現象の背後に物自体など存在しない。
現象のみが実在なのだ。

現象の裏側に何らかの物が実在すると仮定しよう。
たとえそれが真であっても、自我が知覚する現象からはその証拠が得られない。
そのようなものに一切関わりがない。
我々は現象のみの世界の住人であり、その世界では現象のみが実在である。
現象以外の実在を仮定しても、それは我々の住む世界とは無関係の別世界の話だ。
我々の世界では自我すら知覚対象としての現象に過ぎない。