>>46
それ総計じゃねーし
不正会計してる奴は決まって不正会計してる自覚ないんだよな~~~www

 ホームレスらの技能講習事業を巡り、厚生労働省からの委託費を不正受給していた合同会社「東京しごと応援団」(東京都新宿区)。同社は事実上、関連するNPO法人のダミー団体だった。不正に得た二億二千万円の一部はNPO法人の運転資金と化していた。ホームレスの自立支援に尽力してきた慈善団体が、なぜ不正に手を染めたのか。 (中沢誠)
 NPO法人の「新宿ホームレス支援機構」(NPO新宿、新宿区)は、技能講習事業を受託した東京しごと応援団から講習を請け負う立場にあった。
 しかし、実態は違った。
 「主従関係で言うなら、主はNPOの方だった」。NPO新宿の山崎郁夫理事長はそう説明した。もともとはNPO新宿が厚労省から事業を受託していたが、トラブルで入札に参加できなくなって設立したのが、しごと応援団だった。
 スタッフも事務所もNPO新宿から引き継いだ。実績ゼロの新会社が設立直後に一億円規模の事業を受託できたのも、看板の掛け替えだったとすれば説明がつく。山崎理事長は「NPOで足りない経費を立て替えてもらうという意識だった」と明かした。
 厚労省の委託事業に当たらないホームレス向けの農業研修の費用まで、NPO新宿はしごと応援団に肩代わりさせていた。しごと応援団は、別の講習の費用を水増しして捻出していた。
 受講者数の水増しの中には、NPO新宿が関わった分もある。ポリッシャーという床磨き機の操作講習では、実際の受講者がゼロだったことも。その手口について「NPO新宿が運営するシェルター(一時宿泊施設)の滞在者名簿から、無断で名前を借りたこともあった」と証言する。
 二十五年近くホームレス支援の活動を続けてきたという山崎理事長。一九九六年には新宿駅西口の「動く歩道」設置によるホームレスの強制排除に反対し、行政と衝突したこともある。
 「正直、私は活動バカの人間。現場で一つ一つ関わり苦労してやってきた。楽な道じゃないですよ」と振り返る。二〇〇二年にホームレス自立支援法ができると、行政からの受託事業が増えた。「事業を回していくことが目的化していったのかも」と悔やんだ。
 不正の動機を尋ねると、しばらく沈黙が続いた後、こうつぶやいた。「不正経理をやっているという認識はなかった。自分たちが支援しているという、おごりだったんでしょうね」
<ホームレスらの就労支援事業を巡る不正受給問題> ホームレスらを就労につなげる技能講習事業を厚生労働省から受託していた東京しごと応援団が、ホームレスから名義を借り、受講者数を水増しするなどして経費を不正受給。同省が確認できただけで2008年度から10年間で総額2億2000万円に上る。19年12月、厚労省の監査で不正が発覚。同省は契約を解除し、しごと応援団に加算金と遅延損害金を加えた3億1000万円の返還を求めている。