例えば、上智の文学部の学生が、ランダウの伝記にある 「dx/sinxの積分はどうやって求める?」について質問に来たとする
まずは、チャート数IとII勉強してから、また来てねでしょうね

(参考)
https://kankyodou.blog.ss-blog.jp/2015-10-30-1
環虚洞:百学連環
「プロの数学者」になるには・・(時枝正ケンブリッジ大Trinity Hall 数学主任)2015-10-30
(抜粋)
15歳早々フランスへ単身渡り、ボルドーのリセGrand Lebrunに就学した
絵はお休みになった。言語という新世界に開眼したからである。憑かれたかの如く様々な言語を身につけてゆくのを目の当たりにしたリセの先生が「この子の頭の構造はどうなっているのだろう」と訝ったそうな
帰朝後、上智大学でギリシャ人J.Roussosに師事、古典語(ギリシャ、ラテン、ヘブライ)を専攻した。当時日本には18歳未満大学に入れるべからず、というきまりがあり、目をつぶってくれたのは上智だけだったのである

卒論のめどがついた時分、ひょんなめぐりあわせからランダウの伝記を繙いた
この伝記によればなんと、目覚めたランダウ先生、息子を相手に早速 「dx/sinxの積分はどうやって求める?」と口頭試問を始めた。そしてつまった息子に対し「どうしたんだ。こんなのがむずかしいのか」と笑ったという
私は、そこで、積分とやらの水準まで数学を独習しよう、と決心した
同伝記中、ランダウが「数学を身につけるには、教科書ではなく、問題集ーどんなものでもよいが、ただし問題がたくさんのっているものーが主要な役割を演じます」と諭すくだりがあった
ランダウの諭告を真に受け、なるべく大きな問題集を探して掘り出したのが・・・(ここに、ロシア語の著者名、問題集の表題が示されてあるのだが
言語が商売のてまえ、ロシア語だっておどろかない。一冬投資、ロシア語を学びながら дпк に取り組んだ。毎日7、8時間がんばった
約1/3進んだ一節で  ∫ dx/sinx=1ntg x/2 が求まるようになったが、勢いにのって進み(ロシア語と数学同時に進歩するので2乗に加速する

この期に及び私はふたつの事実に勘づいた
@)自分はこの手の問題がけっこうできる
A)しかしどうも数学にはこの手の問題があるらしい・・・

次の秋、私は数学の学部課程を正規に修むべく、オックスフォードに学士入学した