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名古屋大学大学院環境学研究科の須藤健悟教授は
学会やセミナーなどで真鍋さんと一緒になったことがあるということで、
「ノーベル物理学賞は地球科学などは基本的に対象にしないと言われてきたので本当に驚いています。
真鍋先生は研究をいつも楽しんでいて、にこにこしていますが、非常に芯の強い方だと感じています。
過去の研究を見て、せん越ながら、これが重要だという現象の本質的な部分、
エッセンスの部分をズバッと切り出す、抽出することが非常に得意な方だという感想を持っています」
と話していました。


真鍋さんがフェローを務めているJAMSTEC=海洋研究開発機構は
「真鍋淑郎博士のノーベル賞受賞を心からお祝い申し上げます。
気候変動予測情報の創出に不可欠なツールとなっている気候シミュレーションモデルの源流は、
真鍋博士が1960年代から取り組みを始めた研究にあります。
地球大気の鉛直構造を決める、エネルギーの伝達過程や対流の役割を正確に評価した
『放射対流平衡モデル』による研究は、世界の気候モデル開発に先鞭をつけました。

続いて、大気や海洋の流れを考慮し開発を進めた『大気海洋結合モデル』は、
現在世界各国で開発が進む気候モデルの原型となり、目覚ましい発展を遂げています。
真鍋博士は1997年から2001年まで、海洋研究開発機構に在籍され当時創生期にあった気候モデリングチームを指揮され、
『気候変動に関する政府間パネル』報告書への寄与などを通じ世界に貢献する礎を築かれました。
改めて感謝とお祝いの意を表しますとともに、真鍋博士のご健勝とますますのご発展をお祈りいたします」
というコメントを公表しました。