これは「泣ける」という話ではない。

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今年は親父の17回忌である。

親父が亡くなったという電話が御袋からあったのは夜だった。以前、脳卒中で倒れたりしていたので
そんなに先は長くはないと思っていたが、いざ事が起きてみると泡をくってしまう。救急車で病院に
運ばれたが、救急車に乗せる前に既に事切れていたということで警察での検視が必要であった。

ということで亡くなった親父のもとに家族が集まったのは、真夜中の警察署であった。御袋、弟、赤ん
坊を抱えた我が女房はわんわん泣いていたが、これから何をどうやって、とにかく葬式を出さなくちゃ
ならないし、だけど葬式なんか段取りしたことないし、まずは泣きまくっている家族を今夜はどうして
落ち着かせれば良いのか。色んなことが頭の中を巡って、悲しいというより「こりゃ大変なことになる」
という感情が強かった。