前略
トラに比べてライオンどうしの争い、たとえばプライドの支配をめぐる雄どうしの争いやテリトリーをめぐる雌どうしの争いは頻繫に起こる。特に雄どうしの闘いは生死を賭けた凄惨なものになることが少なくない。
以上のことから、ライオンの方が性的分業が徹底してると言える。
つまり人に例えるなら「戦闘(闘い)」は雄ライオン、「労働(狩り)」は雌ライオンというふうである。
そして前に述べた雄ライオンのタテガミもこのような性的分業の結果として、すなわち雄ライオンが自ら殺戮専門の「戦士」として純化させ。「闘争」を有利に進めるため生み出した進化の産物と言えるのである。
これに対してトラの場合は、生態上からも、また個体の形態の上から見ても、性的分業はライオンに比べ未分化の段階にあると言えるのであろう。

トラとライオン戦力比較 P137より  

トラとライオンの身体構造から体重が同じならライオンやや有利、トラの体重がやや重い場合は互角、トラの体重が大幅に重い場合はトラ有利、ということが一般的に言える。

同書 P146より