京都大霊長類研究所(愛知県犬山市)のチンパンジー用飼育施設をめぐる研究費の不正支出問題を受け、京大が来年3月に霊長研を解散する方向で調整していることが14日、複数の大学関係者への取材で分かった。今月中にも正式決定し、詳細を明らかにする予定。昭和42年の設立以来、50年以上にわたって霊長類研究を牽引(けんいん)した「京都大学霊長類研究所」の名称が今年度で消える見通しとなった。

関係者によると、京大は来年3月に霊長研を解散。今ある研究分野は新設する研究センターのほか、京大の野生動物研究センターや理学研究科といった既存の研究機関や研究科に再編する。犬山市の研究施設は今後も利用を継続するが、定年退職する教員の後任は補充せず、在籍する教職員や研究用に飼育するサル類を順次減らしていくという。

https://www.sankei.com/article/20211014-KLAZL2N64ZKB3CBT4DKDM7L64A/