さてそのような状況下において、いわゆるニュートン力学の決定論が成り立つだろうか?
仮に天文学者が日食や月食の予測をしたとしよう。
しかしその間に地球や月には無数の彗星が衝突するのである。
すると当然天体の自己エネルギーや軌道は揺らぐ。そして日食や月食の予測がハズレるという事態に陥る。
つまり、天文学者は確率や統計のノウハウを学ばなければならないだろう。
そもそも現在の太陽系は太陽系の一生の時系列の一断面に過ぎない。
ならば太陽系には決定論が成り立つ、というのはそれほど自明なことではない。