「富岳」成果創出加速プログラム
シミュレーションで探る基礎科学 : 素粒子の基本法則から元素の生成まで

研究期間: 富岳の本格運用が開始する来年2021年から2023年3月まで

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B中間子崩壊
→格子QCDシミュレーションによりB中間子崩壊、特にB→π?ν崩壊、の形状因子を精密に計算し、
Super-KEKB Bell2実験の結果と組み合わせ、”素粒子標準模型”を超える物理法則を検出する

QCD相構造
→カイラル対称性を保つシミュレーションにより、2+1フレーバーQCDの相構造を確立する

バリオン間力
→ハイペロン力や、さらに重いチャームクォークを含むバリオン間力の計算により
未知の2バリオン状態の存否を明らかにし、J-PARCにおけるハイパー核実験やLHCにおける重イオン衝突実験につなげる

核構造とr過程
→原子核構造の研究を中性子過剰核に進め、重元素合成のr過程を定量的に理解する

中性子星合体
→中性子星合体のシミュレーションを進めて合体時の放出物質の性質を明らかにすることで、
KAGRA等の重力波干渉計による重力波観測、光学望遠鏡による電磁波観測による検証へつなげる

【重要】時空生成
→すべてを説明する理論として期待されている”超弦理論”を基に、
無から時空が生成されて成長する様子をシミュレーションで明らかにする