あの時はごめんな。
俺があんな場所で、君と喧嘩して車から降ろさなかったら、君が死んでしまう
ことはなかったんだろうね。
君の友達から、君が死んだその日に、君が俺のことを好きだったんだよって教
えられた。
あれから、もう20年の月日が流れようとしている。
ずるいよね、気持ちだけ残していかれたら、君の気持ちはずっと色褪せずに、
ずっとずっと俺を締め付けてしまう。
あれから、君の事を忘れたことはないって、そんな奇麗事は言わないけど、
俺の幸せを感じるたびに自己嫌悪に陥ってしまうよ。
今でも夢を見て起きてみれば、嗚咽してる日が週に1回はある。
そろそろ俺は幸せになってもいいかな、
だめならいいよ、どうせ安っぽい俺の命だもん、いつでも連れて行ってくれ。
今はなんだかんだで、子連れの奥さんもらって、なんとか生活してる。
あと3年頑張ればみんな巣立っていくんだ。
その時は、お疲れさんって迎えに来てもいいよ。
君に一時でも愛された自分を、20年たった今でも誇りに思っている位だしね。
ああ、あの日あの時を今に出来るなら・・・