>>305

原点Oに対して静止した観測者oがいる。この観測者の観測する時間はtである。
原点からx軸上のマイナス方向1000kmに静止している物体Aと
x軸上のプラス方向1000kmに静止している物体Bが
それぞれ、原点に向かってt=0秒に大きさ2.0m/s^2の加速度で出発した。
t=10の時、加速をやめて等速直線運動へ切り替えた。
それぞれ物体は速さ20m/sで近づいている。
ここで、もう一人の観測者Cはt=0において原点Oに対して静止している。
そしてx軸上をプラスからマイナス方向へ
t=0から加速度1.0m/s^2でt=10まで加速した。
この時、ABCの相対速度は意味をなさない。
Aの特殊相対論的な時間の遅れは原点Oに対する速度であり、
Bの遅れ、Cの遅れも同様である。
仮に、それぞれの相対速度が、特殊相対論的な時間の遅れに関与するのであれば
oから見たときのAと、Cから見たときのAでは
時間の遅れの大きさが変わってしまいパラドクスが生じる。
これが生じないためにはoを基準とし、絶対静止系と見做す必要がある。
よって、特殊相対論的な時間の遅れというのは、相対速度は意味をなさない。
あくまで絶対静止系を基準とする必要がある。基準となる静止系を複数設定する、
つまり、相対速度を考慮した時点で、パラドクスが生じ、ローレンツ変換は破綻する。