真姫「今日は絶対、紅茶よ!」

海未「いいえ、煎茶です!」

絵里「ちょっと、二人とも何を張り合ってるの?」

希「お茶のことで何かあるん?」

真姫「この間話してたでしょ?1975年の今日、シッキム王国がインドに併合されて滅亡したのよ。シッキムといえば紅茶に決まってるじゃない」

海未「それはわかりますが、五月十六日は柴山元昭の誕生日ともいわれているのです」

凛「シバヤマ現象?」

にこ「芝山千代田は千葉県だから千代田区とは関係ないでしょ?」

海未「違います。柴山元昭は江戸時代に煎茶を世に広め“売茶翁”と呼ばれていた僧です。元昭がいたからこそ私たちが今こうして煎茶を飲めるのですよ」

真姫「でも江戸時代は旧暦よ。元昭が生まれたといわれる延宝三年五月十六日は新暦に換算すれば七月だし、季節が違うわよ」

海未「新茶の季節の今こそ煎茶文化をもたらした人に感謝すべきです」

真姫「新茶なら今日じゃなくてもいいでしょ。シッキム滅亡の日は今日しかないんだから」

雪穂「お茶くらい両方淹れたらいいのに」

ことり「そうだよ。せっかく人数が多いんだから、両方楽しもう♪」

にこ「お茶だけだと決着がつかないから、それぞれのお茶に合う料理や食べ物とあわせて勝負すればいいんじゃない?」

真姫「お茶に合う…」

海未「料理?」

絵里「勝負って、わざわざ煽らなくても…」

花陽「で、でも私もお茶だけじゃなく何か食べたいかも…」

海未「なるほど。そういうことなら今日は日本茶が圧倒的に有利ですね」

真姫「はぁ?…なんでよ」

海未「1953年、NHKの大相撲テレビ中継が始まった日です。奇しくも同じ日に後の横綱となる北の湖も生まれています」

穂乃果「へー。大相撲にとって特別な日なんだね」

海未「大相撲といえば?」

花陽「幕の内!」

海未「そう、幕の内弁当には何といっても煎茶です!」

穂乃果「お弁当にお茶はいかがですかーってやつだね♪」

花陽「お弁当だけでも美味しいけど、煎茶との相性も抜群だよね♪」