GWはこれだ!「THE仮面ライダー展」埼玉会場の注目ポイントを高岩成二、志田音々、宮内洋が熱く語る!!

――宮内洋は「ヒーロー」一筋!

『仮面ライダーV3』が最終回を迎え、次にレギュラー出演したのが必殺シリーズの『助け人走る』(1974年/第20話「邪恋大迷惑」から)です。「島帰りの龍」という若い助け人で、中山文十郎役の田村高廣さん、辻平内役の中谷一郎さんと共演しました。クールだけど心に熱いものを秘めている龍もまた、ヒーローだという気持ちで演じていましたね。京都映画(現:松竹撮影所)スタッフによる光と影の演出が冴えていて、第21話「心中大恋憤」では、田村さん、中谷さん、私と夜道を並んで歩いていて、セリフを喋っている1人だけにライトを当て、喋り終わったらさっと暗くなる……みたいな、照明と撮影のテクニックに感銘を受けました。

今でも鮮明に覚えているのは、最終回(第36話)「解散大始末」です。棟梁(清兵衛/演:山村聰)や仲間たちを逃がすため、龍が捕り方相手に大暴れします。最後は捕り方のひとりを道連れにして、橋の上から落下し、そのまま浮かんでこない……という場面。

このとき、私が抱え上げて落としたスタントマンは、高橋利道(『仮面ライダーBLACK』大神官バラオム/『仮面ライダーBLACK RX』ジャーク将軍など)でした。川へ落っこちる段取りをつけているとき、助監督から「沈んだらすぐに起き上がらず、水の中で30数えてください」って言われてね。川に落ちたところをカメラで狙ってるというので、2人で沈んだままじっと30まで数えていました(笑)。懐かしい、京都の思い出です。