先週の火曜日、あの日から12年経ったね。
昨日は親戚も友達も大勢集まってくれたよ。
ありがたいよな。

小さい娘を二人残して一人で逝っちまってさ。
あと2年で、長女が、俺たちが出会った時のお前の歳になるぞ。
あいつはお前に似て美人だ。
でも、お前以上だって、みんなが褒めてくれるよ。
悔しいか?
あいつは、去年、お前の母校に合格したぞ。
頑張っただろ?
二女も同じ高校を受けるってさ。
今の成績ではちょっと難しいけど、応援してくれよ。
二人とも俺たちの大学を目指してる。
もっと上を目指せって言ってるんだけどさ。

二人とも年頃になったけど、とても素直で俺を大事にしてくれるよ。
お前もそんな娘だったんだろうな。
お義父さんが自慢してたぞ。

お前には謝らなければならないことがある。
俺、たまに浮気してる。
ゴメンな。
でもどこまで行っても浮気は浮気だから。
許してくれよ。
あいつらには分からないように細心の注意をしてやってるから。
?そう言う意味じゃない?
ゴメンな。
怒った?
だったら出てきてくれよ。
出てきて俺を叱りつけてくれよ。
頼むよ。