杉浦光夫著『解析入門I』を読んでいます。

また、不自然なところを発見しました。

それは、p.75定理8.1系3の証明です。

「有界閉区間 [x, y] (または [y, x])」という記述です。

確かに、 f(x) < γ < f(y) となるような x, y ∈ I の組の中には、
y < x となるようなものも存在する可能性はあります。

ですが、 α = lim_{x → a+0} f(x)、 β = lim_{x → b-0} f(x) である
わけですから、 x は a の近くから、 y は b の近くからとるのが自然
です。その場合、 x < y となります。

x < y かつ f(x) < γ < f(y) となるような x, y ∈ I の存在はかならず
保証できますが、y < x かつ f(x) < γ < f(y) となるような x, y ∈ I
の存在は f によって存在したりしなかったりします。

もし著者が生きていて、この箇所の不自然さを指摘したらきっと修正
しますよね。