グレムリン(以降グレ)は鼠と付き合い始めた。旦那がグレに告白したことを鼠は知らない。私が知ってる事をグレも知らない。
グレはやたらと四人で遊びたがった。当たり前だけど乗り気になれない私。でも断れなかった。行きたくないと言えば旦那が怒る。行っても元気にしてないと旦那が怒る。
「俺がグレに告白して事バレるだろ!俺と鼠の友情を壊す気か!ふざけんじゃねえ!」
が旦那の言い分だった。四人の時間は地獄でしかなかった。グレの事が少しずつ嫌になっていった。

赤ちゃんは順調だった。お腹はどんどん大きくなっていった。胎動を感じられるようになるのは楽しかった。たまに肋骨が痛いこともあったけど。母親になっていく私の体を旦那は馬鹿にした。気持ち悪いとも言われた。

気持ちも母親になっていった。母性本能ってやつかな。不思議な感覚だった。変わっていく私と変わらない旦那。一応働いてはいたがパチンコは続いてた。私の知らない所で借金もしていたらしい。