〔補題3〕
a) 直角三角形の三辺が自然数のとき、その面積は平方数でない。
b) 2つの4乗数の差は平方数でない。
 (x^4 - y^4 = zz は自然数解をもたない。)
c) 3つの平方数が等差数列をなしているとき、公差eは平方数でない。
 (d-e, d, d+e; e) が4つとも平方数にはならない。

a) → b)
 x^4 - y^4 = zz に自然数解があったとすると、
(x^4-y^4, 2(xx)(yy), x^4+y^4) が直角三角形の三辺となり
しかも面積は (xyz)^2 で平方数となり、 a) に矛盾する。

a) ⇔ c)

栗原将人:「フェルマーとワイルスと」
  数理科学 (サイエンス社), No.374, p.46-51 (1994/Aug)