でも、私も知識、知見、その他いろいろ並べてるけれど。
はっきりいって針施術そのものは、ほぼ全く効果が出せない。
効果が出せないというか、より正確にいうと「出せたと思ったことはない」。

やればやるほど思う。
こだわればこだわるほど思う。
これは、おそらく自分と、受ける相手との自己満足の領域におさまる療法なんだろう。
逆にいえば、「客にどう効果を感じてもらうか」ということになってくる。

さらには、
懸命にやっているのに関わらずどこまでも自己懐疑な資格者はいるし、
理論や実際の効果の側で、彼を救ってあげられるわけでもない。

「自分しだい」「客しだい」というのは、ある意味ほんとうで。
(本来は、そうあっちゃならないが)そういう方向へ今後ますます加速していくことはやむを得ない。
◯◯病に効く、◯◯症状に良い、という客観性は、施術がいわばその二者関係にのみ向かわないようにするためのクサビ打ちでもあった。
その役割は、今後たぶん縮小していく。
科学的信ぴょう性というものが、「コマーシャル宣伝化」「研究室をでて民間化」したからだ。

それほど科学的であるかどうか、ついこないだと逆で、今はそんなに科学がどうのこうの、こだわらなくなった。
要は効用があればいい、治ればいい、軽くなればいいんだというふうに。

私はおそらくこれは、崩壊のはじまりだろうと思っている…。