H3と同じような設計にすれば、「基本型は安く、一方でSRBを付加してヘビー衛星にも対応」できた。
30年遅れで、より良い方向へ進んでいると考えれば、(そのまま二段燃焼で突き進むよりは)まぁマシだけどね。
しかし当時と違って、市場には強力すぎるライバル(向こうは日本などライバルとすら思ってないだろうが)がひしめいている。