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フジツボ(藤壺、富士壺)は富士山状の石灰質の殻をもつ固着動物である。
大きさは数ミリメートルから数センチメートル。
甲殻類、フジツボ亜目に分類される。

生態
フジツボは固着生活に適応しているため、体の構造が他の甲殻類とは大きく異なる。
エビ、カニなどが歩行に用いる脚(歩脚)に相当する部分は、蔓状の蔓脚(まんきゃく)となり、
海水中のプランクトンを濾過して食べるために用いている。
体を覆っている殻とそれを閉鎖する蓋はエビやカニの背甲に相当する。
頭胸部背面の外骨格に由来する外套から分泌され、
軟体動物門の貝類の殻のように生涯成長を続けるが、
殻の内部の蔓脚や外套は成長に応じて脱皮し、殻の内部から外に廃棄される。
この脱皮殻は、沿岸部ではプランクトンネットなどで高確率で採集され、
また海岸に打ち上げられているのをよく見かける。

幼生が着底するときに既に他個体が固着している近傍を選択する性質を持ち、
群生して生活している。
これは動きまわって繁殖相手を見つけることが出来ないためと考えられる。
また雌雄同体であるため、固着生活でも効率的な生殖が可能である。
雌雄同体ではあるが、自家受精することはほとんどないと考えられ、
通常は隣接する個体と交尾する。
隣、あるいは数個体分の距離にまで離れた個体まで届く鞭状の長い雄性生殖器を持っており、
これを届く範囲の近傍の個体に挿入することで、交尾を行う。