シカは鉄分補給のため、レールをなめようと集まってくる!?

シカと列車の衝突事故防止に向け、東京の建材メーカーが、こんな分析結果をまとめ、
鉄分を主体とする「誘鹿材」を開発した。
線路に向かう“けもの道”の途中に誘鹿材を置いてシカを足止めし、それ以上、線路に近付かないようにする。
事故多発に悩むJR九州は今月中にも試験導入することを決めており、効果が注目される。

誘鹿材は鉄分と塩分を主原料としたブロック状の固形物で、重さは1個約5キロ。
開発したのは建材の総合メーカー「日鉄住金建材」。
鉄道用の暴風柵や防音壁の製造・販売も手掛けており、鉄道会社がシカ対策に悩んでいることを知り、
2011年に研究を始めた。

専門家らに聞き取り調査を行う中で、シカ肉に鉄分が豊富に含まれている点に着目。
飼育施設で観察を続け、繰り返し鉄パイプをなめていることにも気付いた。

13年3月、岐阜県関ヶ原町の雑木林に鉄粉を散布する実験を開始。20〜30頭の群れが、鉄粉をなめに集まって来た。
同社の担当者は、鉄分を補給するため、シカが線路に近付いていると確信し、誘鹿材を開発した。

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