1匹の飼い猫に絶滅させられた鳥
スチーフンイワサザイはスズメ目イワサザイ科に属する鳥で、ニュージーランドの北島と南島の間に位置するスティーヴンズ島に生息していたが、1894年に絶滅した。
全長10cm程度で体は茶色、現生のスズメ目で唯一の飛べない鳥だった。

スティーブンズ島への人間の居住は、灯台の建設が始まった1892年のことである。
この後、3人の灯台守とその家族がこの島に住むようになった。
灯台が稼動し始めた1894年、飼い猫ティブルスが捕まえてきた見慣れない鳥を灯台守が鳥類学者に送ったことでこの鳥が新種と確認されその存在が知られることになった。
猫は合計で15〜16羽ほどを捕まえてきたが、それを最後にスチーフンイワサザイの姿を見た者はおらず、学者による調査も行われたが結局見つからず、猫1匹によって絶滅させられたものとされている。
ほとんど天敵もいなかったスティーブンズ島では、空を飛べなかったことでネコに簡単につかまってしまったと考えられている。
発見と同時に絶滅したこともあり、生態に至っては全く不明である。