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真鍋さんの受賞について、気象庁気象研究所で地球温暖化の将来予測について
研究している山中吾郎全球大気海洋研究部長は
「真鍋さんが1960年代に世界に先駆けて提唱した大気と海洋を結合した数値モデルは、
今の気候変動の予測に欠かせないもので、季節予報やエルニーニョ現象の予測など、
気象庁の日常業務の中でも当たり前のように使われています。
地球温暖化研究の世界で知らない人はいない伝説的な人なので、受賞はとてもうれしい」と話しています。

その上で「90歳になってもなお第一線の研究者なので、
これからも引き続きご活躍を続けてほしい」と話していました。


真鍋さんが名誉会員として所属する「日本気象学会」の理事長で研究室の後輩に
あたる東京大学大学院理学系研究科の佐藤薫教授は
「真鍋先生は私が今、教授を務めている研究室の大先輩で、
自分が大学院生だった35年ほど前に集中講義をしにきてくれた。
それから私が教授になり、5年ほど前にも講演しにきてくれたが、
研究内容を楽しそうに語る様子は全く変わっていなかった。
気候や気象の研究は経験に基づく学問だと捉えられていると思うが、
今回の真鍋先生の受賞によって物理学が基礎なんだと世の中に広く分かってもらえるきっかけになったのが、
同じ分野の研究者として非常にうれしい」と話していました。