事実:インスリンはなくとも体脂肪は増える

インスリンに関する大きな誤解のひとつが、身体が体脂肪を蓄積するにはインスリンが必要だという考えです。
インスリンの分泌量が少なくとも、私たちの身体には体脂肪を蓄積するメカニズムが備わっています。
例えば、脂肪細胞にはホルモン感受性リパーゼと呼ばれる酵素があり、脂肪の分解を促す働きをしています。
インスリンはホルモン感受性リパーゼの働きを抑え、脂肪の分解を抑制します。
このことから、炭水化物が脂肪を増やす原因になると考える人がいます。

しかし、実際にはインスリンの量が少ないときにも、脂肪もホルモン感受性リパーゼの働きを抑制します。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/9950782?ordinalpos=368&;itool=EntrezSystem2.PEntrez.Pubmed.Pubmed_ResultsPanel.Pubmed_DefaultReportPanel.Pubmed_RVDocSum
つまり、炭水化物の摂取量が少なかったとしても、カロリーを摂り過ぎていれば体脂肪を落とすことはできないということです。
例えば、脂肪で5000kcal摂るようなことをした場合、体内のインスリンの量は上がりませんが体脂肪は落とせません。
この場合は、脂肪がホルモン感受性リパーゼの働きを抑えるからです。
これは、もし低炭水化物ダイエットを実践していたとしても、体重や体脂肪を落としたければカロリー収支をマイナスに
しなければならないということでもあります。