オイルショックという特撮番組にとっての致命傷とも言うべき事象を如実に反映しているという事だな。
画面を見ても前半に対して明らかにフィルムのトーンも暗めだし。

ただ「タロウ」の方は年明けからの最終クールはタロウが怪獣を倒さずに終わるケースが多く、
ドラマの内容も「親子愛」(ゴンゴロス、エレジア、モットクレロン、)「兄弟愛」(オニバンバ、ベロン)
「他者(動物、怪獣、老人)への愛護精神」(ピッコロ、オルフィ、ガラキング)と、よりストレートなテーマを打ち出している。
狂乱物価と呼ばれるほどの物価高騰による殺伐とした世の中においてせめて「一服の清涼剤」たらんという
当時の円谷なりの矜持だったかもしれん。